【第6回】ショットより大切!? スコアを作るパッティング
ショットの基本を教えてもらったが「ショットと同じくらい、いやもっと大事なのはパッティング」と石井忍プロ。プロの世界では“パット イズ マネー”と表現されるくらい大切だが、アマチュアはあまり練習する人は少ないんだとか…。そこで、石井プロに自宅でのパッティング練習法を教えてもらった。
配信日時: 2017年1月3日 06時00分
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主人公…穐田一義(あきた・かずよし)28歳男性。スポーツ歴は野球。学校の体育の授業では、そこそこ運動神経が良いと周りから言われていたため、どんなスポーツでも「やれば出来る!」とタカをくくっているタイプ。"かっこ悪いこと"や"ダサいこと"は嫌い。褒められるとすぐ調子に乗り、上司からはたびたび注意を受ける
コーチ…石井忍(いしい・しのぶ)1974年生まれ。千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て、1998年ツアープロ転向。近年はツアープロコーチとして、金田久美子、大江香織らを指導してきた。男子では薗田峻輔らのコーチを勤め、多くの男女プロを指導してきた実績を持つ。東京、千葉でエースゴルフクラブを主宰し、トップアマから初心者ゴルファーまで幅広い層へ向けてレッスンを行っている
コーチ…石井忍(いしい・しのぶ)1974年生まれ。千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て、1998年ツアープロ転向。近年はツアープロコーチとして、金田久美子、大江香織らを指導してきた。男子では薗田峻輔らのコーチを勤め、多くの男女プロを指導してきた実績を持つ。東京、千葉でエースゴルフクラブを主宰し、トップアマから初心者ゴルファーまで幅広い層へ向けてレッスンを行っている
ショットがいくら良くてもパター下手はスコアを作れない!?
石井「ゴルフはティグラウンドからスタートし、グリーン上にあるカップに球を入れたらそのホールは終わり。そして18ホール回った上での総打数でスコアが決まりますが、それは知っていますよね?」
「それくらいは知っていますよ、ルールだけは覚えてきたので!」
石井「失礼しました。ではここで問題を1つ。“ショットが上手いけどパッティングが下手な(A)さん”、“ショットが下手だけどパッティングが上手い(B)さん”、どちらがスコアを作りやすいと思いますか?」
「え!? う〜ん、分からないなぁ…」
石井「例えば360ヤード・パー4を迎えたとしましょう。(A)さんは、2オンしてカップまで7〜8m。ファーストパットが上手く寄せられず残りは1.5m。セカンドパットがわずかに外れてOKをもらえたとします。これで3パットのボギーですよね。そして(B)さんは、なんとか3オン。10mのファーストパットを1.5mに寄せて、1.5mをきっちり沈めたとします。同じくボギーですよね」
「(A)さんは損をした感じがしますけど、(B)さんは得をしたように感じますね」
石井「そうです!パターが上手い人のほうが、ショットのミスをグリーン上で取り返せます。重要なのは、ファーストパットをおおよそ約1〜1.5mに寄せられること、1〜1.5mをしっかり沈められること、です」
「そうなんですね!でも練習場でパター練習ってできるんですか?」
「それくらいは知っていますよ、ルールだけは覚えてきたので!」
石井「失礼しました。ではここで問題を1つ。“ショットが上手いけどパッティングが下手な(A)さん”、“ショットが下手だけどパッティングが上手い(B)さん”、どちらがスコアを作りやすいと思いますか?」
「え!? う〜ん、分からないなぁ…」
石井「例えば360ヤード・パー4を迎えたとしましょう。(A)さんは、2オンしてカップまで7〜8m。ファーストパットが上手く寄せられず残りは1.5m。セカンドパットがわずかに外れてOKをもらえたとします。これで3パットのボギーですよね。そして(B)さんは、なんとか3オン。10mのファーストパットを1.5mに寄せて、1.5mをきっちり沈めたとします。同じくボギーですよね」
「(A)さんは損をした感じがしますけど、(B)さんは得をしたように感じますね」
石井「そうです!パターが上手い人のほうが、ショットのミスをグリーン上で取り返せます。重要なのは、ファーストパットをおおよそ約1〜1.5mに寄せられること、1〜1.5mをしっかり沈められること、です」
「そうなんですね!でも練習場でパター練習ってできるんですか?」
石井「練習場には、パター練習施設がないところもあります。ですがパターマットがあればパター練習は家でもできますよ。では初心者のための自宅パター練習方法を伝授しましょう!」
腕で作った五角形を崩さなければ、毎回同じように打てる!
石井「パッティングもショット同様、動きの再現性を高めて毎回同じように打てることが大切です。手先では調整して打つのではなく、体全体で打つのです。ポイントは以下の3つになります」
(1)アドレスで腕、ヒジ、手元で作られた五角形を作る
(2)五角形をキープしたまま、両肩の動きで振っていく
(3)アドレスからフォローまで下半身は不動
(4)グリップエンドはつねにおヘソを向くようにする
(1)アドレスで腕、ヒジ、手元で作られた五角形を作る
(2)五角形をキープしたまま、両肩の動きで振っていく
(3)アドレスからフォローまで下半身は不動
(4)グリップエンドはつねにおヘソを向くようにする
石井「上の写真のように振っている最中は、五角形をキープしたまま、手首の角度もヒザの位置も変わらないのが理想です」
石井「アドレスで五角形を作ったとしても、途中で崩れてしまうと、再現性は高まりません。アマチュアが一番やっていけないのは、手先の力や手首の動きを加えて、パチンッ!と弾くように打つことですね」
クラブを持たずに、体の動きだけを確認しよう!
「3つのポイントを意識して、“手先で打たない!”と思っていても、ボールをカップに入れようと考えると、どうしても手先で調整しちゃいますね…」
石井「初めのうちは、ボールを打つ前に体の動きをチェックする予備動作をしましょう。クラブを肩のラインに固定して、アドレスの前傾をキープしたまま右肩、左肩を上下に動かしてください」
石井「初めのうちは、ボールを打つ前に体の動きをチェックする予備動作をしましょう。クラブを肩のラインに固定して、アドレスの前傾をキープしたまま右肩、左肩を上下に動かしてください」
石井「同時に下半身をしっかりと固定して動かないようにすることも意識しましょう。ヒザが左右に動いたり、腰を回してしまうと意味がありませんよ!」
「わかりました!打つ前にまず動きのチェックをします!でもなんで手先で打っちゃうのかな?」
石井「それは“右手の悪さ”が原因です。右手に力が入るからパチッと弾いて、打ちすぎてしまうんです。それを抑制するためのグリップを教えましょう!」
石井「それは“右手の悪さ”が原因です。右手に力が入るからパチッと弾いて、打ちすぎてしまうんです。それを抑制するためのグリップを教えましょう!」
石井「まずショットと同じグリップをしてから、一度左手を外します。改めて左手を握りこむときに人差し指を外した上で、外した人差し指を右手の中指、薬指に引っ掛けてください」
「おお〜、このグリップなら右手が悪さをしないんですね」
「おお〜、このグリップなら右手が悪さをしないんですね」