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打打打坐 第46回【ヒリヒリしたい病気な人にならないために】

打打打坐(ちょうちょうだざ)とは、打ちまくって瞑想の境地に入るという造語。コースで打たなければわからないと試打ラウンドだけで年間50ラウンド以上しているロマン派ゴルフ作家が、瞑想、妄想、迷走…… 徒然なるままにゴルフを想い、語るというお話。

2021年03月05日

ゴルフは博打なのか?

 
ゴルフのネガティブなイメージというと、必ず出てくるのが、『賭け』をしながらプレーしていることが常習化しているということです。

結論から書くと、そういう人たちもいることは事実です。しかし、大多数のゴルファーは、犯罪になるような賭博の常習者ではなく、自動販売機のジュースを賭ける程度の巷でよくある遊びと同じような感覚で賭けを楽しんでいるケースが存在するだけなのです。

大人の遊びとして、よく同じように比較される麻雀は、賭け事として発展したゲームですので、比較するのは、ちょっと違うと考えています。ゴルフも歴史を紐解いていくと、賭け事がなければ成り立たないエピソードが多数ありますが、あくまでも、ゴルフをすることがメインで、賭け事が主役になったことは皆無だと言えるのです。

日本のゴルファーの先人たちは、ゴルフでの賭け事を握手することで成立したから『にぎり』という言葉に置き換えたり、お金のやり取りではなくチョコレートを賭けの対象にしたことから『チョコ』と呼んだりしました。これを犯罪隠しの証拠だと言う人たちもいますが、僕は、単なる博打ではないという心意気と、粋を感じるのです。

ちなみに、賭博罪の判例を参考にしてみると、食事代の範囲を報酬とした賭け事は賭博罪には当たらないそうです。

非常に大雑把ですが、ゴルフ=博打、というイメージは、ネガティブキャンペーンで植え付けられただけのものなので、ほとんどゴルファーにとっては、都市伝説のようで笑い話に過ぎないのです。

スパイスは脇役だから活躍する

「にぎりを強要されて、ゴルフが嫌いになりました」

という悲しい経験をした人もいると聞きました。みんなで参加しているのに、一人だけ参加しないことは、和を乱す、とかいう理屈は、なかなか説得力があります。自分の意思に反して、賭けに参加させられた、という嫌な経験で、ゴルフが嫌いになったことは不幸だとしか言いようがありません。

僕は、誘われたにぎりは、常識の範囲なら基本的に断らないことを信条としていますが、にぎりは強制しないように十分に周囲に気を配るようにしています。僕が受けても、別の同伴者が嫌だといえば、その意見を尊重します。

唐揚げが、仲間で囲んだテーブルに出たとします。気を利かせたつもりで、添えられていたレモンを大皿に乗った唐揚げに搾る人がいます。本人には悪気はないどころか、良いことをしているつもりなのです。でも、レモンがかかった唐揚げが、嫌いだという人もいます。

ゴルフでのニギリを強要する行為は、この唐揚げとレモン問題に似ているのです。

「レモン、ちょっと待って!」と一声かけて、レモンが苦手だと、自分の分だけ取り皿に移せば済んだ可能性が高いのです。ゴルフでのニギリも、思い切って、自分はそういうことが嫌いなので、と説明すれば、それで済んだ可能性が高いと思います。

それでも、強要するような人とは、それを最後に、ゴルフを一緒にしないようにするしかありません。

ニギリを推奨する意図はないのですが、ゴルフにおいて、ニギリはスパイスなのです。ゴルフは、それだけで十分に料理として美味しいのですが、適量のスパイスをきかせることで、更に美味しくなることがある、というのが、ゴルフとニギリの関係なのです。

スパイスは脇役だからこそ光ります。激辛料理のように、スパイスが主役になってしまうとうのは、やはり、病気なのです。

病気になるかは自分次第

100円も、1万円も、ドキドキは同じ、という格言があります。賭け事は、ドキドキを味わうもので、それが賭けている対象の大小に影響されないのが、粋な遊び人の流儀と言うことなのです。この辺りのさじ加減が、わからなくなると、病気の始まりです。

ゴルフ歴も長く、色々な付き合いもありましたから、ゴルフに来ているのか、博打をしに来ているのか、わからなくなった病気の人たちをたくさん見てきました。

「ドキドキが同じなら、高額でにぎろうよ」
「ヒリヒリしたいんじゃ」

病気になった人たちに共通なのは、負けることを考えていないことが挙げられます。

脳科学的に賭け事中毒になってしまう人を分析すると、ゲーム性よりも、賭けている金額の大きさと脳内麻薬のドーパミンなどの量が比例するようになって、抜け出せなくなる仕組みなのだと聞きました。目の前の快楽から逃れられない、という時点で、完全に病気なのです。

彼らは、自分が負けたら支払が出来ないことを無視できるように、周囲の人たちや環境に気を遣うこともできなくなります。こういう病気の人たちは、ゴルフコースでも大迷惑になったりするのです。一番有名なのは、スロープレーです。自分のプレーに集中しすぎて、前の組に遅れていたり、後ろの組を待たせていることに気が付かないのです。こういう人たちは、ブラックリスト化して、コースが出入り禁止にし、排除するようにするしかありません。

にぎらないでゴルフをすると、つまらないとか、テンションが下がると感じたら、病気の兆候です。

料理のメインは、ゴルフです。素材が良く、料理法も良ければ、スパイスなしでも十分に美味しいのです。それを忘れないようにしましょう。

ゴルファーは、味がわかるほうがゴルフを楽しめます。抽象的な意味ですが、ゴルファーとしての味覚を敏感にしておけば、刺激だけを求めた激辛に逃げるようなことは起きないのです。

甘い。しょっぱい。酸っぱい。苦い。旨い。これが基本の5つです。(科学的に舌が、単独で理解できる味覚)
飛ばす。乗せる。寄せる。入れる。考える。ゴルフの魅力も好き好きで、正しいマニュアルなど存在しません。

ゴルファーとして、病気になるかならないかは自分次第です。刺激的なゴルフは、スパイスなしでも出来ますし、味覚を鍛えて、味覚が優れているほど、少量のスパイスだけでも十分に刺激を受けて楽しむことが可能になるのです。

最後になりますが、ニギリに絶対に負けない秘策があります。それは、ニギリに参加しないことです。勝てませんが、負けることもありません。

ニギリに参加しても、負けないようにするには、刺激に興奮しないことです。平常心を失えば、自分のゴルフができないことは、誰にでもわかることです。

ヒリヒリするようなシビれるゴルフで、自らを鍛えて、短期間でスコアアップする人もいます。負けたくない、というモチベーションは、確かにゴルフでも概ね有効だからです。

いずれも、病気を放置せずに完治するまで治療することも大事ですし、病気は伝染しやすい傾向があるので、病気の人には近づかないことも大事です。触らぬ神に祟りなし。ゴルフはたくさんのことをゴルファーに教えてくれるものなのです。

【著者紹介】篠原嗣典

ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。

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