帰ってきた、見るもの全てをファンに変える男【記者の目】
<全米プロゴルフ選手権 最終日◇12日◇ベルリーブCC(7,316ヤード・パー70)>
タイガー・イズ・バック。強いウッズがメジャーの舞台に帰ってきた。「全英オープン」で6位に入り、メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」に乗り込んできたタイガー・ウッズ(米国)は2打差の2位と優勝まであと一歩の戦いを見せた。
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特にサンデーバックナインは圧巻だった。最初の3ラウンドでウッズは、アウトコースを10アンダーとしていたのに対し、インコースでは2つ落としており(※第2、第3ラウンドはパープレー)、後半の9ホールを苦手としていた。だが、最終日に限っては4バーディ・1ボギー。3つも伸ばしたのである。
特にボギーを叩いた直後の15番では、残り164ヤードの2打目をベタピンにつけたが、“直接決めたかった”とばかりにクラブを地面にたたきつけ怒りを表した。バーディじゃ満足できない。この完璧なショットならイーグルが欲しかった。そう言わんばかりの態度は、まさに全盛期のそれだった。
そんなタイガーにベルリーブCCのギャラリーは熱狂した。ショットを放てば「ゴー!タイガー!」、パッティングをすれば「イン・ザ・ホール!」のかけ声。12番のカップ切り直しのように少しでも時間が空けば「レッツゴー!タイガー!」コールで背中を押した。
実は熱狂していたのはギャラリーだけではなかった。ロープ内で取材をしていた報道陣も同じだった。ウッズがバーディを奪えば拳を突き出し、外せば頭を抱える。首位を走る最終組のブルックス・ケプカ(米国)、アダム・スコット(オーストラリア)組に付いているメディアはほとんどいない。みんなタイガーに夢中だった。
メディアだけではない。ギャラリー整備をするボランティアさんもナイスショットをすれば拍手を送った。警備でウッズの組に付いていた数名の警備員たちも、ウッズが打つときに限ってはショットの行方を見守っていた。
その湧き上がった熱気は他のホールをプレーしていた選手たちにも伝わるほどだった。2組後ろでプレーしていたケプカは「さまざまな場面で声が聞こえてきた。特に自分が8番にいるときの、彼が9番でプレーしたときの歓声はすごかった」と話している。リーダーボードの頂点にはいなくとも、コースの中心は間違いなくウッズだった。
今回、惜しくも10年ぶりのメジャー制覇はならなかったが、「なんといえばいいのか。ここまで戻せるとは考えていなかった。とてもうれしい」と話したウッズ。見るもの全てに「何かやってくれるんじゃないか」と期待感を膨らませる男の復活劇は、いよいよ最終章に入ってきた。(文・秋田義和)
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