老舗・コトブキゴルフが都内初の「タイトリスト フィッティング スタジオ&ストア」となる理由
フィッティングに注力するゴルフメーカーは数多あります。なぜ、老舗のゴルフショップが「タイトリスト」のフィッティングストアになりたいのか?理由を聞きました。
配信日時: 2022年5月27日 03時00分
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単純な「モノ売り」から脱却、「ソフト重視」へ
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コトブキゴルフ・安本昌煥社長が、リニューアルした地下を案内!
東京・御徒町駅周辺といえば、ゴルフショップ銀座として昔から有名。中でも、昭和41年創業の「コトブキゴルフ」は駅近の老舗だが、先月、地下のパター&キャディバッグ売り場を改装、インドア練習場5打席と「タイトリスト フィッティングスタジオ&ストア」を新装オープンした。
全てのゴルフメーカーの商品を扱ってきた中、なぜ「タイトリスト」なのか?フィッティングなら、ピンやミズノなど、実績あるメーカーは他にもあるはず。安本昌煥社長に地下を全面改装した狙いについて聞いた。
「ここ御徒町駅周辺だけでも、近年インドアゴルフ施設がひしめき合っています。コロナ禍でゴルファーが増え、都心のゴルフ環境も変わりつつあり創業以来ゴルフショップを営んできましたが、単純な【モノ売り】ではなく、お客様のためにソフト・サービス開発に注力する必要性を感じました。
元々パターやキャディバッグ売り場だった地下を、ブリヂストンさん運営のインドアレンジ5打席に変え、レッスンプロが常駐し会員様にご利用いただける形に。モノを買うだけの場所だけでなく、お客様が上達し、より楽しめるサービスも提供し、当店のファンになっていただければ」(安本社長)
全てのゴルフメーカーの商品を扱ってきた中、なぜ「タイトリスト」なのか?フィッティングなら、ピンやミズノなど、実績あるメーカーは他にもあるはず。安本昌煥社長に地下を全面改装した狙いについて聞いた。
「ここ御徒町駅周辺だけでも、近年インドアゴルフ施設がひしめき合っています。コロナ禍でゴルファーが増え、都心のゴルフ環境も変わりつつあり創業以来ゴルフショップを営んできましたが、単純な【モノ売り】ではなく、お客様のためにソフト・サービス開発に注力する必要性を感じました。
元々パターやキャディバッグ売り場だった地下を、ブリヂストンさん運営のインドアレンジ5打席に変え、レッスンプロが常駐し会員様にご利用いただける形に。モノを買うだけの場所だけでなく、お客様が上達し、より楽しめるサービスも提供し、当店のファンになっていただければ」(安本社長)
タイトリストのフィッティングが最も高度
ではなぜ、数あるメーカーの中でも、「タイトリスト」のフィッティングストアを選んだのか?
「一番の理由は、タイトリストのフィッティングが【ゴルファーのスコアアップを第一に】という考え方だからです。モノ売りだけではいけないと考えていた時に、タイトリストのフィッティングの在り方を知り、同時に、タイトリストのフィッティング施設は、神奈川県藤沢市を拠点に、北海道や静岡県と東京にはまだ存在しなかった。ぜひ当社で提供したいと考えるようになり今日に至りました。
当社スタッフは既に他メーカーのフィッター資格も取得済みです。でも、タイトリストのフィッター資格は1日で取得できるようなものではなく、非常に高度なギアの理論、ゴルファーのゴルフスタイルを含む数多くの情報を駆使してのフィッティングのため、人材育成も非常に重要になります。当社はそれを自信を持って提供できると考えていました。フィッティングの中身は当社の高橋(タイトリスト フィッティングスペシャリスト)に聞いてください」(同)
たしかに、ピンやミズノのフィッティングが出来るゴルフショップは多いが、「タイトリスト」のフィッティング(有料)を受けた人は少ないはず。それもそのはず、そのハードルは非常に高かった。フィッティングメソッドを習得、実施するスキルを取得するのに多くの歳月を要する上、ゴルファーを納得させられなければ意味がない。実際、タイトリストのフィッティング研修を受講した高橋敏成さんに話を聞いてみよう。
「一番の理由は、タイトリストのフィッティングが【ゴルファーのスコアアップを第一に】という考え方だからです。モノ売りだけではいけないと考えていた時に、タイトリストのフィッティングの在り方を知り、同時に、タイトリストのフィッティング施設は、神奈川県藤沢市を拠点に、北海道や静岡県と東京にはまだ存在しなかった。ぜひ当社で提供したいと考えるようになり今日に至りました。
当社スタッフは既に他メーカーのフィッター資格も取得済みです。でも、タイトリストのフィッター資格は1日で取得できるようなものではなく、非常に高度なギアの理論、ゴルファーのゴルフスタイルを含む数多くの情報を駆使してのフィッティングのため、人材育成も非常に重要になります。当社はそれを自信を持って提供できると考えていました。フィッティングの中身は当社の高橋(タイトリスト フィッティングスペシャリスト)に聞いてください」(同)
たしかに、ピンやミズノのフィッティングが出来るゴルフショップは多いが、「タイトリスト」のフィッティング(有料)を受けた人は少ないはず。それもそのはず、そのハードルは非常に高かった。フィッティングメソッドを習得、実施するスキルを取得するのに多くの歳月を要する上、ゴルファーを納得させられなければ意味がない。実際、タイトリストのフィッティング研修を受講した高橋敏成さんに話を聞いてみよう。
「全てはゴルファーのスコアアップのために」。とにかく奥が深い。
タイトリストのフィッティングには、どんな特長があるのか?
「端的に言えば、【ゴルファーのスコアアップのために】が基本ですが、フィッティングには4つのカテゴリーがあり、その1つのカテゴリー毎に90分もの時間をかけます。お客様のゴルフに関するあらゆる情報を収集し好みを掌握した上でスコアアップへ導く、まさにゴルフのコンサルタントという表現がわかりやすいかもしれません。とにかくプレーそのものが向上するなど、次のプレーが楽しみになった感覚が私が最初に感じた印象です。
カテゴリーは【1】ドライバー、【2】ロングゲーム、【3】アイアン、【4】ウェッジの4つで、各カテゴリーとも、まずお客様との問診に多くの時間を費やします。これが一番重要と言っても過言ではないポイントですね。
どのカテゴリーを選んでもお客様の14本の状態をまず確認します。仮に偶然ベストな1本が見つかっていたとしてもゴルフは成立しません。スコアアップには、お客様のプレースタイルや嗜好、14本のクラブの状態(キャリーの距離)を把握して初めてフィッティングすべき1本のターゲット(目標)を設定できます。そしてようやくフィッティングをしていけます。そのため、90分の時間をいただいていますね」(同社・高橋敏成フィッター)
具体的に、ウェッジフィッティングで 『ボーケイ・デザイン SM9 ウェッジ』を例に説明してもらうと?
「端的に言えば、【ゴルファーのスコアアップのために】が基本ですが、フィッティングには4つのカテゴリーがあり、その1つのカテゴリー毎に90分もの時間をかけます。お客様のゴルフに関するあらゆる情報を収集し好みを掌握した上でスコアアップへ導く、まさにゴルフのコンサルタントという表現がわかりやすいかもしれません。とにかくプレーそのものが向上するなど、次のプレーが楽しみになった感覚が私が最初に感じた印象です。
カテゴリーは【1】ドライバー、【2】ロングゲーム、【3】アイアン、【4】ウェッジの4つで、各カテゴリーとも、まずお客様との問診に多くの時間を費やします。これが一番重要と言っても過言ではないポイントですね。
どのカテゴリーを選んでもお客様の14本の状態をまず確認します。仮に偶然ベストな1本が見つかっていたとしてもゴルフは成立しません。スコアアップには、お客様のプレースタイルや嗜好、14本のクラブの状態(キャリーの距離)を把握して初めてフィッティングすべき1本のターゲット(目標)を設定できます。そしてようやくフィッティングをしていけます。そのため、90分の時間をいただいていますね」(同社・高橋敏成フィッター)
具体的に、ウェッジフィッティングで 『ボーケイ・デザイン SM9 ウェッジ』を例に説明してもらうと?
ソール形状だけでなく、ライ角・長さ違いも試打
「スコアメイクに重要なのがアプローチであることはゴルファーであれば実感していると思いますが、ウェッジフィッティングで重要なことは、まず複数のウェッジの飛距離ギャップを正しく把握すること。最近は、ウェッジを3本入れるゴルファーが増えていますが、まずその3本の飛距離のギャップを均等にします。
次はグラインド選びです。前述の通り最初の問診が重要で、お客様がどんなシーンでウェッジを使用したいかを把握した上で、3本それぞれ適したグラインドを提供できます。その適した1本が、何であるかを確認しながら、様々なグラインドを試していただきます。
ボーケイの場合、ロフト/グラインドだけでも非常に多くのラインナップがありますが、フィッティングスタジオではさらに、ライ角調整したものに加え、シャフトの長さ違いも試せます。これにより全ての方のアプローチでスコアアップへ導けます。世界中のツアーでNo.1ウェッジならではの部分ですね」(同)
なるほど。では、アイアンフィッティングにはどんな特長があるのか?
次はグラインド選びです。前述の通り最初の問診が重要で、お客様がどんなシーンでウェッジを使用したいかを把握した上で、3本それぞれ適したグラインドを提供できます。その適した1本が、何であるかを確認しながら、様々なグラインドを試していただきます。
ボーケイの場合、ロフト/グラインドだけでも非常に多くのラインナップがありますが、フィッティングスタジオではさらに、ライ角調整したものに加え、シャフトの長さ違いも試せます。これにより全ての方のアプローチでスコアアップへ導けます。世界中のツアーでNo.1ウェッジならではの部分ですね」(同)
なるほど。では、アイアンフィッティングにはどんな特長があるのか?
「総飛距離」でアイアンを選ぶと、後で泣く
「最近ストロングロフトの飛び系アイアンが多くありますが、アイアンもスコアに重要なクラブ。いかに正確かつ高さのある弾道で狙った場所に止められるかが重要です。もちろん、飛距離も大切ですが、タイトリストのアイアンフィッティングでは、より遠く、高く、安定したアイアンの弾道が得られるものを提供できます。
時々『ロフトが寝たものは飛ばない』と言う方もいますが、フィッティングを受けて『まさかロフトの寝たものでこんなに距離も高さも出るとは』と驚く方も多いです。ロフトだけが飛距離の要素ではなく、特にアイアンは総飛距離ではなく、キャリー距離を伸ばすことが大事。たとえ総距離が飛んでも、肝心なキャリーが不十分なら、手前にハザードがあれば乗りません。
ですから、『GCクワッド』のように、正確なスピン量と地面への落下角度が表示される計測器で適正を見ます。ヘッドスピードや使用モデル、打ち出し条件にもよりますが、7Iで45〜55度の【止められる球】を打てるヘッド・シャフトが何なのか? スコアアップに導く弾道を可能にするアイアンを提案させていただきます」」(同)
時々『ロフトが寝たものは飛ばない』と言う方もいますが、フィッティングを受けて『まさかロフトの寝たものでこんなに距離も高さも出るとは』と驚く方も多いです。ロフトだけが飛距離の要素ではなく、特にアイアンは総飛距離ではなく、キャリー距離を伸ばすことが大事。たとえ総距離が飛んでも、肝心なキャリーが不十分なら、手前にハザードがあれば乗りません。
ですから、『GCクワッド』のように、正確なスピン量と地面への落下角度が表示される計測器で適正を見ます。ヘッドスピードや使用モデル、打ち出し条件にもよりますが、7Iで45〜55度の【止められる球】を打てるヘッド・シャフトが何なのか? スコアアップに導く弾道を可能にするアイアンを提案させていただきます」」(同)
たしかに、飛び系アイアンが一般化した昨今は、7Iロフトが25、6度のものも珍しくない。選んだ結果、コースで「上がらない・止まらない」と嘆く声も多いとか……。タイトリストのフィッティングは【スコアの本質論】なため、データ詳細の説明にも時間がかかる。だが、90分9,000円を払ってでも「受けたい!」というゴルファーが増えているとか。
「コロナ禍で増えた若い初心者の方は、【クラブは最初から細かくフィッティングすると上達が早い】考えが浸透しています。昔は『トラック1杯分ボールを打て』などと言われたものですが、最近はデータを読み解き、合理的に判断される方が増えていますね」(同)
都心初の「タイトリスト」のフィッティング施設。これは、受けてみる価値がありそうだ。
「コロナ禍で増えた若い初心者の方は、【クラブは最初から細かくフィッティングすると上達が早い】考えが浸透しています。昔は『トラック1杯分ボールを打て』などと言われたものですが、最近はデータを読み解き、合理的に判断される方が増えていますね」(同)
都心初の「タイトリスト」のフィッティング施設。これは、受けてみる価値がありそうだ。