去年のガルシアは『スパイダーツアーレッド』。2年連続【樹脂インサート】の勝利となった
PCM編集長(以下、P編) 「そうだね。結局はガラスのグリーンと呼ばれる起伏のある速いグリーンの攻略がなければダメなのは言うまでもないよ」
PCM筒康博(以下、筒) 「はい。去年はセルヒオ・ガルシアがテーラーメイド『スパイダーツアーレッド』で優勝をもぎ取りましたよね。終盤はストロークでヘッドが揺れていてかなりパッティングに怪しさがありましたが、慣性モーメントの大きなパターに救われた形じゃないでしょうか」
筒 「確かに。ガラスのグリーン攻略には、繊細かつデリケートなタッチが必須ですから、樹脂インサートよりも無垢な金属の方がじゃっかん有利な気がしますからね。長岡さん、過去の優勝者のパターを振り返りましょうよ」
2015年のスピースは『スコッティ・キャメロン009』、2014年のバッバはピン『アンサーミルドANSER1』
筒 「はい。スピース選手よりもワトソン選手の方が元々ジャストタッチな気がして、オーガスタのグリーンには合っている風にも思います。繊細なタッチという意味で、やはりノンインサートブレードは強いなと」
P編 「まぁ、強い選手は昔からそればかりだからね。でも、2014年のアダム・スコットは違ったろ?確か、マレットだった気がするね」
2013年のスコットは『スコッティ・キャメロンフューチュラX』の長尺&マレット
筒 「最後の長尺パターの優勝者ですね、今のところ。スコットもその後は通常の長さのパターに戻りましたから」
P編 「アンヘル・カブレラとの死闘だったけど、お互いにプレーオフで相手を称えてサムアップしているシーンが印象的だったね」
筆者 「はい。あれにはシビレました。本当にナイスガイ2人の戦いは観るものを爽やかな気持ちにしますよね」
2012年のバッバは『REDWOOD ANSER』、2011年のシュワルツェルは『メソッド004』
筒 「はい。打感は無垢な削り出しのブレードに近い感触でしたね。打面が金属ですから」
P編 「こう見ていくと、やっぱり樹脂インサートの方が少ないね。PINGとスコッティ・キャメロンが強かったのが2011〜2017年だったんだね。その流れから見ると、やっぱり今年もノンインサートブレードが強いと見ていいのかな?」
筆者 「いえ、まだ早いです。2010年以前も見てみましょう」