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宮里藍のジュニア支援大会を取材していたら、人としての成長を見守る企業の姿が見えてきた

9月19日〜20日、第2回「宮里藍インビテーショナル Supported by SUNTORY」が開催された。宮里藍とサントリーが考えるジュニアへの“成長支援”とは?

2021年09月23日

大会期間だけでは終わらない“成長支援”

 
全国から集まった中学1年生から高校2年生までの女子アマチュアゴルファーたち29人と記念撮影。(中段列真ん中に宮里藍。その左隣は兄・聖志)
9月19日〜20日、第2回「宮里藍インビテーショナル Supported by SUNTORY」が開催された。中学1年生から高校2年生までの女子アマチュアゴルファー29人が自らの技術向上のために集まり、腕を競い共に学んだ2日間だった。

この大会の特色は、大会期間だけにジュニアたちへの支援が終わらないことだ。宮里の所属先であるサントリーが協力し、「宮里藍 サントリーレディスオープン」の出場を賭けて争う主催者選考会への出場権が大会上位5人の選手に与えられ、優勝者には宮里とのエキシビションラウンドの権利も付与された。そしてさらに、「宮里藍 サントリーレディスオープン」でローアマを獲得すれば、「AIG(全英)女子オープン」の本戦視察とコースラウンド権が与えられる。

また大会期間中に参加選手たちは、宮里が現役時代に学んだ『VISION54』のレッスンを宮里本人から受けた。

「実は引退をする前からジュニアの成長に関わりたかったのですが、具体化したのは引退してからでした。『VISION54』は米ツアーに行って2年目にドライバーイップスになって学び始めたメンタルメソッドです。私が米ツアーでやってこられたのも『VISION54』があったから。大会に参加した皆さんがそれを知って、それぞれが自分の才能を伸ばしてほしいと思っています」と、宮里。

ゴルフがメンタルスポーツと言われるが、そのメンタルを整える技術を学ぶ場はあまりにも少ない。フィジカルや技術を学ぶ場は充実しているのに、メンタル面はどうアプローチしていいのかすら分からない状況に日本はあるという。だからこそジュニアへの支援を考えたとき、自らが学び成長を確信した『VISION54』は宮里には欠かせないものだったのだ。

人としての成長も促す『VISION54』

『VISION54』のレッスンをする宮里藍(右)。司会は兄・聖志(左)が務め、場を盛り上げた
「メンタルトレーニングというと難しく感じますが、パフォーマンスのスキルとしてとらえてほしいです。自分のステージを上げるには、絶対に通る道。技術だけでは限界があるんです。そして自分と向き合う作業は、ゴルフだけにとどまりません。生きていくうえでも大事なことです。大会に参加した選手の皆さんには、自信をつけて帰ってほしいです。自信というと難しく聞こえるかもしれませんが、知ることで強みになりますから」と、宮里はいう。

この宮里の想いに所属先のサントリーが賛同した。「真に豊かな社会をつくる、生活する人が豊かになる、それがサントリーの大切にしていることです。ジュニアたちのゴルフにおいても、単に上手いというのではなく、ゴルフでの経験を通して魅力的な人に成長してほしい。それは豊かな社会の実現にもつながりますし、宮里さんの想いとも重なりました」と話すのは、この大会に携わり「宮里藍 サントリーレディスオープン」も担当をするサントリーコミュニケーションズ(株)・坂巻洋和さん。

宮里とサントリーの縁は2000年、宮里が15歳のときに遡る。当時はアマチュアがプロの試合に出るのはハードルが高かった。だが、「サントリーレディスオープンはアマチュアに門戸を開いていました。まだ中学3年生の私に出場のチャンスをくださり、がむしゃらにやっていたのを覚えています。あのときの予選通過は私にとってとても大きな出来事でした。今のジュニアたちはプロの試合に出るハードルが下がってきているとは思いますが、チャンスをつくってあげたいです」と、宮里はいう。多感な15歳だからこそ、後の人生に影響することは少なくない。それぞれが持っている可能性を広げてあげたいのだ、と話してくれた。

「宮里藍 サントリーレディスオープン」から夢は世界に広がる

2022年「宮里藍 サントリーレディスオープン」出場を賭けて、5人の選手が主催者選考会に挑む。左から4位の川端悠衣、2位山下アミ、宮里藍、優勝の荒木優奈、3位小宮千鶴、5位鳥居さくら
1990年にスタートした「サントリーレディスオープン」は第1回大会以来、多くのアマチュアを出場させてきた。そして2002年以降は、アジアパシフィック地域の各国ゴルフ協会推薦のアマチュアにも主催者推薦での出場枠を広げてきた。宮里藍、フォン・シャンシャン(中国)、ヤニ・ツェン(タイ)ら世界の第一線で活躍した選手も、アマチュア時代に数多く参戦してきた。今季「全米女子オープン」を制した笹生優花も、その一人。笹生はフィリピンからアマチュア選手として出場機会を得、15年から19年まで5年連続で出場しており、このときの経験が「全米女子オープン」制覇につながったのは疑いのないところだ。

だが宮里もサントリーも、この大会で始まる支援をジュニアたちに押しつけているのではない。「プロになって世界に出て行ってほしいけど、それは私の気持ち。それぞれが人として成長するのを応援したい。サントリーさんも、私が15歳で予選を通過したとき、世界一に私がなるなんて考えてもいなかったと思います」と、宮里。そして「私たちはきっかけをつくっているだけです。体験することで、それぞれが可能性を模索して、成長できる道づくりをしたいのです。本大会はまだ2回目。ぜひ続けていきたいし、続けることで何かが生まれると考えています」と、前出・坂巻さんもいう。

参加した選手は誰もが自分の成長を確信

「宮里藍プロのレッスンを聞いて、ミスをしても引きずらずにプレーすることができました。人として成長するためにも、大事なお話を聞けました」と、優勝した荒木優奈さん(日章学園高)
今大会に参加した29人のジュニアたちは、誰もが瞳を輝かせていたし、前を向いていた。29人全員がずっとゴルフ界にいるわけではないだろう。だが、この大会で得たものは、必ず人としての成長の糧になるはずだ。宮里藍だからこその大会であり、サントリーが直接ジュニアを指導するわけではないが、両者の思いがひとつになって形になりジュニアたちの背中を押しているのは間違いない。それは参加した選手たちの表情を見れば分かる。誰もが自分の成長を確信していた。

将来、宮里藍を追い抜いて世界のオンリーワンになる選手が、この大会から出てくることを期待せずにはいられない。
 
 
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