『エアロバーナー』の解説を聞いてわかった!“空力系”が流行する理由
『エアロバーナー』の解説を聞いてわかった!“空力系”が流行する理由
所属 ALBA Net編集部
標 英俊 / Hidetoshi Shimegi
配信日時: 2015年4月3日 06時07分
ウッド系クラブの“ミゾ”が流行りだしてから数年経つが、昨年秋から今年の流行といえば“空力”。ピンゴルフ『G30 ドライバー (14年) 』の“タービュレーター”、登場したテーラーメイド『AEROBURNER 』シリーズの“レイズドセンタークラウン”、キャロウェイゴルフ『XR ドライバー』の“SPEED STEPクラウン”など、米国大手メーカーはこぞって空気抵抗を低減するテクノロジーを取り入れている。
“ダウンスイング中の空気抵抗を低減してヘッドスピードを上げる”のが目的だが、なぜ今注目されているのか。「空気抵抗っていったって本当に効果があるの?」と訝しげな目で見ているゴルファーのために“ミゾ”と“空力”の両方を備えるテーラーメイド『AEROBURNER 』シリーズを題材にして、プロに話を聞きにいった。
【関連】『AEROBURNER FW』のスペックはこちら
テーラーメイドの「MAT-T 新橋」を訪れると迎えてくれたのは谷古宇プロ。『AEROBURNER フェアウェイウッド(15年)』(※以下・AEROBURNER)と一世を風靡した『TaylorMade ROCKETBALLZ フェアウェイウッド (12年) 』(※以下・初代RBZ)を比較する形で解説してくれた。
初代RBZは契約プロが大きく飛距離を伸ばしたこともあり、ツアーでも契約外の使用プロが急増し、大ヒット。このクラブで初めて採用された“スピードポケット”の飛びの効果にアマチュアゴルファーも度肝を抜かれた。「初代RBZはソールのフェース寄りに配されたスピードポケットの効果で初速が上がり、さらにオフセンターヒットに強いモデルでした。そして2代目ではより高弾道・低スピンボールを生み出すクラブに進化。今ではさまざまなメーカーが“ミゾ”を搭載するようになりましたが、さらに初速アップを図ろうとする場合、フェース構造の進化や重心位置の最適化を図るよりも、インパクトゾーンでよりヘッドを走らせるためのシェイプのほうが大事だと思いますね」と谷古宇プロ。
同じヘッドスピードでも、減速した状態でインパクトを迎えてボールを押すよりも当然加速した状態で押すほうが初速は上がる。さらに加速状態のほうが方向性も高まる。だが、いくらミゾの効果があったとしても、ヘッドが大きければ空気抵抗低減は望めないので、今回のAEROBURNERは空気抵抗が一番少なくなるというシェイプを最もこだわったのだという。初代RBZと比べて構えてみると、ヘッドサイズがコンパクトになり、抜けの良いイメージを持たせている。またクラウンを見ても初代RBZはふくらみがあるが、AEROBURNERはクラウン中央部だけを薄く盛り上げることでよりシャープな感を高めている印象だ。
“空力”効果でヘッドスピードの数値が上がるのは、個人によっては微々たるものかもしれない。「飛距離面、方向性の面で効果があります(谷古宇)」というのは事実だ。今後も“空力”効果を高めるために新しいヘッドデザインのウッドが続々と登場するかもしれない。
“ダウンスイング中の空気抵抗を低減してヘッドスピードを上げる”のが目的だが、なぜ今注目されているのか。「空気抵抗っていったって本当に効果があるの?」と訝しげな目で見ているゴルファーのために“ミゾ”と“空力”の両方を備えるテーラーメイド『AEROBURNER 』シリーズを題材にして、プロに話を聞きにいった。
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初代RBZは契約プロが大きく飛距離を伸ばしたこともあり、ツアーでも契約外の使用プロが急増し、大ヒット。このクラブで初めて採用された“スピードポケット”の飛びの効果にアマチュアゴルファーも度肝を抜かれた。「初代RBZはソールのフェース寄りに配されたスピードポケットの効果で初速が上がり、さらにオフセンターヒットに強いモデルでした。そして2代目ではより高弾道・低スピンボールを生み出すクラブに進化。今ではさまざまなメーカーが“ミゾ”を搭載するようになりましたが、さらに初速アップを図ろうとする場合、フェース構造の進化や重心位置の最適化を図るよりも、インパクトゾーンでよりヘッドを走らせるためのシェイプのほうが大事だと思いますね」と谷古宇プロ。
同じヘッドスピードでも、減速した状態でインパクトを迎えてボールを押すよりも当然加速した状態で押すほうが初速は上がる。さらに加速状態のほうが方向性も高まる。だが、いくらミゾの効果があったとしても、ヘッドが大きければ空気抵抗低減は望めないので、今回のAEROBURNERは空気抵抗が一番少なくなるというシェイプを最もこだわったのだという。初代RBZと比べて構えてみると、ヘッドサイズがコンパクトになり、抜けの良いイメージを持たせている。またクラウンを見ても初代RBZはふくらみがあるが、AEROBURNERはクラウン中央部だけを薄く盛り上げることでよりシャープな感を高めている印象だ。
“空力”効果でヘッドスピードの数値が上がるのは、個人によっては微々たるものかもしれない。「飛距離面、方向性の面で効果があります(谷古宇)」というのは事実だ。今後も“空力”効果を高めるために新しいヘッドデザインのウッドが続々と登場するかもしれない。