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【舩越園子コラム】脆く怖いからこそ、勝利が光る
【舩越園子コラム】脆く怖いからこそ、勝利が光る
配信日時: 2015年2月16日 03時36分
AT&Tペブルビーチ・ナショナル・プロアマを制したブラント・スネデカーが18番グリーンでマイクを向けられたとき、感極まって声を詰まらせた。その様子を眺めながら、プロゴルファーというものの繊細さと脆弱さをあらためて痛感させられた。
【舩越園子コラム】惜敗を勝利につなげるために 松山英樹の課題
スネデカーと言えば、2007年に米ツアー初優勝を挙げ、11年、12年にも勝利を重ね、フェデックスカップ総合優勝に輝いた選手。13年にはこのペブルビーチとカナディアンオープンで勝利し、すでに通算6勝の強者だ。しかし、彼がプロゴルファーになった原点とも言えるマスターズは、まだ制していない。そう、彼はまだ旅の途上で、志半ばだ。それなのに、これまで何度も何度も故障に泣かされ、手術やリハビリを繰り返す辛い日々を噛み締めてきた。だが、そのたびに彼は歯を食いしばって不調から這い出してきた。
2012年のフェデックスカップ総合優勝に続き、13年は年間2勝と波に乗っていたスネデカー。その勢いを止めたのは13年11月にセグウエイから飛び降りて膝を痛めた事故だった。14年の年明けから試合には出場したが、体の動きやフィーリングの微妙な狂いが成績をみるみる下降させ、かつてのフェデックスカップ王者は、わずか2年後には86位まで転落。けれど彼は諦めず、辛抱強く練習を重ねて復活を目指した。
そして今季。開幕シリーズから3度のトップ10入りで光が見え始めていたが、今大会を迎えたときの世界ランクは63位。オーガスタへの切符は得られていなかったが、スネデカーは焦らず、力まず、我慢のゴルフを続けた。スマートなクラブ選択でフェアウエイを捉え、精度の高いアイアンショットでペブルビーチのスモールグリーンを確実に捉えた。終盤は独走体制。それでも彼は淡々とプレーし続け、2位に3打差で勝利を掴んだ。
「特別な気分です。今日はパーフェクトなゴルフではなかったけど、肝心な場面でキーになるショットを打ち、キーになるパットを沈めることができた……」
【舩越園子コラム】惜敗を勝利につなげるために 松山英樹の課題
スネデカーと言えば、2007年に米ツアー初優勝を挙げ、11年、12年にも勝利を重ね、フェデックスカップ総合優勝に輝いた選手。13年にはこのペブルビーチとカナディアンオープンで勝利し、すでに通算6勝の強者だ。しかし、彼がプロゴルファーになった原点とも言えるマスターズは、まだ制していない。そう、彼はまだ旅の途上で、志半ばだ。それなのに、これまで何度も何度も故障に泣かされ、手術やリハビリを繰り返す辛い日々を噛み締めてきた。だが、そのたびに彼は歯を食いしばって不調から這い出してきた。
2012年のフェデックスカップ総合優勝に続き、13年は年間2勝と波に乗っていたスネデカー。その勢いを止めたのは13年11月にセグウエイから飛び降りて膝を痛めた事故だった。14年の年明けから試合には出場したが、体の動きやフィーリングの微妙な狂いが成績をみるみる下降させ、かつてのフェデックスカップ王者は、わずか2年後には86位まで転落。けれど彼は諦めず、辛抱強く練習を重ねて復活を目指した。
そして今季。開幕シリーズから3度のトップ10入りで光が見え始めていたが、今大会を迎えたときの世界ランクは63位。オーガスタへの切符は得られていなかったが、スネデカーは焦らず、力まず、我慢のゴルフを続けた。スマートなクラブ選択でフェアウエイを捉え、精度の高いアイアンショットでペブルビーチのスモールグリーンを確実に捉えた。終盤は独走体制。それでも彼は淡々とプレーし続け、2位に3打差で勝利を掴んだ。
「特別な気分です。今日はパーフェクトなゴルフではなかったけど、肝心な場面でキーになるショットを打ち、キーになるパットを沈めることができた……」