初受賞者が並んだジャパンゴルフツアー表彰式「JAPAN GOLF AWARD 2023」で、この2人だけは再び“定位置”についた。2季連続で『ドライビングディスタンス賞』を獲得した河本力と、8季連続で『フェアウェイキープ率賞』を受賞した稲森佑貴だ。
河本は22年シーズンに自身が作った「315.74ヤード」のツアー記録を「322.58ヤード」に更新。2位の杉原大河(312.99ヤード)に10ヤード近くの大差をつけた。「自分の一番の魅力というか武器だと思うので、ずっと獲り続けられたらうれしいです」と授賞式でコメントした。
ルーキーシーズンの昨年は初優勝を含む2勝を挙げて賞金ランキング9位につけたが、今年は未勝利に終わり賞金ランキングは44位。ドラディスのタイトルを2年連続で獲得したものの、悔しさの残る一年となった。来季の目標について問われると、「この賞ももちろんいただきたいですし、今年は優勝できなかったので、来シーズンはちゃんと優勝して、みなさんの期待に応えたい」と、飛躍を期する。
そして、もはや稲森の指定席となった『フェアウェイキープ率賞』のタイトル。ここ8シーズンは稲森以外の名前はない。自身が持つ「78.66%」という昨年のツアー記録を、「79.269%」に更新。2位は勝亦悠斗の「69.136%」だったため、いかに稲森の記録が異次元かがわかる。元祖日本一曲がらない男、井戸木鴻樹から課された“80%超え”の偉業は果たせなかったものの、稲森なら不可能ではなさそうだ。
「ここまできたら誰にも渡したくない。ある意味、僕の存在意義の1つでもあるんじゃないかと思うので、このままいけるところまでいきたいと思います」と、まだまだ記録更新を狙う。そして、昨年も言ったセリフを今年も繰り返す。「いずれはフェアウェイキープ率賞から“稲森賞”に変えたいです(笑)」。日本一曲げない男は殿堂入りを目指す。