テーラーメイド『ハイ・トゥ RAW』ウェッジとは?石坂友宏の「霧吹き12回」テストに衝撃!
23日、テーラーメイドの新商品試打会で新しいボール、ウェッジをテストしてきました。 ノーメッキ&高重心はやはり無敵なのか!?
配信日時:2021年3月24日 04時00分
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石坂友宏、新『ハイ・トゥRAW』ウェッジ&『TP5』ボールをテスト
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右が既存の『ハイ・トゥ』でメッキフェースなのに対し、新しい『ハイ・トゥRAW』(左)はノーメッキ!
テーラーメイドの春のイチオシは、スピン量を増した『TP5x』ボールと初速を増した『TP5』ボールに加え、新しくノーメッキになった『ハイ・トゥRAW』ウェッジ。既に『SIM2』シリーズのウッドを手に入れた人は、この組み合わせで使うことで、ショートゲームをより強化できると胸を張る。石坂友宏が行ったデモンストレーションが興味深い結果だった。
ご覧のように、テーラーメイドの製品担当・高橋信忠氏がドライな状況と霧吹き12回もの霧吹きをかけたウェットな状況で、石坂友宏の58度の試打を行っている。70ヤードの距離設定で、ドライな状況でのボールによるスピン量の違いは1球目の新『TP5x』が10253rpm、2球目の新『TP5』が9762rpmと、どちらもドライ状態ではスピンが入る結果に。
ご覧のように、テーラーメイドの製品担当・高橋信忠氏がドライな状況と霧吹き12回もの霧吹きをかけたウェットな状況で、石坂友宏の58度の試打を行っている。70ヤードの距離設定で、ドライな状況でのボールによるスピン量の違いは1球目の新『TP5x』が10253rpm、2球目の新『TP5』が9762rpmと、どちらもドライ状態ではスピンが入る結果に。
霧吹き12回のウェット状況だとどうか? 執拗なまでに霧吹きをかける高橋氏。石坂がメッキされた旧『ハイ・トゥ』ウェッジを打つと、距離は68ヤードだったが、なんと、スピン量は1球目が5351rpmにほぼ半減。そして、同じく霧吹き12回の後、今度はノーメッキの新『ハイ・トゥRAW』の58度を打つと、9347rpmを記録。倍とまではいかないが、新『TP5』のドライ状況とさして変わらないスピン量を記録した。
石坂も「いやもう、全然違いますね。旧ウェッジと。くいつきが全然違います。新しい方がくいつきますし、新しいボールもいいので」と話し、2つの新作を組み合わせた時のパフォーマンスに驚いていた。
石坂も「いやもう、全然違いますね。旧ウェッジと。くいつきが全然違います。新しい方がくいつきますし、新しいボールもいいので」と話し、2つの新作を組み合わせた時のパフォーマンスに驚いていた。
筆者は、使い込んで錆びたものと新品の差も要望
高橋氏は「テーラーメイドの場合、フェースはノーメッキですが、バックフェースはメッキしてます。ですので、キャディバッグに刺さった状態ではサビが見えることなくキレイで、使う時だけノーメッキにしているのが特徴です」と胸を張る。また、「店頭では錆びることはありません」とも。
そこで、筆者は「ノーメッキを使用して錆びたものもテストしてほしい!」とリクエスト。石坂は『ハイ・トゥRAW』の58度を使い始めて1ヶ月足らずだが、バンカーなどの練習を重ねて、若干フェースに錆びており、これを霧吹き12回のウェット状態で打ってもらった。
結果は、やはり9249rpmと、錆びたフェース、ウェットな条件でも変わらず高いスピン性能を記録していた。まっさらの新品との比較ももう1球打ってほしかったが、高橋氏があまりに霧吹きを酷使したため、破損して叶わなかった……。
そこで、筆者は「ノーメッキを使用して錆びたものもテストしてほしい!」とリクエスト。石坂は『ハイ・トゥRAW』の58度を使い始めて1ヶ月足らずだが、バンカーなどの練習を重ねて、若干フェースに錆びており、これを霧吹き12回のウェット状態で打ってもらった。
結果は、やはり9249rpmと、錆びたフェース、ウェットな条件でも変わらず高いスピン性能を記録していた。まっさらの新品との比較ももう1球打ってほしかったが、高橋氏があまりに霧吹きを酷使したため、破損して叶わなかった……。
『MG2』だった石坂は『ハイ・トゥRAW』へ移行?
細かな話しだが、美観の面でもアプデが図られた。前作の『ハイ・トゥ』はカッパーメッキがかかっており、使い込むうちに地金のステンレスが出てくる仕上がり。ところが、今回の『ハイ・トゥRAW』は、エイジドカッパーフィニッシュ。使い込んでいくうちにダメージした部分からカッパー色が出てくる形で、クラッシクな味わいが増す。
また、ロフト56度以上は、ヘッド全面のフルフェーススコアラインとなった。石坂は元々『MG2』を使用していたが、このフルフェーススコアラインに納得顔。
また、ロフト56度以上は、ヘッド全面のフルフェーススコアラインとなった。石坂は元々『MG2』を使用していたが、このフルフェーススコアラインに納得顔。
「(以前はフルフェーススコアラインじゃない『MG2』だったので)構えた時にしっかりスピンがかかる安心感が全然違いますね。特に実感するのは、バンカーです。プロの場合、近い距離のバンカーとか、すごくスピンをかけたいんですけど、そういう時にフェースを開いて斜めに広く使いやすい。ここまでスコアラインがしっかりあると、よりフェースを広く使ってスピンをかけられます。
ウェッジって、他の番手と違って、点で打つんじゃなくて、フェースを広く使っていくクラブなので。それに、打ち方のバリエーションも様々で、他のクラブと違ってフェース全面を使って距離をコントロールするじゃないですか。飛ばすクラブじゃなくて、距離を打ち分けるクラブなので。抜けもいいですし、スピンも入るし、新しい『TP5x』ボールもショートゲームでスピン量が増えたし、相乗効果ですね」(石坂友宏)
ウェッジって、他の番手と違って、点で打つんじゃなくて、フェースを広く使っていくクラブなので。それに、打ち方のバリエーションも様々で、他のクラブと違ってフェース全面を使って距離をコントロールするじゃないですか。飛ばすクラブじゃなくて、距離を打ち分けるクラブなので。抜けもいいですし、スピンも入るし、新しい『TP5x』ボールもショートゲームでスピン量が増えたし、相乗効果ですね」(石坂友宏)
高速グリーンでもへっちゃら!
前日に雨が降ったとはいえ、グリーンの仕上がりが完璧かつ速いカレドニアン・ゴルフクラブ。12フィート以上が出ており、スピンが増した『TP5』と『ハイ・トゥRAW』ウェッジの性能を確かめるには、うってつけのコースだった。
結論から言えば、こんなに速いグリーンで滅多にやらない下手くそな筆者でも、12フィートがまったく苦にならないどころか、普通に楽しめてしまった。
近い距離の下りでも、ヘッドスピードを上げなくてもスピンが入るから大オーバーを恐れずに思い切って打てる。元々、ほぼスピンアプローチをしない筆者も、ここまでスピンが入る組み合わせだと分かっていると、アプローチがどんどん楽しくなって色々遊んでしまった。
正直、『ハイ・トゥ』のトゥが高く尖った形状は好きじゃない。『MG2』のようにオーソドックスなティアドロップの方が形状に慣れているのだが、これも高重心化して、低打ち出し・高スピンのためなら許容すべき。『MG2』を含め、異なる形状でもノーメッキバリエーションを増やそうとする、テーラーメイドの徹底したスピン主義には頭が下がる思いがした。
Text/Mikiro Nagaoka
結論から言えば、こんなに速いグリーンで滅多にやらない下手くそな筆者でも、12フィートがまったく苦にならないどころか、普通に楽しめてしまった。
近い距離の下りでも、ヘッドスピードを上げなくてもスピンが入るから大オーバーを恐れずに思い切って打てる。元々、ほぼスピンアプローチをしない筆者も、ここまでスピンが入る組み合わせだと分かっていると、アプローチがどんどん楽しくなって色々遊んでしまった。
正直、『ハイ・トゥ』のトゥが高く尖った形状は好きじゃない。『MG2』のようにオーソドックスなティアドロップの方が形状に慣れているのだが、これも高重心化して、低打ち出し・高スピンのためなら許容すべき。『MG2』を含め、異なる形状でもノーメッキバリエーションを増やそうとする、テーラーメイドの徹底したスピン主義には頭が下がる思いがした。
Text/Mikiro Nagaoka