【記者の目】松山英樹、欧州キャロウェイ『XR SPEED』を投入! どんなモデルかキャロウェイに聞いてみた
【記者の目】松山英樹、欧州キャロウェイ『XR SPEED』を投入! どんなモデルかキャロウェイに聞いてみた
配信日時: 2018年8月3日 07時32分
<WGC-ブリヂストン招待 初日◇2日◇ファイアーストーンCC(7,400ヤード・パー70)>
ディフェンディングチャンピオンとして「WGC-ブリヂストン招待」を迎えた松山英樹。練習日にテストしていた新ドライバー、欧州キャロウェイの『XR SPEED』をついに投入。3アンダー・21位タイでまずまずの滑り出しとなった。
⇒『XR SPEED』を使ったドライバーの最新連続写真
⇒松山英樹が精力的にクラブ&シャフトテスト 日本未発売ヘッドに好感触か?
■今季5機種目は、キャリアで最も投影面積大!?■
今季の松山英樹は、序盤の左手親指のケガが治ったのはいいものの、エース『GBB』の破損があり、幾度ものクラブ変更を強いられている。キャロウェイ『GBB』 ⇒テーラーメイド『M3 440』⇒PING『G400LSTec』⇒テーラーメイド『M3 460』(シャフトはBB)⇒欧州キャロウェイ『XR SPEED』と、ヘッドだけでも5機種目を数える。
この5機種の中でも、『XR SPEED』は最も投影面積が大きいタイプだと言え、松山英樹のキャリアの中でも最も後ろに長いヘッドの投入だと言えそうだ。一般にはヘッドが後ろに長くなるほど重心深度が増し、ヘッド慣性モーメントも大きく、やさしくミスに強くなるはず。
ただし、この日の松山のFWキープ率は28.57%(64位タイで14回中4回)、ドライビングディスタンスは309.8ヤード(44位)。「ティショットがフェアウェイに行かなかったけど、なんとかアンダーで回れて良かったと思う」と、全体を振り返った。
新兵器の『XR SPEED』ドライバーについては、「良いショットは何回かあったけど、悪いショットの方が多かったので、修正が必要かなと思う。(タイミング?)どうですかね。まぁ、そう言ってる場合でも無いので」と語った。この日のティショットはほぼ全てが右へのミス。エースシャフト『DI』のままとはいえ、大型ヘッド特有の重心距離の長さが影響したのだろうか。
■欧州専用『XR SPEED』って? キャロウェイに聞いた■
そこで、キャロウェイゴルフジャパンに、このモデルについて聞いてみた。まず最初に「『XR SPEED』は日本で販売するモデルの中でどれに一番近い?」との問いには、「現状の販売製品の中には、似たモデルはありません」とのこと。(コスメがよく似たモデルで『STEELHEAD XR』とのFWはある)
また、「『XR SPEED』を欧州だけで展開する理由は?」との問いには、「欧州の市場でのニーズから、欧州チームの依頼で開発された製品と聞いています。日本では『ROGUE STAR』と『ROGUE Sub Zero』、『ROGUE』と幅広いゴルファーに飛距離を提供できるバリエーションが揃っているので、発売しておりません」とのこと。
また、「『XR SPEED』を使うPGAツアープロか、ヨーロピアンツアーの選手は誰か?」の問いには、「マーク・ウォーレン、ベン・エバンスが『XR Speed』の9.0°を使用しています」とのこと。欧州専用モデルだけあって、今のところPGAツアーの使用プロは、松山英樹ただ一人のよう。
情報が少ないため、欧州モデル『XR SPEED』のサイトを見ると、「X VFTフェーステクノロジー」が最大のウリとなっており、『ROGUE』シリーズのような「2本の柱」は存在しない。そのためか、プロゴルファーによる試打レビューを見ると、「『XR SPEED』は『ROGUE』シリーズよりもボール初速が約0.7m/s遅い」といったコメントが散見された。
ただし、これまで松山英樹が愛用してきた『GBB』とよく似た共通点もある。カーボンクラウンで、2本の柱なし。しかも、『GBB』にはペリメータウェイトが付いており、やや深重心のモデル。キャロウェイが「現状に似たモデルはない」と語るとおり、『ROGUE』シリーズよりも欧州専用の『XR SPEED』の方が、『GBB』に近いから使えるのかもしれない。
連覇に向けた2日目以降、はたして『XR SPEED』の出来はどうなるだろうか。
Text/Mikiro Nagaoka
ディフェンディングチャンピオンとして「WGC-ブリヂストン招待」を迎えた松山英樹。練習日にテストしていた新ドライバー、欧州キャロウェイの『XR SPEED』をついに投入。3アンダー・21位タイでまずまずの滑り出しとなった。
⇒『XR SPEED』を使ったドライバーの最新連続写真
⇒松山英樹が精力的にクラブ&シャフトテスト 日本未発売ヘッドに好感触か?
■今季5機種目は、キャリアで最も投影面積大!?■
今季の松山英樹は、序盤の左手親指のケガが治ったのはいいものの、エース『GBB』の破損があり、幾度ものクラブ変更を強いられている。キャロウェイ『GBB』 ⇒テーラーメイド『M3 440』⇒PING『G400LSTec』⇒テーラーメイド『M3 460』(シャフトはBB)⇒欧州キャロウェイ『XR SPEED』と、ヘッドだけでも5機種目を数える。
この5機種の中でも、『XR SPEED』は最も投影面積が大きいタイプだと言え、松山英樹のキャリアの中でも最も後ろに長いヘッドの投入だと言えそうだ。一般にはヘッドが後ろに長くなるほど重心深度が増し、ヘッド慣性モーメントも大きく、やさしくミスに強くなるはず。
ただし、この日の松山のFWキープ率は28.57%(64位タイで14回中4回)、ドライビングディスタンスは309.8ヤード(44位)。「ティショットがフェアウェイに行かなかったけど、なんとかアンダーで回れて良かったと思う」と、全体を振り返った。
新兵器の『XR SPEED』ドライバーについては、「良いショットは何回かあったけど、悪いショットの方が多かったので、修正が必要かなと思う。(タイミング?)どうですかね。まぁ、そう言ってる場合でも無いので」と語った。この日のティショットはほぼ全てが右へのミス。エースシャフト『DI』のままとはいえ、大型ヘッド特有の重心距離の長さが影響したのだろうか。
■欧州専用『XR SPEED』って? キャロウェイに聞いた■
そこで、キャロウェイゴルフジャパンに、このモデルについて聞いてみた。まず最初に「『XR SPEED』は日本で販売するモデルの中でどれに一番近い?」との問いには、「現状の販売製品の中には、似たモデルはありません」とのこと。(コスメがよく似たモデルで『STEELHEAD XR』とのFWはある)
また、「『XR SPEED』を欧州だけで展開する理由は?」との問いには、「欧州の市場でのニーズから、欧州チームの依頼で開発された製品と聞いています。日本では『ROGUE STAR』と『ROGUE Sub Zero』、『ROGUE』と幅広いゴルファーに飛距離を提供できるバリエーションが揃っているので、発売しておりません」とのこと。
また、「『XR SPEED』を使うPGAツアープロか、ヨーロピアンツアーの選手は誰か?」の問いには、「マーク・ウォーレン、ベン・エバンスが『XR Speed』の9.0°を使用しています」とのこと。欧州専用モデルだけあって、今のところPGAツアーの使用プロは、松山英樹ただ一人のよう。
情報が少ないため、欧州モデル『XR SPEED』のサイトを見ると、「X VFTフェーステクノロジー」が最大のウリとなっており、『ROGUE』シリーズのような「2本の柱」は存在しない。そのためか、プロゴルファーによる試打レビューを見ると、「『XR SPEED』は『ROGUE』シリーズよりもボール初速が約0.7m/s遅い」といったコメントが散見された。
ただし、これまで松山英樹が愛用してきた『GBB』とよく似た共通点もある。カーボンクラウンで、2本の柱なし。しかも、『GBB』にはペリメータウェイトが付いており、やや深重心のモデル。キャロウェイが「現状に似たモデルはない」と語るとおり、『ROGUE』シリーズよりも欧州専用の『XR SPEED』の方が、『GBB』に近いから使えるのかもしれない。
連覇に向けた2日目以降、はたして『XR SPEED』の出来はどうなるだろうか。
Text/Mikiro Nagaoka