本間ゴルフの『T//WORLD TR20 ドライバー』ってどんなクラブ?
ロマン派ゴルフ作家、ゴルフエッセイスト、ヴィクトリアゴルフのショップ店員、ALBA編集部のギア担当など、専門家が話題のギアをズバッと解説!
配信日時: 2020年5月8日 08時00分
「『TR20 ドライバー』は新たな挑戦者を待っている!」 by ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家の篠原です。今回は『TR20 ドライバー』のお話です。
<試打スペック>
『T//WORLD TR20 460 ドライバー』
ヘッド フェース一体 Ti6-4+カーボン(ET40)+クロスカーボン/鋳造
ヘッド体積 460cc
ロフト 9.5度
シャフト VIZARD TR20-50 (S)
長さ 45.25インチ
ライ角 59.0度
<試打スペック>
『T//WORLD TR20 440 ドライバー』
ヘッド フェース一体 Ti6-4+カーボン(ET40)+クロスカーボン/鋳造
ヘッド体積 440cc
ロフト 10.5度
シャフト VIZARD TR20-50 (S)
長さ 45.25インチ
ライ角 59.0度
本間ゴルフの新しいブランド『TR20』ですが、TRは「Tour Release」の略とのこと。ツアーで戦えるクラブということなのだと理解しましたが、2020年だから20という数字になって、個人的には安心しました。以前の『TW』シリーズは、年号と合致しない数字だったのでわかりにくかったからです。
発表された『TR20 ドライバー』の実物を見たときに、キャロウェイのドライバーを想起しました。じっくり見てみれば、そこかしこに本間ゴルフらしさはあるのですが、海外ブランドを意識したドライバーになっていることは間違いありません。ブラックを基調にしたデザインは、なかなかカッコイイです。カーボンヘッドのように見えるほど、クラウンも、ソールもカーボンです。
構えてみると、ネックの処理などは本間ゴルフらしさがあります。狙い通りに構えやすいです。狙いなのか、副産物かは不明ですが、外国ブランドのドライバーに慣れたゴルファーなら、違和感なく使えそうです。
『TR20 ドライバー』は、『440』も『460』も大きくは見えませんが、どっしりした安心感はあります。
打ってみると、打音は湿った金属音で、カーボン量が多いヘッドのように残響が皆無というわけではなく、締まった音質です。『460』のほうが『440』より打音の音量は大きいのですが、ちょうど良いです。『440』は、日本のオールドゴルファーが好む大人しめの音量に抑えている雰囲気です。
『TR20 ドライバー』は、打ち応えがしっかりしています。特に、芯に当たったときの抜け感は気分が上がります。初速は速い感じがしますが、弾き感よりも、ボールをとらえている感触が強いのです。
中弾道の棒球がでます。これには少し驚きました。やさしいドライバーが多い中で、ボールが楽に上がらない感じがしたからです。『460』は、少しボールをとらえる挙動がありますが、ストレートに飛ぼうとします。ストレートか、フェードを打つゴルファーに、オススメしたいと思います。
『440』は、少し敏感なヘッドです。大きく曲がることはありませんが、ボールをコントロールをしている気持ちの良さを十分に味わえます。競技ゴルファーにオススメです。
『TR20 ドライバー』は、どちらのヘッドも飛距離性能はほとんど変わりませんでした。平均飛距離は、僕のヘッドスピード(40m/秒)でも225ヤードでした。
『460』で面白かったのは、あまりボールが転がらないことでした。米ツアーでは、ボールが止まるドライバーの需要があるといわれていますが、棒球っぽい弾道から考えると正反対の結果でした。
『440』のほうが、より浮力が感じられないので、ヘッドスピードが速いゴルファー向けだと感じました。振り切らないと手に負えない感じでしたが、その辺りは好き嫌いの範疇です。ドライバーは全てのホールで振り切って使うというゴルファーにはオススメです。
『TR20 ドライバー』は、挑戦的なクラブです。打てる人だけがわかれば良いというメッセージを感じました。デザインは現在の最先端というイメージですが、クラブの持っている機能は時代のトレンドを無視している部分ありました。あくまでも、ツアーが求める要求に応えると、こういうドライバーになるのかと『TR20 ドライバー』は教えているような気がしました。
<試打スペック>
『T//WORLD TR20 460 ドライバー』
ヘッド フェース一体 Ti6-4+カーボン(ET40)+クロスカーボン/鋳造
ヘッド体積 460cc
ロフト 9.5度
シャフト VIZARD TR20-50 (S)
長さ 45.25インチ
ライ角 59.0度
<試打スペック>
『T//WORLD TR20 440 ドライバー』
ヘッド フェース一体 Ti6-4+カーボン(ET40)+クロスカーボン/鋳造
ヘッド体積 440cc
ロフト 10.5度
シャフト VIZARD TR20-50 (S)
長さ 45.25インチ
ライ角 59.0度
本間ゴルフの新しいブランド『TR20』ですが、TRは「Tour Release」の略とのこと。ツアーで戦えるクラブということなのだと理解しましたが、2020年だから20という数字になって、個人的には安心しました。以前の『TW』シリーズは、年号と合致しない数字だったのでわかりにくかったからです。
発表された『TR20 ドライバー』の実物を見たときに、キャロウェイのドライバーを想起しました。じっくり見てみれば、そこかしこに本間ゴルフらしさはあるのですが、海外ブランドを意識したドライバーになっていることは間違いありません。ブラックを基調にしたデザインは、なかなかカッコイイです。カーボンヘッドのように見えるほど、クラウンも、ソールもカーボンです。
構えてみると、ネックの処理などは本間ゴルフらしさがあります。狙い通りに構えやすいです。狙いなのか、副産物かは不明ですが、外国ブランドのドライバーに慣れたゴルファーなら、違和感なく使えそうです。
『TR20 ドライバー』は、『440』も『460』も大きくは見えませんが、どっしりした安心感はあります。
打ってみると、打音は湿った金属音で、カーボン量が多いヘッドのように残響が皆無というわけではなく、締まった音質です。『460』のほうが『440』より打音の音量は大きいのですが、ちょうど良いです。『440』は、日本のオールドゴルファーが好む大人しめの音量に抑えている雰囲気です。
『TR20 ドライバー』は、打ち応えがしっかりしています。特に、芯に当たったときの抜け感は気分が上がります。初速は速い感じがしますが、弾き感よりも、ボールをとらえている感触が強いのです。
中弾道の棒球がでます。これには少し驚きました。やさしいドライバーが多い中で、ボールが楽に上がらない感じがしたからです。『460』は、少しボールをとらえる挙動がありますが、ストレートに飛ぼうとします。ストレートか、フェードを打つゴルファーに、オススメしたいと思います。
『440』は、少し敏感なヘッドです。大きく曲がることはありませんが、ボールをコントロールをしている気持ちの良さを十分に味わえます。競技ゴルファーにオススメです。
『TR20 ドライバー』は、どちらのヘッドも飛距離性能はほとんど変わりませんでした。平均飛距離は、僕のヘッドスピード(40m/秒)でも225ヤードでした。
『460』で面白かったのは、あまりボールが転がらないことでした。米ツアーでは、ボールが止まるドライバーの需要があるといわれていますが、棒球っぽい弾道から考えると正反対の結果でした。
『440』のほうが、より浮力が感じられないので、ヘッドスピードが速いゴルファー向けだと感じました。振り切らないと手に負えない感じでしたが、その辺りは好き嫌いの範疇です。ドライバーは全てのホールで振り切って使うというゴルファーにはオススメです。
『TR20 ドライバー』は、挑戦的なクラブです。打てる人だけがわかれば良いというメッセージを感じました。デザインは現在の最先端というイメージですが、クラブの持っている機能は時代のトレンドを無視している部分ありました。あくまでも、ツアーが求める要求に応えると、こういうドライバーになるのかと『TR20 ドライバー』は教えているような気がしました。
コメンテータープロフィール
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。
ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。