パットが苦手なら試す価値あり</br>ショートスラントネックで技術向上
text by Kazuhiro Koyama
配信日時: 2018年11月2日 03時00分
「パットが苦手なら、操作性の高いパターを使え」という助言
恥ずかしながら、筆者はパッティングが苦手だった。今もそれほど上手いわけではないが、一時期はアドレスに入ると同伴の仲間たちから笑いが漏れたりしたこともある。よほど、見るからに外してしまいそうだったのだろう。イップスというわけではなく、ただロングパットは寄らず、ショートパットをポロポロと外した。あのなんとも情けない気持ちを理解してもらえるだろうか。今回のコラムは、そんなパットに悩むゴルファーに読んでもらいたい内容だ。
もう7,8年前の話になるが、かつて『WOSS』を設計してツアーを席巻したパター作りの名人、マスダゴルフの増田雄二氏に質問したことがある。
筆者「私のようなパット下手は、慣性モーメントが大きく、重心も深いデカヘッドのパターがいいと思うんです。ミスに強いですから」
増田「逆だよ。重心が浅くて、操作性のあるパターを使わないと」
そのときの増田氏の言葉は意外なものだった。上手くないならミスに強いパターを使うのが当たり前だろう。ゴルファーはそう考えがちだ。その真意を知るのには、それからずいぶんと時間がかかったように思う。
ゴルフは道具を扱うスポーツだ。クラブをどれだけ上手く使いこなして、ボールを操るかを競っているようなところがある。その意味で言えば、パッティングが苦手な人は、パターを上手く扱えていないわけだ。
適切なフェースローテーションでボールをつかまえて、強い転がりを得ること。思ったところにボールを打ち出すこと。そして、距離感と方向性をコントロールすること。こうしたパッティングに必要な技術を覚えるには、鈍感な大型のパターよりも、操作性の高いパターのほうが、都合がいいのだ。
ここ2年余り、ショートスラントネックのパターが流行していることは、かつて増田氏に指摘されたことを思い出させる。ショートスラントネックとは、文字通り、斜めになった短いネックのことで、ピン『アンサー』に代表されるカギ型のクランクネックよりも、フェースの開閉が起きやすい。
古くは『2ボール』や『スパイダー』、最近ではヨネックスの『トライプリンシプルパター』など、慣性モーメントが大きくミスに強いパターは、パットに悩むゴルファーにとって大いに恩恵があった。
しかし、これらの大型マレットは、ミスには強く直進性が高い反面、操作はしにくい。ストローク中のパターヘッドのスピードやフェース面の開閉をコントロールするという意味では、“難しい”パターだということも出来る。寛容性と操作性は、いわばトレードオフの関係なのだ。
もう7,8年前の話になるが、かつて『WOSS』を設計してツアーを席巻したパター作りの名人、マスダゴルフの増田雄二氏に質問したことがある。
筆者「私のようなパット下手は、慣性モーメントが大きく、重心も深いデカヘッドのパターがいいと思うんです。ミスに強いですから」
増田「逆だよ。重心が浅くて、操作性のあるパターを使わないと」
そのときの増田氏の言葉は意外なものだった。上手くないならミスに強いパターを使うのが当たり前だろう。ゴルファーはそう考えがちだ。その真意を知るのには、それからずいぶんと時間がかかったように思う。
ゴルフは道具を扱うスポーツだ。クラブをどれだけ上手く使いこなして、ボールを操るかを競っているようなところがある。その意味で言えば、パッティングが苦手な人は、パターを上手く扱えていないわけだ。
適切なフェースローテーションでボールをつかまえて、強い転がりを得ること。思ったところにボールを打ち出すこと。そして、距離感と方向性をコントロールすること。こうしたパッティングに必要な技術を覚えるには、鈍感な大型のパターよりも、操作性の高いパターのほうが、都合がいいのだ。
ここ2年余り、ショートスラントネックのパターが流行していることは、かつて増田氏に指摘されたことを思い出させる。ショートスラントネックとは、文字通り、斜めになった短いネックのことで、ピン『アンサー』に代表されるカギ型のクランクネックよりも、フェースの開閉が起きやすい。
古くは『2ボール』や『スパイダー』、最近ではヨネックスの『トライプリンシプルパター』など、慣性モーメントが大きくミスに強いパターは、パットに悩むゴルファーにとって大いに恩恵があった。
しかし、これらの大型マレットは、ミスには強く直進性が高い反面、操作はしにくい。ストローク中のパターヘッドのスピードやフェース面の開閉をコントロールするという意味では、“難しい”パターだということも出来る。寛容性と操作性は、いわばトレードオフの関係なのだ。