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2年連続賞金王・今平周吾のゴルフ哲学。「今季、クラブを替えられなかったワケ」

2年連続賞金王を戴冠した今平周吾。27歳2カ月6日で2度目の戴冠は、これまでジャンボ尾崎が記録した27歳10カ月14日を抜く歴代最年少記録。そんな今平が、契約するヤマハと共に来社して挨拶に来てくれた。「何でも聞いてください」と言うので、いざ!

2019年12月11日

 
12月10日、GGMGにヤマハと共に来社してくれた今平周吾。(撮影・田辺直喜)

「短く持つから、近く見える」。大型ヘッドは慣れが必要

2インチ近く短く持つスタイルは、ジュニア時代から不変(GettyImages)
――2年連続の賞金王、おめでとうございます。今日聞きたいのはクラブのことなんですが、今平プロがCM出演する、ヤマハ『RMX2020』シリーズをシーズン中もテストされていたのは知っています。ですが、移行できなかった。この理由について、まず直球で聞かざるを得ないなと。

今平: そうですね、今ドライバーは『RMX116』を使ってるんですが、小ぶりなんですね。そして、アイアンなど下のクラブとの繋がりを考えた時に、慣れの部分でどうしても…というところがありました。最新モデルの『RMX120』はすごくヘッドが大きいので。その繋がり的なところもあり、賞金王を競っていたシビアな秋ごろに替えるというのが難しかったですね。

――プロが視覚的に大きなサイズを嫌がるというのは、クラブを短く持たれるせいで、近く見えすぎてしまうのも影響していますか?

今平: そこが一番大きいですね。どうしても遠近感というか、クラブが近く見えすぎてしまうので。あとは、大きなヘッドなので、重心的にヘッドの動きも違ってきますよね。切り返しの時だけじゃなく、バックスイングからスイング中、ずっとヘッドの重心の違いは感じるものなので。
『RMX120』で初速は確実に1m/s以上上がります
――ただ、『RMX120』の方がボール初速が速いのは明らかですよね? 『RMX120』にチェンジしている藤田プロもそう言ってましたし、以前ツアーのテストを見させてもらいましたが、今平プロも普段エースで72m/sくらいだったのが、最速74.5m/sくらい初速が上がってましたよね?

今平: そうですね。やっぱりボール初速=飛距離ですから、『RMX120』は凄いヘッドだと思いますよ。だから、オフも2、3週間は空くと思うので、明日から早速フィッティングでテストしに行きます。慣れと気持ちの部分も大きいですからね。シャフトとかも色々テストしますし、多分、いいものが見つかると思います。(笑)

アイアンは同作でも個体差を感じる。打ち込む時間が必要

ミドルアイアンでも2インチ以上短く持ちます…(GettyImages)
――アイアンに関してはいかがですか? ドライバーとは違って、サイズが似ているので、視覚的なサイズ面の違いはそんなにないはずなんですが?

今平:  アイアンって、同じモデルでも見え方的にも打感的にも(微細な個体差で)違うんですよ。なので、中々合うものを替えられない。信頼感というか、気持ちの問題ですよね。構えて、まったく同じには作れないはずなんですよ。ヘッドに元々鉛を貼ってるんですが、それが使っていくうちに剥がれてきちゃって、もうバラバラになってるんですね。だから、新しいもので同じように鉛を貼ってもらっても、なんか違うんですよ。重さが。そうすると、微妙なズレが出てしまって。それで、一年戦うのであれば、同じクラブで通したいというのがあって。だから、オフに打ち込む時間が必要かなぁって思いますね。

――シーズン中は、クラブを替えるどころか、テストもしたくないって感じですか?

今平: それはありません。もちろんいろいろ試しますよ。『RMX020』アイアンは本当にいいアイアンで、高さも出ますし、抜けもいいので、オフにしっかり打ち込みたいですね。ドライバーとかアイアンって、やっぱり一番使うクラブじゃないですか。ちょっと変な球が出たりなんかすると、気になって18ホール回れないというか。そういうのを考えると、中々替えられないという僕の中の気持ちですね。

平均4.6y伸びた男子ツアー。要因は「飛ぶ外国人が増えただけ(笑)」

――ちょっと話しは変わるのですが、国内男子ツアーは去年に比べて全選手のドライビングディスタンスが平均4.6ヤード伸びているんですよ。ただし、これはあくまで計測ホールだけなのですが、肌感的にツアー全体が飛距離アップしていると感じますか?

今平: それは外国人が増えただけでは? (去年より)チャン・キムとか、クウェイルとか、飛ぶ外国人選手がけっこう増えてきたと思いますね。

――逆に言うと、日本人選手はそんなに変わってない? 今平プロ自身もさっき去年より6、7ヤード飛距離が伸びたとおっしゃってましたが。

今平: そんなに(周囲の日本人は)伸びてないというか、一年で普通はそんなに伸びないですよね。

――石川遼プロが11ヤード伸ばしたり、片山晋呉プロが床反力を使った海外のスイングトレンドで飛距離を伸ばしたりと、いろいろ話題はありましたが、そういった最新トレンドとかはどう見てます?

今平: 打ち方の理論とか最新トレンドは観てないですが、いろんな海外選手のスイングを観たりしていいところは取り入れようとはしてますね。打ち方じゃなく、身体の動かし方とかですね。海外選手だと、マキロイのスイングとか、ファウラーの切り返しの感じとかは好きですね。

――日本人が世界トップで戦うために、近道はないと思うのですが、取り組む道筋としてはどういうものを考えていますか? 先程、飛ぶ外国人が増えた影響で、国内男子ツアーの飛距離が伸びたとおっしゃいましたが、国内男子ツアーもアジアンツアーの選手が増えたりして、ワールドワイド化しているわけですよね?

マン振りでもブレない体を作り、飛びと再現性を手に入れる

トレーニングでは【マン振りしてもブレない】をテーマに、体幹や下半身を昨年から強化中。これが精度アップにも繋がると信じているし、今季結果で証明された(GettyImages)
今平: まぁ、飛距離は確実に必要なので。295、296ヤードは平均で行きたいなと。あとはショートゲームですね。ショートゲームとパターが上昇すれば全然行けるんじゃないですかね。

――なるほど。たとえ日本でプレーしていても、そこを磨ければ世界トップと争う実力は普通に磨けると。

今平: まぁ、芝質は海外とは全然違いますけど、フェアウェイにボールを置ければ海外でもまったく変わらない。ショットの精度とか、アイアンショットとか、全体的に少しずつ上がっていけば。トレーニングも、飛距離のためにやっているのではなくて、マン振りした時によれないためというか。そうするとボールってやっぱり曲がりづらいというか。そのためのトレーニングですね。マン振りした時のスイングスピードって、多分トレーニングしたとしても変わらないと思うんですよ。なので、思いっ切り振ってもブレない体を作れれば、多分アイアンショットも安定するし、ドライバーの飛距離も伸びると思うんですよ。だから、下半身といろんな細かいところをトレーナーと鍛えていますね。

――その考えでトレーニングすれば、飛距離も再現性も手に入ると?

今平: だと思います。

「短く持つ長さは毎回変えます」。来年の目標は「たくさんある」

――他の選手に比べてストロングポイントがあると自己評価するならどこでしょうか。また、スイングで大切にしていることなどありますか? 例えば、今平プロと言えばクラブを短く握るタイプであるとか、いろいろ他の選手とは異なる特長がありますよね? プロは左利きですよね?

今平: はい、文字を書くのは右手ですけど、ボールを投げたりするのは左ですし、元々左利きです。長所……、どこだろう……。強いていうならショットですかね。いつも同じスピードで同じ振り方をすることは常に心がけていますし、スイングで一番大事にしているのは再現性ですね。あと、クラブを短く持つのは昔からですが、実はツマ先上がりとか、ライによって短く持つ長さは毎ショット微妙に変えてます。でも、めいいっぱい長く持つことはないですね。その方が距離は出るかもしれませんが、アイアンに飛距離はいらないですし、それよりかはコントロール性が大事というか、ピンに正確に近づけるためのクラブなので当然短く持ちますね。

――例えば、プロがめいいっぱい長くクラブを持つとどうなるんですか?

今平: 短く持った時と同じスイングをしたら振り遅れますね(笑)タイミングが変わってくるんで。短く持ちますけど、グリップの好みは細めが好きです。もう、これに慣れてしまっているので、中々替えられません(笑)

――最後に、来年の目標などがあれば教えて下さい。

今平: 3勝、これは国内と書いた方がいいですか? あとはオリンピックの出場と、メジャーで予選通過をすることですね。明日から、ヤマハさんと葛城GCに行って、新しいクラブをテストして、打ち込んできます。新作で新シーズンを迎えられれば。

【取材後記】 今平もヤマハもブレない…

頑固さ、分析の正確さ、妥協のなさ。それらは、スイング、プレースタイル、クラブ、全てに貫かれていると感じた。最年少複数賞金王の年少記録を更新した理由も「自分に最適なものが何か?」に一切の迷いや遠回りがない状態で、ブレずに歩みを進めてきたことが大きいと思う。手先から全身すべてが繊細なセンサーで張り巡らされている割に、本人のやることは至ってシンプル。人当たりがいいが、無駄口は一切ナシ。その代わり、おべっかも使わず、すべてが本音で合理的。今平の目付きが鋭くなったのは「世界トップと日本人が戦えるようにするには?」と問うた時だ。

「なぜムリを前提とした聞き方をする?」と、抗議の眼で現実を知らぬ筆者を諭すように「(世界トップは)全然遠くない、日本にいても差を縮められる」と語る姿が印象的だった。知っての通り、ヤマハは【VS.世界、ブーストリング】というキャッチコピーで海外ブランドに宣戦布告している。そして、そのCMに今平が出演するのも当然だと、妙に納得してしまった。ヤマハと今平が妥協なき関係を築けるのも、目指すゴールが重なるから。同じ夢を見られるからなのだなと、両者の関係の良さを羨ましくも思った。聞かれたくないことにも、両者は真摯に誠実に応える。そんな両者をこれからも応援していきたい。

Text/Mikiro Nagaoka
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