今平周吾のマスターズ着用コーデに込められた"祈り"
2年連続でマスターズに出場する今平。着用予定のコーデを特別に公開! 撮影:岡田こずえ
配信日時: 2020年11月4日 02時00分
2019年シーズンは初戦の「SMBCシンガポールオープン」を棄権したものの、残り24試合に出場しすべて予選通過、2試合で優勝し、賞金王を2年連続で獲得した今平周吾。その抜群の安定感は今年も維持しており、10月末時点で国内2試合、海外1試合(全米オープン)に出場し、すべて予選通過。国内に限れば両方ともトップテンに入る活躍を見せている。2大会連続の出場となるマスターズでも大いに期待できそうだ。
そんな今平がマスターズで着用するコーデを事前に教えてもらえるということで、ウエアを提供している「アンパスィ」のプロ担当・加藤さんにお話をうかがった。
マスターズ 初日コーデ
こちらが今平のマスターズ初日着用予定コーデ。着ているだけでテンションが上がりそうな赤のトップスのインナーには、アンパスィらしい柄のシャツ。ボトムはストレッチの効いた紺のパンツを合わせている。
「柄もののシャツに紺のストレッチ素材のパンツ、キーアイテムは明るい赤のトップスです。いつものアンパスィらしい組み合わせにしました。国内では2年連続賞金王の今平プロですから、普段着ているようなコーデで普段通りの実力を発揮していただけるように、と思って」(加藤さん・以下同)
シャツは今シーズンのテーマ「Tivoli(チボリ)」のアイコンである自転車のイラストが散りばめられており、よく見ると車輪はところどころアンパスィのロゴが配されている(ディズニーランドのモデルになったチボリ公園のあるデンマークは自転車天国として知られる)。外から見えない襟裏には赤いパイピングが。こうした細部の遊び心に、アンパスィならではの上質さを感じられる。
シャツは今シーズンのテーマ「Tivoli(チボリ)」のアイコンである自転車のイラストが散りばめられており、よく見ると車輪はところどころアンパスィのロゴが配されている(ディズニーランドのモデルになったチボリ公園のあるデンマークは自転車天国として知られる)。外から見えない襟裏には赤いパイピングが。こうした細部の遊び心に、アンパスィならではの上質さを感じられる。
マスターズ 2日めコーデ
素材の良さが伝わってくるグレーのカシミヤのセーターに、えんじ色のパンツ。紺色のシャツは胸元に大きくand per se とプリントされたシンプルポロだ。
「2日めは予選通過がかかった大事な日ですから、冷静さを忘れないようにシックな、それでいてアンパスィらしく、おじさんっぽくならないようにまとめました。シャツは今平プロが他の大会でも着ていたので、多分お気に入りです。その試合もいい成績だったので、その時を思い出してもらえれば大丈夫だと思うんです」
と加藤さん。初日も2日めも、プロのメンタルを第一に考えてコーディネートしている。
「2日めは予選通過がかかった大事な日ですから、冷静さを忘れないようにシックな、それでいてアンパスィらしく、おじさんっぽくならないようにまとめました。シャツは今平プロが他の大会でも着ていたので、多分お気に入りです。その試合もいい成績だったので、その時を思い出してもらえれば大丈夫だと思うんです」
と加藤さん。初日も2日めも、プロのメンタルを第一に考えてコーディネートしている。
マスターズ 3日めコーデ
ここで初めて、マスターズのテーマカラーであるグリーンの登場。シャツは市販品と素材を変えて、今平用に作り変えている。
「3日めのコーデは、マスターズらしくグリーンをキーカラーにしました。せっかく予選を通過したんだから、グリーンのウエアでマスターズを楽しんでほしくて。小豆色に近いブラウンのシャツは市販モデルだと通気性のいい鹿の子の素材なのですが、少しでもスイングの邪魔をしないように、体にまとわりつきにくいポリエステル素材のものに作り変えています」
ここでアンパスィは常識外の対応をとった。色・柄はそのままに、今平用に素材を変更してシャツを作り直したのだ。もともとの素材はポロシャツによく使用される鹿の子織りの素材だが、今平の好みを熟知しているアンパスィは、肌のすべりがいいポリエステル素材に変更。
マスターズ 最終日コーデ
白いシャツ、オフホワイトのパンツにミルクホワイトのトップス。最終日は驚きの白一色コーデだ。その狙いはもちろん……。
「最終日は、オールホワイトのお洒落コーデ! グリーンジャケットが映えるように(笑)。とにかく最終日まで楽しんでプレーしてほしいですね」
◆ ◆ ◆ ◆
インタビューの合間、今平のワッペンの付け替え作業を行っていた加藤さんの手元にある裁縫箱の中の”切れ端”に目が留まった。尋ねてみると、今平に渡しているベルトの切れ端だという。ウエイトトレーニングで鍛えている今平だが、ウエストサイズは毎年変わらないので、以前の切れ端と同じ長さだけ切ればジャストサイズのベルトを渡せるのだという。
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インタビューの合間、今平のワッペンの付け替え作業を行っていた加藤さんの手元にある裁縫箱の中の”切れ端”に目が留まった。尋ねてみると、今平に渡しているベルトの切れ端だという。ウエイトトレーニングで鍛えている今平だが、ウエストサイズは毎年変わらないので、以前の切れ端と同じ長さだけ切ればジャストサイズのベルトを渡せるのだという。
プロゴルファーと契約するアパレルメーカーは、市販品の中からサイズにあうものを提供するのが普通だ。素材を変えて作り直すなんてやらないし、ベルトだってそのまま渡して、長さの調整はプロ自身でやってもらう。しかしアンパスィは、「きれいに着てほしいから」という理由で、毎年サイズを計測し、契約プロのために型紙を作ってウエアを製作するという、手の混んだプロセスを踏んでいる。
実は、アンパスィを着るプロゴルファーが少ないのは、ここに大きな理由がある。男女問わず、プロからの「提供してほしい」というオファーは多いが、ここまで本気で多くのプロと向き合うのは不可能だ。
実は、アンパスィを着るプロゴルファーが少ないのは、ここに大きな理由がある。男女問わず、プロからの「提供してほしい」というオファーは多いが、ここまで本気で多くのプロと向き合うのは不可能だ。
取材前は、アンパスィのウエアのデザインや、素材の機能性の話題になると思っていた取材班だが、その予想は大きく覆された。加藤さんの口から出てくるのは、今平の活躍を願う、祈りにも似た深い思いやりの言葉だった。ここまで深い愛情を契約プロに注げるブランドは、他にないと言っていい。
ひょっとしたら二度とないかもしれない、「秋のマスターズ」が日本時間11月12日深夜、いよいよ開幕する。想いの詰まったアンパスィのウエアを着た今平がどんな活躍を見せてくれるのか、見守りたい。
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