打打打坐 第38回【ゴルフな1番を考える】 | ロマン派ゴルフ作家篠原の “今日も打打打坐”

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打打打坐 第38回【ゴルフな1番を考える】

打打打坐(ちょうちょうだざ)とは、打ちまくって瞑想の境地に入るという造語。コースで打たなければわからないと試打ラウンドだけで年間50ラウンド以上しているロマン派ゴルフ作家が、瞑想、妄想、迷走…… 徒然なるままにゴルフを想い、語るというお話。

2021年01月08日

1番ウッドはドライバー

 
2021年が始まりました。年頭に、ゴルフの抱負について語るのも一興だと思いましたが、スタートということで『1』をテーマにゴルフを考えることにしました。

「えっ? ドライバーって、1番ウッドなんですか?」
「そうそう。昔は、ちゃんと『1』って数字がソールに刻印されていたんだ」
「クラブの数字は、3番までだと思っていました」
「アイアンも、ウッドも、1番から9番まであるし、0番アイアンも見たことがあるよ」
「でも、どうして、1番ウッドは、1番ウッドではなくて、ドライバーって呼ぶのですか?」
「はぁ? よく知らないが、1番アイアンはドライビング・アイアンと呼んでいたらしいから、ドライビング・ウッドが、省略されてドライバーになったんじゃないのかな」
「へぇー。勉強になります」

先日、隣り合わせた先輩と後輩らしい二人のゴル談義を盗み聞きして、ニヤニヤしてしまいました。実に、微笑ましく、楽しいゴルフ談義です。

1と言えば、ドライバーです。

最近ゴルフを始めたばかりの若者には、ドライバーが1番ウッドだということを知らないケースがあるようです。
パーシモンヘッドが当たり前だった頃、ドライバーのソールには、本当に数字の『1』が刻印されていました。これは1940年代まで、ウッドが1番、2番、3番、4番の4本セットで売られていた名残りだと言われています。
その頃は、まだウェッジが一般的ではなく、アイアン9本にウッド4本にパターで14本になるというわけです。

ウッドが5番よりも大きな数字のものがクラブ市場に出てくるのは、1980年代です。
ウッドだけではなく、クラブは全て、元々愛称で呼ばれて発達してきた歴史があるのです。

ドライバーは、最初からドライバーと呼ばれていたのです。
アイアンも数字ではなく、愛称で呼ぶのが当たり前でしたが、20世紀になって、大量生産が始まり、アイアンの本数が増えて、名称が足りなくなった関係で数字を当てるようになったというのが真相です。

ゴルフ談義に割り込んで、正しい情報を伝えるような野暮はなしです。
熱心なゴルファーであれば、自然と正しい情報を得る機会を得るはずだと信じているからです。

告白すると、1という数字で一番最初に浮かんだゴルフ用語は「1パット」で、ドライバーではありませんでした。ただ、ドライバーは1番ウッドなの? というゴルフ談義を次に思いだしたのです。
昨年の秋頃、待ち合わせで寄った喫茶店での出来事でした。

ゴルフという公用語で、一瞬に仲間だとわかるよう感覚がゴルフ談義にはあります。
ちなみに、そのあと、彼らのゴルフ談義は、どのドライバーが一番飛ぶかという話題になっていました。
『1』と言えば、やはりドライバーなのかもしれません。

1番ゴルフ争いの必勝法

次に『1』とゴルフで頭の中に浮かんだのは、1番風呂ならぬ、1番ゴルフ、つまり、初打ちでした。

年末の打ち納めは、大晦日が最高に自慢できるみたいな雰囲気が、近年はあるような気がします。全てをゴルフに捧げているか? というバロメーターみたいに感じるゴルファーは少なからずいるわけです。

年始の初打ちも同様で、元旦に初打ちというゴルファーたちは、どこか自慢気に見えます。

四半世紀と少し前、20代だった僕は、大晦日は勤務していたショップの大コンペの幹事兼プレーヤーで、一度帰京してから、再びゴルフコースに舞い戻って、20時半スタートでナイターゴルフをしていました。
プレー中に年越しをして、そのまま、コースのホテルで寝て、7時スタートでスルーでラウンドして、ダッシュで帰京して、午後1時半から親戚が集まるお正月の挨拶にはちゃんと出るというスケジュールを結婚した年まで、4年ぐらいやっていました。

誰かと競って、マウントを取るというよりも、ゴルフで面白い経験をしたい、という願望に忠実だったのです。
大晦日と元旦で3ラウンドするということは、なんとも贅沢で、よくやるよ、と振り返ると思いますが、色々な事件もあったりして、本当に面白い経験でした。

バブル期のゴルフコースのお正月は、樽酒が用意してあったりして、誰でもご自由に、と提供されているところが普通にありました。
車の運転があるので、朝一しか飲めないからと、縁起物として一口いただいたりしている横で、升で何杯も樽酒を飲んで、ふらふらでスタートする同伴者もいたりしました。なんとも懐かしく、面白い思い出です。

「2021年の初打ちは、いつですか?」
と聞かれて、2週目の週末だと答えると、先方が戸惑うというシーンがあります。
たぶん、元旦、悪くとも三が日、という答えが帰ってくると考えて、凄いですね、みたいなお世辞を準備していたのだと思います。
想定を超えるスロースターター振りに、どうリアクションして良いのかが、わからない、という様子を楽しんでいます。

誰よりも遅く打ち納めをして、誰よりも早く初打ちをするのであれば、僕がしていたような年跨ぎナイターがオススメです。
僕が行っていたコースも、宿泊者限定のサービスで、公募はせずに、口コミだけで定員に達していましたが、現在でもナイター施設があるゴルフコースで、同様なイベントをしている噂は耳にします。

ナイターゴルフは、原則として夏にするもので、普通、冬場はプレーできないものですが、キンキンに冷えた空気の中でプレーする大晦日のゴルフは、別次元の不思議な世界を教えてくれました。

特別な日だからこそ、その日にゴルフをするのは信仰心みたいな部分が刺激されます。
とはいえ、冷静に考えれば、それ以上でも、それ以下でもないのです。

初打ちの早さに勝ち負けはないと思いつつ、少しだけ神妙な気分でプレーする初打ちは大事です。けじめというか、区切りとして、初打ちを上手に使用するのも、ゴルフの内なのです。

スタートホールな気分を楽しもう

最後は、スタートホールです。
1番ホールが、『1』なゴルフで浮かんだのです。

スタートホールが苦手だというゴルファーが多いようですが、僕はスタートホールが大好きで、得意です。
理由は、ワクワクするのと、最もマイペースに準備が出来るホールだからです。

「スタートホールで失敗すると、1日が台無しになるので……」
1番ホールが苦手な人がよく口にする理由です。
確かに、始め良ければなんとやら、出だしで大叩きしてしまえば、その1日の目標や楽しみがなくなってしまうというプレッシャーがあることは理解できます。
しかし、それは余計な呪縛だともいえるのです。

ゴルフでは考えすぎてしまうあまり、普通に出来なくなってしまうことがあります。
スタートホールも、2番ホールも、3番ホールも、全てのホールは18分の1の同じホールに過ぎず、特別なホールなんて意識してもしかたがない、と徹底することで、実力通りプレーできるようになります。

スタートホールは、ワクワクするから好きだと書きましたが、ワクワクとドキドキのプレッシャーは、実は同じベクトル上にあります。
ドキドキは失敗がイメージされて、恐れが出てしまう状態で、ワクワクは期待で一杯なハイな状態です。

ドキドキも、ワクワクも、防ぐことはできません。プロゴルファーだって、同じようにドキドキしたり、ワクワクしたりして、平常心ではいられないのがゴルフなのです。
『キタ〜!』と、その状態もゴルフなのだと受け入れて、そういう中でもできるだけ特別なことはせずに、普段通りにする努力をするだけです。
プレッシャーに強い人は、普段通りを演じるのが上手いのです。

ある意味で、ゴルフは18幕の舞台演劇です。
稽古をすれば、自分の役割はちゃんとこなせるようになります。ゴルフの神様は、演じきれない役割を無理強いしたりはしません。自分の役割をしっかりと把握して、何度も何度も同じように出来るように練習することです。

稽古不足でも、幕は開きます。ゴルフのスコアが安定しない人や、実力がアップしない人の多くは、稽古不足です。練習場は基礎練習のようなもので、連続して同じシーンだけを繰り返す特殊なもので、初級者には大事な実力アップになりますが、中級者以上は、一発勝負の本番用の練習をしなければ、練習だけ上手い大根役者になってしまいます。

本番を意識した練習が出来れば…… スタートホールはドキドキから、ワクワクに変わります。
2021年の初打ちを済ませてしまったゴルファーもいるでしょう。これからのゴルファーもいると思います。
初打ちのスタートホールだからこそ、これだけはしっかりとやるという、基礎的なサムスイングを決めるべきだと推奨します。
それは、この1年、スタートするたびにあなたを助けてくれるかもしれません。

僕は、2021年の初打ちを夫婦の2サムでプレーする予定です。
新型コロナの影響で、再び、何も出来なくなる期間がありそうな年始だからこそ、最も最小限の二人でゴルフが出来るだけでも幸せです。今からワクワクは始まっているのです。

2021年。海の向こう側のイングランドやスコットランドのゴルフコースは、年始からロックアウトの影響で閉鎖になるという報道がありました。
色々と大変な1年になりそうですけれど…… ゴルフは人類を救うと信じて、頑張っていきましょう!

【著者紹介】篠原嗣典

ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。

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