【危険な◯◯解説】<<<ジャスティン・トーマス>>>最新1Wショット
危険なスイング&ギア解説、第二弾。惜しくもフィル・ミケルソンにプレーオフで破れて2連勝は逃しましたが、勢いが凄い!身長も高くなくて痩身ですが、プレーがとにかくデカイ!
配信日時: 2018年3月5日 06時33分
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「トーマス選手はちょっと抜けてきましたね」(筒&平田)
筆者 「WGCのメキシコ選手権は、2日目を終えた時点でイーブンだったのに、3日目にコースレコードの9アンダー、最終日も7アンダー。最終ホールでウェッジで119ヤードを直接カップインしてのイーグルですよ…。やっぱり、ドライバーなどの豪快なショットが目立ちますが、先日書いた記事でもウェッジのデータを引用しましたが、ウェッジもこの距離のフルショットはめちゃくちゃ上手いですよね。先週勝った試合でも、最終ホールでピンを舐めていたのはこの距離でしたし…」
PCM筒康博(以下、筒) 「最終ホールのイーグル締めには笑うしかない感じでしたね。まさか、入るとは……。2日め終了時点で誰がトーマス選手がトップに立つことを予測できたでしょうか…」
Toshi HIRATA(以下、平田) 「今週は初日、2日目とダスティン・ジョンソン相手に振りに行き過ぎてプッシュアウト多発でしたが、3、4日目は調整してスイングを取り戻したようで、2日で16アンダーは強烈でしたね。優勝こそミケルソンが最年長でWGC制覇を成し遂げてくれましたが、やはりトーマスは勢いだけじゃなく、実力が抜けてきましたね。それにしても、タイガーと覇権を争っていた47歳のミケルソンが42歳当時の2013年以来の復活優勝とは面白い。現在42歳の盟友・タイガーの復帰で刺激を受けているでしょうし、次はタイガーの番ですよね。ヘッドスピードも完全に戻っているようですし」
筒 「トーマス選手、前回の松山英樹選手の解説でも少し平田さんが振れていましたが、では、マニアックに見ていくことにしましょうか。現在、世界最強に近い存在のスイングがどうなのか?」
PCM筒康博(以下、筒) 「最終ホールのイーグル締めには笑うしかない感じでしたね。まさか、入るとは……。2日め終了時点で誰がトーマス選手がトップに立つことを予測できたでしょうか…」
Toshi HIRATA(以下、平田) 「今週は初日、2日目とダスティン・ジョンソン相手に振りに行き過ぎてプッシュアウト多発でしたが、3、4日目は調整してスイングを取り戻したようで、2日で16アンダーは強烈でしたね。優勝こそミケルソンが最年長でWGC制覇を成し遂げてくれましたが、やはりトーマスは勢いだけじゃなく、実力が抜けてきましたね。それにしても、タイガーと覇権を争っていた47歳のミケルソンが42歳当時の2013年以来の復活優勝とは面白い。現在42歳の盟友・タイガーの復帰で刺激を受けているでしょうし、次はタイガーの番ですよね。ヘッドスピードも完全に戻っているようですし」
筒 「トーマス選手、前回の松山英樹選手の解説でも少し平田さんが振れていましたが、では、マニアックに見ていくことにしましょうか。現在、世界最強に近い存在のスイングがどうなのか?」
「正面の連続で見ると、極めてオーソドックス」(筒)
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筒「スクエアからややフックに握ってますね」
筆者 「今回のメキシコ選手権で撮ったものではなく、これは今年の開幕戦のセントリー・オブ・チャンピオンズで撮影されたものです。メキシコ選手権では、コーチである父親に2日目に電話でアドバイスを求めたらしいですね。そこから16アンダーも伸ばしてのこの順位は驚異的です」
筒 「正面のスイングを見ると、オーバーアクションなパーツが合わさっているためにオーソドックスに見えるスイングといった印象です。何となく全盛期の尾崎直道プロと被ります。ヒールアップとかじゃなくて、アップライトなバックスイングと、インパクトのジャンプアップの二箇所が特に。体が大きくなくてもめいいっぱい使いますよね。グリップはスクエアからやや気持ちフックグリップ。インターロッキングで握り、ノーコックでテークバックしていくのは若いPGAプロには共通点ですよ。クラブは昨季は『917D4』や『917D3』といった小さくて叩けるものを使っていましたが、昨季の終盤からもっともやさしい『917D2』に替えて安定度が増しています」
平田 「スイングは腕が長いこともあり、かなりアップライトに上げて行きますよね。タテ振りで、ダウンスイングからインパクト以降でかなりのジャンプアップを見せます。これはジュニア時代からの名残りだと思いますが、長いドライバーが一番大きくて、アイアンやウェッジなどの小さなスイングではジャンプアップが少なく見られなくなります。ただし、弱点も若干ですが見え隠れしますよ。今週の2日まで見られた右手のフリップと、時折、大き過ぎるジャンプアップです」
筆者 「大き過ぎるジャンプアップ?フリップ?今週の2日目まで出てた動きなんですか?」
平田 「はい。トーマス選手はインパクトで若干フリップという手のひら側に右手首を折る動きを入れて来ますが、キャパを超えるジャンプアップではフェースが戻しきれません。そこが唯一彼の弱点でしょうかね…。もちろん、3日目や最終日では修正済みでしたが」
筒 「そのジャンプアップというか、足の使い方は確かに真似できないものを感じますね。これだけ強烈なジャンプアップをすれば、インパクトでアッパー軌道に入れられますし、インパクトロフトを立てれば強烈な飛ばしの当て型を持っていると言えますね。ヘッドスピードはそこまで速くないですが、ツアートップ級の飛距離を出せるのはこの下半身の使い方を中心として、飛ばせる当て型を持っていることだと言えるでしょうね」
平田 「筒さん、真似できないとは断定出来ませんよ。足の使い方は完璧なコピーはムリにしても、要素を取り入れることは可能です。詳しくはカカト軸ジャンプというドリルをレッスン連載で紹介しているので、参考にしてほしいですけど…」
筒 「正面のスイングを見ると、オーバーアクションなパーツが合わさっているためにオーソドックスに見えるスイングといった印象です。何となく全盛期の尾崎直道プロと被ります。ヒールアップとかじゃなくて、アップライトなバックスイングと、インパクトのジャンプアップの二箇所が特に。体が大きくなくてもめいいっぱい使いますよね。グリップはスクエアからやや気持ちフックグリップ。インターロッキングで握り、ノーコックでテークバックしていくのは若いPGAプロには共通点ですよ。クラブは昨季は『917D4』や『917D3』といった小さくて叩けるものを使っていましたが、昨季の終盤からもっともやさしい『917D2』に替えて安定度が増しています」
平田 「スイングは腕が長いこともあり、かなりアップライトに上げて行きますよね。タテ振りで、ダウンスイングからインパクト以降でかなりのジャンプアップを見せます。これはジュニア時代からの名残りだと思いますが、長いドライバーが一番大きくて、アイアンやウェッジなどの小さなスイングではジャンプアップが少なく見られなくなります。ただし、弱点も若干ですが見え隠れしますよ。今週の2日まで見られた右手のフリップと、時折、大き過ぎるジャンプアップです」
筆者 「大き過ぎるジャンプアップ?フリップ?今週の2日目まで出てた動きなんですか?」
平田 「はい。トーマス選手はインパクトで若干フリップという手のひら側に右手首を折る動きを入れて来ますが、キャパを超えるジャンプアップではフェースが戻しきれません。そこが唯一彼の弱点でしょうかね…。もちろん、3日目や最終日では修正済みでしたが」
筒 「そのジャンプアップというか、足の使い方は確かに真似できないものを感じますね。これだけ強烈なジャンプアップをすれば、インパクトでアッパー軌道に入れられますし、インパクトロフトを立てれば強烈な飛ばしの当て型を持っていると言えますね。ヘッドスピードはそこまで速くないですが、ツアートップ級の飛距離を出せるのはこの下半身の使い方を中心として、飛ばせる当て型を持っていることだと言えるでしょうね」
平田 「筒さん、真似できないとは断定出来ませんよ。足の使い方は完璧なコピーはムリにしても、要素を取り入れることは可能です。詳しくはカカト軸ジャンプというドリルをレッスン連載で紹介しているので、参考にしてほしいですけど…」
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