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令和最初のWinner、宮本勝昌を支えたクラブセッティング

text by Kazuhiro Koyama / Photo by Wataru Murakami

2019年05月10日

初日と2日目以降で使用ボールが変わった珍事

 
46歳のベテラン、宮本勝昌が中日クラウンズで優勝した。
実に不思議な勝利だった。

最終日のバックナインで、優勝争いをリードしていたのは昨年の賞金王、今平周吾だった。ショット、パットとも安定感抜群でその充実ぶりを印象づけた。最終18番で風のジャッジを誤らなければ、優勝は今平のものだったかもしれない。

宮本は3日目終わって、2位と健闘していたが、どこか一歩引いたようなプレーぶりだった。昨年は病の影響もあり、ランク74位でシード落ち。気力、体力が充実した若手に比べると、やや迫力に欠けているように見える。口を尖らせるような表情を見せたのも一度や二度ではない。
「命!」ではなく令和の「令!」
宮本と言えば、プレー中でも笑顔で、明るいプレースタイルが印象的だ。飛距離のアドバンテージを活かし、ビッグスコアを何度もマークしてきた。しかし、今回のクラウンズではベテランらしい、淡々としたプレーぶりで、どちらかと言えば、リスクを回避するようなマネージメントだった。

最終日は、スタートホールでダブルボギーを打つ。打ち下ろしの左ドッグレッグでプロにとっては短いパー4。ほとんどの選手がティショットを刻み、セカンドをウェッジで打っていた。出来ればバーディーでスタートしたいこのホールでのダボは、心理的な影響が小さくないはずだ。早々に、優勝争いから脱落してもおかしくなかった。

パッティングは、ツアー初戦の東建ホームメイトカップ最終日で、アームロック式に変えたという。実際にはガッチリと左腕にパターをロックしているわけではなく、中尺パターを使いつつ、これまでのスタイルのマイナーチェンジといったところだが、それでもベテランにとっては大きな変更だろう。
最終日18番ホール、10mのバーディパットを打った瞬間
この変更が特効薬になったわけではないだろうが、4日間のパットは安定していた。そして勝負どころの上がり2ホールでは、17番で2mの返しのパーパットを決め、18番ではあの長いウィニングパットを沈めた。ここぞという正念場でパッティングが決まったのは大きな勝因だろう。

そして、驚くべきことに大会初日と2日目以降で、使用したボールが異なっていた。優勝した選手がトーナメントの途中で使用ボールを変更したとは、近年では聞いたこともない話だ。

宮本が初日に使用していたのは、タイガー・ウッズも愛用する『TOUR B XS』ボール。軟らかい打感とスピン性能を持ち、宮本もその点を評価して「硬い和合のグリーンに合う」と投入を決めたという。ひょっとしたら、マスターズで復活優勝を果たしたタイガーへのあこがれもあったのかもしれない。
左がもともと宮本が使用していた「TOUR B X」、右は初日に使用した「TOUR B XS」
首位タイ発進と好スタートを切ったが、2日目からはこれまでの使用ボールである『TOUR B X』に変更した。こちらはさらに風に強く、飛距離を稼いでくれるボールだ。宮本は過去のモデルから一貫して『X』 系のしっかり目のボールを選んできたプレーヤーだ。これまでの使用感や弾道のイメージを優先してボールを変更したこの選択も、結果は吉と出た。
 
 
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