渋野、古江が出場!
米ツアー予選会の成績表

打打打坐 第79回【お風呂もゴルフの内】

打打打坐(ちょうちょうだざ)とは、打ちまくって瞑想の境地に入るという造語。コースで打たなければわからないと試打ラウンドだけで年間50ラウンド以上しているロマン派ゴルフ作家が、瞑想、妄想、迷走…… 徒然なるままにゴルフを想い、語るというお話。

2021年10月22日

寒くなるとお風呂が楽しみになる

 
冬ゴルフが近づいてきました。

突然死のリスクがあって不健康だから、とか、寒いのが苦手だから、とか、様々な言い訳をして冬ゴルフをしないという人もいます。そういうこともあって、冬はゴルフコースが空いているし、プレー代も安くなるので、たくさんゴルフをして上達するチャンスだと考える人もいます。正解はありません。ゴルフの楽しみ方は、ゴルファーの数だけあるのです。

天候が悪く、風が吹いたりすれば、冬ゴルフは寒さとの戦いとなります。凍える指先で握るグリップは、ゴルフが自らの精神を鍛える修行だったのだと教えてくれます。

冬ゴルフにおいて、最終ホールで、クラブハウスが見えてきたときの安心感は格別です。日本でゴルフをしていることに感謝するのは、クラブハウスにお風呂があることです。そもそも世界中を見渡しても、湯船につかる習慣があるのは非常に珍しいのです。

海外のゴルファーをアテンドしたときに、冬ゴルフのときは、多くのゲストがお風呂に感動します。寒い身体を温めるだけならシャワーでも可能ですが、寒さと戦った仲間と同じ湯船に入って、ゴルフ談義をすることに日本のおもてなしの精神を感じるからのようです。

何割の外国人は、見知らぬ人と同じお湯を使うことが、生理的に難しい、とシャワーのみにしたりしますが、寒い日のゴルフであればあるほど、湯船で気持ち良さそうにしている人たちを見て、思い切って経験してみようと決断することも多いのです。

日本のゴルフ文化の特徴はお風呂があることだと、高評価をする外国のゴルファーはたくさんいるのです。

僕は、湯船で温まると疲れが増してしまう体質で、帰りの運転で眠くなるので、普段は湯船を使いませんが、真冬は我慢できずに湯船で温まることがあります。そのときに、身体を湯船で伸ばしながら、日本でゴルフをしていて幸せだぁ、と心から想うのです。

良いゴルファーはお風呂上手

ゴルフは残酷に、プレーヤーの本性を剥き出しにします。実は、プレー後のお風呂でも、それは続いていることを知らない人が多いのには驚かされます。

ゴルフコースも、共有する意識を持って、後からプレーする人のこと考えて利用することは言うまでもありませんが、お風呂も全く同じなのです。家風呂があるのが当たり前の現在では、お風呂のマナーを知らない人が多くなってきていて、無知故の迷惑行為をしてしまっているのです。

注意書きなどがあることが多くなりましたが、湯船に入る前に身体を洗うか、桶でお湯を浴びて汚れを落とすのは、最低限のマナーです。タオルを湯船に入れないのも、同様です。

身体を洗う場所でも、周囲に水がかかったりしないように気を配ったり、使い終わった後に、次の人のためにきれいにしておくなど、少し考えれば、自分が嫌な思いをするようなことをしないだけのことなのですが、案外と使ったまま放置してしまう人が目立ちます。

お風呂場を出るときも、手ぬぐいで身体を拭いてから出ないと、脱衣所の床がビショビショになってしまいます。プレーを終えて、脱衣所に来たときに、床が濡れていて、靴下が冷たくなったりするのは、とても悲しい経験です。

最後に、これはマナーとかではなく、犯罪の範疇なのですが、備え付けのタオルを持ち帰る泥棒がいるそうです。これにかんしては、言語道断ですし、自らが審判であるゴルフをする資格がないことを明確にする愚かな行為です。

洗面台にある備品のビンに蓋がしていないのは、盗難防止が目的で、その昔は、泥棒がいる前提の三流コースの証だと笑われたものでしたが、2021年では、蓋がないのは当たり前になってしまいました。ゴルフを愛する者の一人として、やりきれない気分になります。

ゴルフコースのお風呂場は、コースのスタッフも目立たないように注意しながら仕事をしているものです。誰も見ていないと思っていても、愚行ほど見られています。そういう立ち振る舞いも、ゴルファーとしての評価になっていることを軽く見ないほうが良いのです。

お風呂は明日のゴルフに繋がる

面倒臭いからゴルフコースではお風呂を使わない、という人もいます。僕もプライベートのゴルフでは、お風呂は家に帰ってからのお楽しみ、と考えることが多くなりました。

裸の付き合いまで出来るからゴルフは最高のコミュニケーションツールだと、昭和の頃から言われていました。つまり、お風呂もゴルフの内だと考えているオールドゴルファーは、今でも確実にいるのです。そういう先輩や仲間と一緒の時は、お風呂に入るようにしています。上手くいけば、より強い絆が生まれたりもするからです。

また、最近は、仲間同士でその日のゴルフを反省ながらワイワイとお風呂も楽しんでいる若者も見かけるようになりました。日本でゴルフをするのであれば、そこまで楽しんでこそ、だと思いますので、頼もしいです。

お風呂で話をしていて、次のゴルフの約束に直結することも多々あります。プレー中には注意できなかったことを、お風呂で教えてもらえることもあります。大なり小なり。お風呂は明日のゴルフに繋がっているのです。

最後に、油断大敵な大事なポイントを確認しましょう。

プレー後に、お風呂に入る同伴者と、入らない同伴者の見極めです。超能力者ではないので、所作で判断する必要はありません。しっかりと聞くようにするのが正解です。

スループレーであれば、その後、ランチのためにレストランで待ち合わせになります。お風呂に入っている時間を待つ人は、無断だった場合には、不愉快に感じることが多いのです。抗議の意味を含めて、先に食事をして、帰ってしまう人もいます。

ハーフでランチ休憩があって、ラウンドが終わったときには、お風呂に入らない人がいるなら、そこでお別れの挨拶をしたほうがスマートです。入らない人を待たせるのは、やはり非常識だと判断されることが多いからです。

どんな人でも、待たされるのは苦痛です。僕は、ゴルフコース内であれば、待たされることも楽しめる珍しいタイプですが、一緒に待たされている人が、人を待たせてお風呂に入っている人とは二度と一緒にゴルフをしたくない、と決める瞬間に立ち会ったことが何度もあります。

お風呂に時間がかかるので、迷惑を掛けたくないからゴルフコースではお風呂に入らない、と決めている人もいます。気遣いが出来るゴルファーとして、高評価だったりします。

お風呂が長い人がいます。該当する場合、自分のお風呂の時間が長いという自覚がありません。もし、自分が待たされたと想像して、何分までなら大丈夫かと考えてみることをオススメします。

みんなでお風呂に入れば、何ら問題はないのですが、そこでも、長風呂は気遣いができない自己中心的な人だというレッテルを貼られて嫌われます。

そういうことを考えた上で、ゴルフでのお風呂は面倒だと考えるようになるのも、理解できます。触らぬ神に祟りなし。入らないと決めて、待たせるより、待つほうが良いという処世術もありかもしれません。

とはいいつつ、日本のゴルフではお風呂もセットなのです。上手く使ってこそ、ゴルフを楽しみ尽くしていると胸を張れます。諦めずに、努力してみるのが正解のような気がするのです。

【著者紹介】篠原嗣典

ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。
 
 

Rankingトレンド人気記事 11/30-12/07

TOUR Columnコラム

コラム一覧

LESSONレッスン

レッスン一覧

GEAR NEWSギアニュース

ギアニュース一覧

GEAR Columnコラム

ギアコラム一覧

TRENDトレンド

トレンド一覧