昨年の最終プロテストでトップ合格を飾った20歳の神谷そら。ファイナルQTでも7位に入り今季の前半戦出場を手中に収めている、いま最注目のルーキーのドライバーを見てみると…
飛距離を生かした攻めのゴルフが持ち味で、身長168センチから繰り出されるヘッドスピード平均46m/sのドライバーショットは、キャリーで250ヤードを超える。「球が高くてあまり転がらなくて。(マン振りは)するとどこに行くか分からないのと腰が痛くなるので振らないです(笑)」と強振することはあまりないが、中学3年生の時にはドラコン大会で驚異の300ヤード超えをみせた飛ばし屋だ。
その“兵器”でもあるドライバーのスペックがおもしろい。今月に入ってアマチュアのときから使用していたヤマハと用具契約を結んだ神谷。子どもの頃に訪れたフィッティングイベントが出会いのきっかけだったが、「(他メーカーと比べて)15ヤードくらい飛んでいたし、あとは音が好き」。生粋のヤマハ娘は、ヘッドに『RMX VD』を選択している。
そして何よりも目を見張るのが、それに組み合わされているシャフト。フジクラの『ベンタスブラック』で硬さは『5X』。20歳の女性が使うにはかなりハードなスペックだが、2~3年ほど愛用している。それでも「打ち上げ花火みたい(笑)」とスピンがかかり球が上がりすぎてしまうようで神谷のパワーにはそれでもアンダースペックの様子。飛距離ロスを減らすためにヘッドの重りなどで微調整を重ねている。
6歳の冬から始めたゴルフだが、小学3年ですでにドライバーショットは200ヤードを超えていた。飛ばしの秘訣は「分かんないんですよね」と笑いながら、「小さいころでも大人のスクールに入って練習していて、おじさんたちとドライバー勝負をしていました。勝てないのに(笑)。振る感覚を身に付けたのかな」。
ルーキーイヤーながらレギュラー前半戦出場権を手にした神谷は、沖縄でプロ初戦を迎える。今季の目標は、先にプロテストに合格してツアーで活躍した同学年の川崎春花、尾関彩美悠、櫻井心那ら。「同級生に追いつかないといけないし、シード権を獲りたい」と、ドライバーを武器に開幕戦から存在感をみせつけていく。