ALBA Net  ゴルフ
ALBA Net  ゴルフ

【記者の目】タイトリスト『TS』投入1か月で欧米の1W使用者70人越え。【一番人気のスペック】は何?

【記者の目】タイトリスト『TS』投入1か月で欧米の1W使用者70人越え。【一番人気のスペック】は何?

配信日時:2018年7月13日 12時49分

欧・米男子ツアーで、『TS2』『TS3』の使用者数がえらいことに…
欧・米男子ツアーで、『TS2』『TS3』の使用者数がえらいことに…
米国タイトリストから『TS』シリーズに関するメールが届いた。「ア・ミリタリー・トリビュート at ザ・グリーンブライヤー(PGAツアー)とドバイデューティフリーアイリッシュオープン(欧州男子ツアー)で計71人の選手が競争の中で、新たな『TS』ドライバーを信頼しています。『TSメタル』でプレーするのは誰なのか、使用者リストを見てください」とのこと。

■投入直後に切り替え続出!これが性能の証?■

既報のとおり、『TS』ドライバーは「全米オープン」で厳しい検証プロセスを開始。「我々は新しいドライバーが最高のプレッシャー下で動作することを確実にするため、ゴルフの最も厳しい試合から始めました」と言う。

全米オープン」ではいきなり17人が『TS』ドライバーを即時投入。そして欧州男子ツアーでは「HNAオープン・ド・フランス」から投入され、いきなりの25人。同社としては、この『TS』シリーズへの切り替えの早さが性能の証だと言いたいようだ。

その言い分に反論はできない。下位の選手ばかりならまだしも、ジャスティン・トーマスアダム・スコットチャーリー・ホフマンイアン・ポールタージミー・ウォーカー、ラファ・カブレラベロら有力プロが即時切り替え済み。そして、今季優勝して結果が出ていたはずのウェブ・シンプソン、今季2勝のパットン・キジーアも『TS』シリーズに切り替えたのだから。

⇒『TS3』『TS2』ドライバーの大量画像をチェック!

■欧米をまとめると『TS2』が27人、『TS3』が31人で優勢■

公開された『TSシリーズ』の使用者リストを見ると、『TS2』が27人で、『TS3』が31人と優勢だった。『TS3』を使うPGAツアーの有力プロは、ジャスティン・トーマスアダム・スコットイアン・ポールター、ラファ・カブレラベロ、パットン・キジーアウェブ・シンプソンジミー・ウォーカーが挙げられる。PGAツアーでは確実に『TS3』が優勢だと言えるだろう。

かたや、『TS2』を使うPGAツアーの有力プロは、ビル・ハースチェッソン・ハドリー、アン・ビョンフンらが挙げられる。こちらは欧州ツアーの選手が目につく形となっているのが面白いところ。もしかすると欧州の方が方向性重視で、米国の方が飛距離重視といった側面があるのかもしれない。

というのも、米国男子ツアーでフェアウェイキープ率70%を越えるのは10人だが、欧州男子ツアーでは23人。欧州は出場数の少ない選手もランクに載せるが、タイトなフェアウェイを捉えるための『TS2』という選択は当然な気もする。

■欧米男子プロの一番人気は『TS3』の9.5度■

それでは、本題に戻ろう。『TS』シリーズの欧米男子プロの一番人気は何か?使用者が多い順に、スペックを見ていこう。

1位 『TS3』9.5° 17人
(J・トーマス、I・ポールター、C・ホフマン、R・カブレラベロ、A・ジョンストン、P・ユーライン他)
2位 『TS2』9.5° 11人(B・ハース、A・ビョンフン)
3位 『TS2』10.5° 10人(C・ハドリー)
4位T 『TS3』10.5° 7人(A・スコット、P・キジーア、W・シンプソン)
4位T 『TS3』8.5°  7人(J・ウォーカー)
6位 『TS2』8.5°  6人

なお、フェアウェイウッド『TSメタル』を使用する選手は、現時点で14人。ほとんどが3Wだが、そのスペック内訳も見ておこう。一番人気は『TS2』の15°で6人。2位は『TS3』の15°が3人。そして『TS3』の16.5°が2人いた。これは『TS3』の低スピン性能を物語っているのだろうか…。

■“ヤングガン”2人はいつ『TS』シリーズに?■

米国の“ヤングガン”のジャスティン・トーマスは頻繁にクラブを替えるタイプ。ところが、もうひとりの主役、ジョーダン・スピースはというと、そうではない。特にドライバーは『915D2』を3年以上使用しており、今回の『TS』シリーズに差し替わるのはいつのことになるのやら…。

また、同じ若手で、今季初勝利しているパトリック・カントレーも、スピースと同じでクラブを長く使うタイプ。こちらもドライバーの破損で泣く泣く昨年末に『917D2』に替えているが、『TS』シリーズに替えたとは聞こえてこない。

『910D2』好きだったアダム・スコットが『TS3』にいち早く移行するなど、今作への切り替えは確かに早いと感じる。上に挙げた若手2人やブライアン・ハーマンラッセル・ヘンリーを除けば、ほとんどのメインどころはもう既に『TS』ドライバーに切り替えたといってもいいだろう。

その全貌はいつ明らかになるのか?スピースははたして使うのか?直近で優勝したブラッド・ケネディが「手元に届くのは来月なんだ。待ち遠しいよ」と語っており、国内男子ツアーへの導入はもう少し先になる模様。今後も動向を注視していきたい。

Text/Mikiro Nagaoka

読まれています


おすすめコンテンツ

関連サイト