2本の柱を超える「AIスピードフレーム」搭載。キャロウェイ新『EPIC』ウッド、2月19日デビュー
20日、キャロウェイが2021年の新商品発表会をリモートで行った。まず発表されたのは、同社のフラッグシップモデル『EPIC』の最新作『EPIC SPEED』、『EPIC MAX』、『EPIC MAX LS』ドライバー3機種だ。
「さらなるパワーアップを果たしたEPIC。ドライバーではAIが最新の【FLASHフェース SS21】をデザインしただけにとどまらず、JAILBREAKテクノロジーまでも解析、設計し、新たに【JAILBREAK AIスピードフレーム】テクノロジーを生み出しました。これによりインパクトの力は従来よりもフェースに集中。ボール初速はかつてないレベルとなっています。またトライアクシャル・カーボンクラウンの面積を拡大し、ソールのトゥ側にもトライアクシャル・カーボンを使用。重心位置もさらに最適化されました。ラインアップは3モデルで、浅重心の『EPIC SPEED』ドライバー、ドローバイアスで高慣性モーメントの『EPIC MAX』、低スピンかつ高慣性モーメントの『EPIC MAX LS』を用意しました」(同社広報)
■浅重心なのに打点ブレに強い『EPIC SPEED』
2本の柱はこれまで人間が設計してきたが、AIが設計した「フレーム」に変わることでどんな影響があるのか。同社は「これまでの柱の上下だけでなく、フレーム構造でトゥ・ヒール方向のたわみも抑えることで力がフェースに集まりボールスピードがアップします」と話す。
「JAILBREAK AIスピードフレームテクノロジーにより、クラウンのたわみ量が減少します。その分インパクトの力がよりフェースに注がれることで、さらに安定して高いボール初速が生み出されることになりました。またここに【FLASHフェースSS21】の性能が加わることで新しいEPICシリーズのドライバーはかつてないほどのレベルの飛距離性能を獲得しています。また『EPIC SPEED』ドライバーは浅重心設計にもなっています。
従来の浅重心設計は、ギヤ効果が減少することでフェースのどこで打っても安定したスピン量が得られる利点がありましたが、一方で打点の違いによるボールスピードのバラつきは避けられず、やさしさに欠けました。しかし、『EPIC SPEED』はフェースのどのエリアでも高いボール初速を実現する【FLASHフェースSS 21】が採用されているため、飛距離のバラつきが減少。安定したスピン量と飛びを可能にするやさしさをもたらします」(同)
同作は空力抵抗を減らす【サイクロン・エアロシェイプ】が採用されており、ヘッド後方がせり上がったエアロダイナミクスが特長となり、ソールのトゥ側がカーボンに変わったこともあり、適度なドローバイアスで程よくつかまるヘッドでありながら、『MAVRIK』以上の高MOIでミスに強くなっている。
■キャロウェイ史上最大級MOIの『EPIC MAX』
浅重心な『EPIC SPEED』に対し、深重心で高MOIを誇るのが、ペリメーター・ウェイトと呼ばれるヘッド後部にスライド式ウェイトが付いた『EPIC MAX』ドライバーだ。
「『EPIC MAX』ドライバーのヘッドには、このモデル専用にAIが設計した【FLASH フェースSS21】を採用。同作のターゲットである、スライサーの打点傾向を考慮しながらAI がフェースの形状を幾通りもテスト。導き出されたフェースはどの部分でのヒットでもこれまでにないほどのボールスピードを実現し、大きな飛びをもたらしてくれます。
『EPIC MAX』のヘッド後部には独自のペリメーター・ウェイトが装着されており、ウェイトの重さは 12 g。ペリメーター・ウェイトを調整することで好みの弾道にチューニングすることが可能です。また、このウェイトの効果などもあり、慣性モーメントはキャロウェイ史上でも最大級。インパクト時のフェースの開閉を抑え、安定した弾道をもたらしてくれます。なおヘッドシェイプは『MAVRIK MAX』とほぼ同等です」(同)
ソールのカーボン部は『EPIC SPEED』よりも大きく、ドロ―バイアス設計で「ボールがおもしろいほどつかまる」と表現する同社。また、『MAVRIK MAX』と形状は似ているものの、「MAVRIK MAXに比べて低重心となっているため、よりスピン量を抑えて飛ばすことが可能」としている。
■低スピンで叩ける『EPIC MAX LS』はセレクテッドストアで
石川遼が「ソニーオープン・イン・ハワイ」で投入していた『EPIC MAX LS』は、キャロウェイセレクテッドストアでのみ取り扱いとなる、低スピンなやさしいモデル。「プロや上級者から、大きなヘッドサイズで低スピンモデルがほしい」との要望から生まれたモデルだ。
「『EPIC MAX LS』ドライバーのヘッド後部にも、独自のペリメーター・ウェイトが装着されており、ウェイトの重さは9g。ペリメーター・ウェイトを調整することで好みの弾道にチューニングすることが可能です。また、このウェイトの効果などもあり、『EPIC MAX LS』ドライバーは『MAVRIK MAX』級の高慣性モーメントを達成。また、ヘッド体積は『MAVRIK Sub Zero』ドライバーよりも大きい460cm3となっており、大きなヘッドで高慣性モーメント、低スピン設計。プロ・上級者向けモデルとしてはとてつもなくやさしいドライバーとなっています」(同)
『EPIC SPEED』『EPIC MAX』と同じくソールのトゥ側がカーボンとなっているが、同作はフェードバイアスの設計となる。つかまり過ぎや左へのミスを嫌うプロ・上級者にはうってつけのモデルだが、前作『MAVRIK Sub Zero』の純正シャフト装着モデル(S)が309gだったところ、今作は約303gと軽量化されている。より幅広いゴルファーが使える『サブゼロ』と言えるかもしれない。
価格は機種とも純正シャフト装着モデルで77,000円+税、カスタムシャフト装着モデル(EPIC SPEED、EPIC MAX LS)が94,000円+税。
■FWも初速アップ。『EPIC SPEED』と『EPIC MAX』
また、ドライバーとは異なる形の【JAILBREAK AI ベロシティブレード】が『EPIC SPEED』フェアウェイウッド、『EPIC MAX』フェアウェイウッドにも搭載されている。これまでの2本の柱をブレード状に薄くした形状は、ドライバー同様AIが最適化。従来は平行して並んでいた2本に末広がりに角度をつけることで、さらなる寛容性とボール初速アップにつなげている。
「従来の2本の柱、JAILBREAK テクノロジーとは違い、今回は、フェースカップの特性を存分に生かすことのできる最適なボディ剛性を追求し、フェースのたわみ量を最大化するという課題を与えられて、AIが解析と設計を担当。その結果、生み出されたのが、ブレード状になった間隔の開いたJAILBREAK AI ベロシティブレードであり、これにより、「EPIC SPEEDフェアウェイウッド」は、FLASHフェースSS21とともに、驚異的なボール初速を実現しています」(同)
もちろん、モデル毎にこの2本のブレードの角度は最適化されており、フェース裏側の【FLASHフェースSS 21】も同様に使用者に応じて最も初速を出せる肉厚分布になっている。つかまり度合いはドライバーと同様、『EPIC SPEED』がわずかなドロ―バイアスで、こちらにはフェース近くの7gのウェイトで浅重心化を図り、中打ち出し・低スピン。ラウンドをつけたリーディングエッジも高初速化に寄与しているとか。
また、『EPIC MAX』フェアウェイウッドは、『EPIC SPEED』よりもドローバイアスが強め。ソールのウェイトは14gと2gの入れ替えが可能な2つで、ハイMOIかつ低重心という特性を併せ持つ。『EPIC SPEED』とは異なり、リーディングエッジを角張らせたことで、球を拾いやすく、やさしさが追求されている。価格はいずれも純正シャフト装着で42,000円+税となる。
■プロの反応は?
テストの模様で『EPIC SPEED』フェアウェイウッドに驚いていたのが、石川遼だ。ドライバー並の飛距離を記録し、前作『EPIC FLASH』の初速を0.8m/s上回る73.6m/sで『EPIC SPEED』では最長297ヤードを記録。同じ3W比較の2球試打平均で前作を13.2ヤードも上回る好結果に驚いていた。
また、登壇した田中瑞希、西村優菜、河本結がデモンストレーションを行い、JAILBREAK AIスピードフレームがあると「2本の柱の時のタテ方向の強さだけでなく、左右方向のたわみが減ってがヨコに分散せず、インパクトで力が全集中する」と話していた。
「初速の速さと落ち際の球の伸びがあって、最初はこの寒さで飛ぶのかなと思ってましたけど、全然違う。驚きました。振りやすいし、当たった感じが気持ち良すぎる。打ってもらえば虜になります」と、264ヤードを記録した河本はベタ褒め。
田中は「つかまりが凄く良くて、寒いのに初速が出て飛びましたね。フェースに乗ってる感じが手に伝わってくる食いつく打感でドーンと飛んでくれました」と話す。西村は「構えやすさがあるし、振り抜きやすさからくるスピードがある。全集中というか、従来のクラブとは違う強さがある」と話していた。
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