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『大谷翔平』に学ぶ、野球とゴルフの【共通点】。“二刀流”のあの人はどう観る?

投げては100マイルの剛速球で9勝、打っては45本のホームラン。今年、日本の若武者・大谷翔平が世界を驚かせ続けている。“ゴルフスイング似”と言われる彼の振りにゴルファーが学べることはあるのか、“二刀流”のあの人に聞くと?

2021年09月23日

 

デーブ「ジャンボさんのヒール構えは“背筋が使えるから”だった」

【デーブ大久保】西武・巨人で強打者として活躍、引退後00年にプロゴルファーとなった、ジャンボ尾崎以来の野球とゴルフの二刀流。15年には楽天監督。現在は解説者の傍らYouTubeも運営中。【チャーリー高沖】藤井かすみら多くの女子プロコーチを努め、海外ミニツアー9 転戦経験から「ちゃごる理論」 WINS を完成。従来の日本のセオリーとは異なる独自理論をYoutube「ちゃごるTV」で発信中
チャーリー 二刀流の大谷翔平選手が歴史的な活躍で、日本人初のMLBの本塁打王を獲りそうな勢いです。ゴルフに似たアッパー軌道のスイングにも見えるし、飛距離が凄い。プロ野球とプロゴルファーの“二刀流”、デーブさんは大谷選手をどう見てますか?

デーブ 高校時代から彼を見て来ましたけど、【凄い】の一言ですよ。日本人なのに彼が欧米選手を凌ぐ飛距離を出せる理由が3つあると思っていて、【1】ノーステップでも飛ばせる身体能力【2】足の長さと筋力の重さ【3】インパクト直前の絶対的なヘッドスピード。特に、アジア人は欧米と違って骨盤が寝ているから『蹴り足』を作るのが体格的に難しいんです。だから飛ばすために反動を使う意味でも足を上げなきゃいけないんだけど、それだと速球に遅れてミート率も下がっちゃう。大谷はあの身体でスピーディに動ける『蹴り足』もできていて、元々日本人を超越してますよ。
プロ野球から転身したジャンボ尾崎。独特のヒール側に構える理由は「背筋を使えるから」だった!
チャーリー 運動解析に長けた大学教授から、【軸足である左足が強くなった】こと、【背筋が強化された】の指摘も。確かに、低めの球をすくい上げた時はゴルフスイングそっくりに見えることもあります。

デーブ それね、ゴルフも野球も一緒で【背筋】ですから! ボクはゴルフを始めた30歳の頃から球をヒール側にセットアップするジャンボ(尾崎)さんと同じ構え方だったんだけど、一昨年ついにご本人に「なぜヒールで構えるんですか?」と聴いたら「この方が背筋が使えるだろ!」って。野球も一緒で、右打ちのボクの上体が突っ込んだら背筋も使えないし球なんて飛ばせない。やっぱりスイングは【背筋】ですよ!

デーブ「米国でバットが変わった。一番進んだ国でアジャストは当然」

デーブは昨季までの大谷翔平モデルを確認。「今年先の方がもっと太くなったって、かなりボクのバットに近いかも」
チャーリー あと、ここに去年までの大谷翔平モデルのバットがあるんですが、今オフに当たる確率を増すためバットの先の方を以前よりも太く変更したものを今季使っているそうです。素材もアオダモからバーチという硬いものに変えたらしく、体やスイングが変わると合うクラブも変わるのは、ゴルフとも共通点を感じますが?

デーブ それ、ボクの経験と被るなぁ〜。実は、19歳の頃、1年間アメリカで野球をやったんだけど、向こうのホームランバッターは大谷のように当たる部分が太くて。ヘッドを利かすためかなと思ったら「いや、太い方が当たる確率高いだろ?」って。ボクのバットはそれまで打面も細かったけど、その時一緒にいたバークレオ(元西武・88年に38本塁打)と同型にして、当たる部分を太くした。そこから生涯この形だもんね。

チャーリー なるほど。握らせてもらうと、バットの手元がかなり細く感じました。もしかしたら、ボクのゴルフクラブのグリップより細いかもしれません。昔から、【ホームランバッターはみんなグリップが細め】なんですか?
上が昨年までの大谷翔平モデル。下がロ野球界でも最も細い手元にこだわったデーブ大久保のバット。米国での合理的な考えで、打面は太く変更した経験は、今年の大谷翔平とも重なる
デーブ ヘッドを利かせやすいから、その傾向です。ボクは8番打者で足が遅いでしょ。動けない石だもん、石。だからチーム貢献は単打じゃなく、得点力のあるホームラン。打率より長打率だし、指が短いからバット職人が「これ以上は強度的にムリ」と言う限界まで細くして指先で握ってました。

だから大谷の去年のものはボクにとってはやや太めですけど、全体から言えば細めの部類じゃないかな。何というか、データ解析にしろ、鍛え方にしろ、全てアメリカから入ってくるのは野球もゴルフも同じでしょ? 大谷も本場に行ってアジャスト(変化)するのは当然ですよね。

チャーリー そうなんですよ!「ちゃごる理論」の構築も海外ツアー経験が基でしたから!

デーブ「野球とゴルフスイングは近いけど、道具が進化してくれる方がラク」

野球のバットと同じ細グリップでゴルフをやってきたデーブ。ところが、最近太めに変更して確変中だとか!
チャーリー なるほどなぁ〜、大谷翔平とデーブさんのバットにはある種の共通点があったんですね。デーブさんの中で「野球とゴルフスイングも似てる」のなら、ゴルフグリップは、野球のバットと同じで手元が細めですか?

デーブ 始めた当初は細めでしたね。下巻きテープも螺旋の1重巻きで、できるだけ引っ張って薄く伸ばしてたくらい。野球選手って、ゴルフを始めたばかりは大スライスが普通だけど、ボクは最初からチーピンやフックで野球と同じ引っ張り専門。当たれば飛ぶけど曲がる曲がる。当時ジャンボさんの後ろで1時間半くらい練習してたら「クラブ見せてみろ」って言われて。「このシャフトじゃダメだ、オレの3Xで打ってみろ」って試したらチーピンが一発で収まった。野球出身のジャンボさんの言葉って不思議にスッと入ってくるですよ。「野球出身のお前は【ナイスショット】の感覚じゃなくていいんだ。【ジャストミート!】。オレもそのつもりで打っている」って。
細グリップはいくらでもタメられる!?
チャーリー いや、やっぱりゴルフは野球と通ずるものがあるんですね! 野球とゴルフの二刀流のレジェンドの言葉だけに、凄く重みがありますよね。

デーブ そうなの。だから、大谷翔平が硬いシャフトのゴルフクラブに持ち替えたら今すぐ400ヤードですよ。ゴルフは道具が進化する競技だけど、野球のバットは木でしょ。だから、体の出力を上げるしかない。ある意味、ゴルフの選手は幸せですよ。色々試せるし道具も進化してくれるし。

チャーリー それが当たり前なのであまり疑問はなかったですけど、たしかに他競技からすると凄く恵まれてますよね。ゴルフは。

デーブ だから、ボクは54歳の今が一番ゴルフが上手なの。少し前に、仲のいい井上透プロの所で見つけたゴルフプライド『MCCPLUS4』に替えたら全然曲がらなくなった。当初、ミッドサイズにしようとしたら「お店に在庫がない」と言われて、スタンダードサイズを今も使ってます。

チャーリー「手が小さくても太めが合う。単純な手の大小じゃない」

チャーリー 奇遇ですね! ボクも実はデーブさんと似て手も小さくて指も短いけど、太いグリップ『CP2Pro』のミッドサイズを使ってますし、太グリップの魅力を知って、色々と試してます。皆さん、自分にどの太さが合うかを試した方がいいですよね?

デーブ どれどれ……。(高沖と手を合わせ)う〜ん、デブはみんな似た手になるのかな?(笑)太グリップを試してよく分かったのは、一発の飛距離は出なくても、曲がりやミスが減ってスコアが出ること。元々は野球と同じでいくらでもタメられるんだけど、今は野球でいう少しドアスイングのような形で打ってちょうどいい感じ。ゴルフにホームランは要らないもんね。
チャーリー デシャンボー選手はもっと太いですし、バッバ選手は7重の下巻きテープ。手のサイズも指の長さも違いますけど、PGAツアーの要望から右手部分が太い『MCC PLUS4』が生まれたそうですよ。

デーブ そう、それ! 細めの頃は野球のバットと同じで、ヘッドを利かせた方が飛ぶからいいと思ってたけど、アプローチとか短く持った時に違和感があった。でも、右手が太い『MCC PLUS4』になってから、それもいいの!だから、スコア的にもう細めには戻れないもん。
上からジャンボ、ミッド、スタンダード、アンダーと『CP2』シリーズは4つの太さが選べる
チャーリー 太さだけじゃなく、表面の柔らかさ含め色々なグリップを試すと日々発見がありますよ。

デーブ そうなのよ! 今回、大谷がテーマで彼のバットやスイングの変化を語ったけど、ゴルフって、クラブ丸ごと買い換えるより、気に入ったヘッドはそのままでグリップを試すだけで激変するの! 大谷にはなれないけど、ゴルフは道具次第で凄く結果を変えられる。それが一番伝えたいことだね。

撮影・山代厚男、GettyImages
 
 
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