<NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 最終日◇22日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6495ヤード・パー72>
9アンダー・5位タイからプロ初優勝を目指した天本ハルカは、この日4バーディ・3ボギーの「71」。トータル10アンダー・5位タイで終え、初優勝こそ逃したもののレギュラーツアーで初めてのトップ10フィニッシュを決めた。「本当はきょう、60台が目標だったんですけど、何とか2桁アンダーに乗ったのもツアーでは初めてなので、いろいろ収穫はあったかなと思います」と次週以降につながる1週間となった。
前半は3ホールでバーディを奪い、後半11番でもバーディを奪った天本は、優勝した菅沼菜々に肉薄した。「私、1回もリーダーボード見てないんですよ。だから、どこまでどうなっていたのかは、分からないのですけど。優勝するには、自分の中で15アンダーぐらいを目標にはしていたので」と振り返る。
しかし、12番からパープレーを続けると、勝負のあがり3ホールで連続ボギー。初優勝は手から滑り落ちてしまった。「16、17、18番は正直難しいなと思っていましたし、18番は安全パイに行こうかなと思いましたけど、攻めた結果なので」と前を向いた。
天本は、賞金王を2度獲得している男子ゴルフ界のレジェンド・伊澤利光と師弟関係にある。前日に連絡を入れ、「行けるだけ自信持って行けよ、グッドラック!」とエールを受けた。試合後も連絡を入れるようで、「初めて優勝争いを見ながらのゴルフだったので、そこも聞いてみたいなと思います」とレジェンドからさらに吸収して成長を目指す。
そして天本は、今大会で5位タイに入ったことで、メルセデス・ランキングは54位から48位に浮上した。来季のシード権は11月の「大王製紙エリエールレディス」終了時点で同ランキング50位以内の選手に与えられる。それが決まるまで、来週以降は残り3試合(日米共催の「TOTOジャパンクラシック」は出場権がないため)と今後はシード権を意識した戦いになる。
「上位争い、優勝を目指していくというのが一番大事なので。シードもありますけど、その考えでいれば、自然とシード権内に入ってくるのではないかと思っています」と来週以降の戦いに意気込んだ。(文・神吉孝昌)