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18歳が見せた末恐ろしいゴルフ 畑岡奈紗に更なる成長が見られた【辻にぃ見聞】
18歳が見せた末恐ろしいゴルフ 畑岡奈紗に更なる成長が見られた【辻にぃ見聞】
所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita
配信日時: 2017年9月26日 03時05分
■圧倒的飛距離&高さを生み出す下半身の瞬発力とアームワーク 球が“喜んで”上がっていく
畑岡はツアー屈指の飛距離と高さを誇るショットが持ち味。158cmと決して大きいとは言えない体から繰り出す高弾道のショットで、真上からピンにズドンと落とすスケールの大きいゴルフを展開した。
「畑岡さんは瞬間のスピードがすごくある選手。だから大きくない体でも飛ばせるし高い球を打てる。それは強靭な下半身と振り切れる上半身の柔らかさから生み出されるもの。脚のパワーを最大限に溜めて、腕をコンパクトにたたみ振り切る。コンパクトと言っても小さいわけではなく、しなやかで力が入らずに左ワキがしまるので瞬間のスピードがすごくあります。コンパクトだからヘッドが効いてる。打った球がまるで喜んで天に上がっていくかのようです」
練習法にも工夫の跡が見られる。「彼女はよく練習場でバットを振っていますが、あれは“絶対にスイング時に浮き上がりたくない”という思いからでしょう。バットスイングではフォローにかけて沈みこむようにスイングしています。畑岡さんはフォローにかけてジャンプする癖がある。そうなるとコンタクトがズレて打点が狂ったりします。年間王者に輝いたジャスティン・トーマス選手など“ジャンプアップ打法”と呼ばれる人たちがいますが、“伸びあがること”と“ジャンプ”は違います。足で地面を掴んで得た力を蹴ることでパワーに変えるのはOKですが、ジャンプすることで上体が動かされるのはNGです。アマチュアの皆さんが自分のスイングに取り入れる際はお気を付けください」。
また、畑岡は去年の「日本女子オープン」を勝ったときのようにトップを高くすることで調子を取り戻していたと言っていた。その点については「トップを高く、といっても今が極端に高いわけではないですが、インサイドアウト軌道を意識してフラットに振ろうとするあまり、トップが低くなり過ぎていたのではないでしょうか。懐が無くなっていた、と言い換えてもいいでしょう。ある程度のトップの高さが無ければクラブのヘッドがボールにスパンと入って来ません。トップで手元が低くフラットな“ドアスイング”だと、どうしても身体が開きクラブが下から入ってきやすい。上から叩けているうちは良いのですが、懐がなくなって下から入り出すと、極端にインサイドから入ってしまうし、ボールへのコンタクトにもバラツキが出る。特に、畑岡さんは悪い時に右プッシュが出る傾向がありますが、高さを作ったことで良い軌道でヘッドが入るようになってそれも減りました。ドローヒッターの畑岡さんが練習場でカットの練習をするのはそういったところもあると思います。欠点を把握し、工夫した練習ができるのも強さの1つです」
■初優勝に届かなかった永峰咲希 シードが危うくなったことで自分のスタイルを取り戻した
一方、その畑岡と共に首位タイで並んでいた永峰咲希は、初優勝を目指しスタートしたが2バーディ・2ボギーとスコアを伸ばせず。またしても栄冠はお預けとなった。それでも今季初となるトップ5(3位タイ)に入り420万円を獲得。賞金シード圏内となる賞金ランク45位に浮上した。
「永峰さんは今年の序盤からパットに悩んでいる時間が多かったように見えました。その内ショットも悩んでいって本来のショットメーカーの姿が影を潜めているように思えました。そうこうしている内に賞金シードが危うくなったことで、あれこれ悩んでいる場合ではなくなった。そして頭の中を整理して、“今の自分にできること”“自分のスタイル”にしっかりと焦点を絞れるようになったように見えます。そうして自分を取り戻したことが今回の活躍につながったのではないでしょうか。結局まずは心が元気でなければダメ。心が体を動かすからです。技術ばかりにこだわっては良くありません。」
畑岡はツアー屈指の飛距離と高さを誇るショットが持ち味。158cmと決して大きいとは言えない体から繰り出す高弾道のショットで、真上からピンにズドンと落とすスケールの大きいゴルフを展開した。
「畑岡さんは瞬間のスピードがすごくある選手。だから大きくない体でも飛ばせるし高い球を打てる。それは強靭な下半身と振り切れる上半身の柔らかさから生み出されるもの。脚のパワーを最大限に溜めて、腕をコンパクトにたたみ振り切る。コンパクトと言っても小さいわけではなく、しなやかで力が入らずに左ワキがしまるので瞬間のスピードがすごくあります。コンパクトだからヘッドが効いてる。打った球がまるで喜んで天に上がっていくかのようです」
練習法にも工夫の跡が見られる。「彼女はよく練習場でバットを振っていますが、あれは“絶対にスイング時に浮き上がりたくない”という思いからでしょう。バットスイングではフォローにかけて沈みこむようにスイングしています。畑岡さんはフォローにかけてジャンプする癖がある。そうなるとコンタクトがズレて打点が狂ったりします。年間王者に輝いたジャスティン・トーマス選手など“ジャンプアップ打法”と呼ばれる人たちがいますが、“伸びあがること”と“ジャンプ”は違います。足で地面を掴んで得た力を蹴ることでパワーに変えるのはOKですが、ジャンプすることで上体が動かされるのはNGです。アマチュアの皆さんが自分のスイングに取り入れる際はお気を付けください」。
また、畑岡は去年の「日本女子オープン」を勝ったときのようにトップを高くすることで調子を取り戻していたと言っていた。その点については「トップを高く、といっても今が極端に高いわけではないですが、インサイドアウト軌道を意識してフラットに振ろうとするあまり、トップが低くなり過ぎていたのではないでしょうか。懐が無くなっていた、と言い換えてもいいでしょう。ある程度のトップの高さが無ければクラブのヘッドがボールにスパンと入って来ません。トップで手元が低くフラットな“ドアスイング”だと、どうしても身体が開きクラブが下から入ってきやすい。上から叩けているうちは良いのですが、懐がなくなって下から入り出すと、極端にインサイドから入ってしまうし、ボールへのコンタクトにもバラツキが出る。特に、畑岡さんは悪い時に右プッシュが出る傾向がありますが、高さを作ったことで良い軌道でヘッドが入るようになってそれも減りました。ドローヒッターの畑岡さんが練習場でカットの練習をするのはそういったところもあると思います。欠点を把握し、工夫した練習ができるのも強さの1つです」
■初優勝に届かなかった永峰咲希 シードが危うくなったことで自分のスタイルを取り戻した
一方、その畑岡と共に首位タイで並んでいた永峰咲希は、初優勝を目指しスタートしたが2バーディ・2ボギーとスコアを伸ばせず。またしても栄冠はお預けとなった。それでも今季初となるトップ5(3位タイ)に入り420万円を獲得。賞金シード圏内となる賞金ランク45位に浮上した。
「永峰さんは今年の序盤からパットに悩んでいる時間が多かったように見えました。その内ショットも悩んでいって本来のショットメーカーの姿が影を潜めているように思えました。そうこうしている内に賞金シードが危うくなったことで、あれこれ悩んでいる場合ではなくなった。そして頭の中を整理して、“今の自分にできること”“自分のスタイル”にしっかりと焦点を絞れるようになったように見えます。そうして自分を取り戻したことが今回の活躍につながったのではないでしょうか。結局まずは心が元気でなければダメ。心が体を動かすからです。技術ばかりにこだわっては良くありません。」