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ツアー投入された、オデッセイの新『トゥーロン』。進化はやはり、【振り遅れない】シャフト!?

14フィート近い超高速グリーン「マイナビABCチャンピオンシップ」からツアー投入された、オデッセイの新『トゥーロン』。ヘッド以外にも何やら新しい部分が垣間見えます。

2021年11月26日

 

ヘッドの進化は、ミーリング&浅重心!

前作(左上)よりもタテのミーリングが増し、ボールとの接点が小さくなった新『トゥーロン』
先日、「マイナビABCチャンピオンシップ」でスクープした、オデッセイの新しい『トゥーロン』パター。スティンプメーターで14フィート近いグリーンは、マスターズ4位タイの実績を誇る片山晋呉が「世界一速い!」と唸るほどだった。

▶▶▶男女ツアーで新『トゥーロン』を発見! シンプルでカッコよさ倍増し、左右ブレも減った?

この高速グリーン対策もあったのか、投入された新『トゥーロン』に対し、男子プロたちは「くっつくソフトな打感」「速いグリーンに合う」と口々に語っていた。中でも、スコッティ・キャメロンを長年使う藤田寛之は「トゥーロンの方が柔らかいかも…」と語っていた。
前作(右上)のソール真ん中のウェイト位置から、トゥ・ヒールの前側になった新『トゥーロン』
秘密は、既報の通り新しい【ダイヤモンドカットミーリング】になるだろう。一般に削り出しパターの表面は、ミーリングでボールとの接地面積が少なくなるほど、打感がソフトになる。前作の『トゥーロン』にはかけられていなかった、タテの細かなミーリングが入り【ダイヤモンドカットミーリング】もより細かくなっていた。

そして、もう一つの大きな変更がウェイト位置。前作はステンレスプレートがソールの真ん中に位置していたが、10gのタングステンウェイト2つがトゥ・ヒールに分散される形で、慣性モーメントが上げられている。

それも、“フェース側の前寄り”にウェイトが位置しており、つまり浅重心化されたということになる。このメリットとは何だろう? 通常なら、ドライバーを例に深重心の方がミスヒットに強くなるはず……。やさしいマレット型が深重心で、反対の浅重心なら難しくなると見てもおかしくない。

浅重心で微細なタッチ。『SM8』と同じパターン?

浅・高重心化でより操作性を増した、タイトリスト『Vokey Design SM8』ウェッジ
が、繊細な距離感を求めるなら話は別で、浅重心化して成功したクラブがある。PGAツアープロの実に半数以上が使用するウェッジ、タイトリストボーケイSM8』だ。既にお使いの人も多いこのウェッジは、前作よりネックを長く浅・高重心化することで、より短い距離でスムーズな操作が可能になった。

これはウェッジの話だが、クリーブランドの『フロントライン』シリーズも同様に浅重心を売りとしたパターである。その言い分に、新『トゥーロン』の進化のポイントが重なってくる。
クリーブランド『フロントライン』シリーズ
「単純にパッティングの直進性を上げるには【重心位置を後方に配置する】ことで実現できますが、後方重心にするほど、正確なパッティングに必要なタッチの微調整が難しくなります。『フロントライン』では重心位置をより前方に配置。フェースのトウ・ヒールに重量を配置することで打点ミスに強く、直進性の高い安定したパッティングを実現します」(クリーブランド

考えてみれば、元々PGAツアーでもスコッティ・キャメロンの【削り出しのブレード型】ユーザーは多い。より繊細なタッチを出せるからに他ならないはずで、深重心のマレットより浅重心な方が繊細さは増す。通常ならミスヒットにも弱くなるが、トゥ・ヒールにウェイトを分散されればこの問題も解決できるということか。

シャフトのカーボン部にまた変化!?

黒 ⇒ 赤 ⇒ グレー と新しくなるにつれ、カーボン部分が長くなります
“操作性”では、新しい『ストロークラボシャフト』にも、興味深い変化が見受けられる。【黒】 ⇒ 【赤】 と新しくなるにつれ、カーボン部分が伸びてより硬くなっていたが、今回ツアー投入された【グレー】のものもネックやモデルは違うが【赤】よりカーボン部が伸びているものがあった。

男子ツアー担当の中島氏は、「いまツアーに持ってきたものの色は暫定的です。現状はグレーに近い配色になっていますが、今後ツアーフィードバックを経て、色が変わる可能性もあります」とのこと。

そして初代の【黒】がRだとするなら、【赤】はSかXくらいの硬さになっていたが、硬いカーボン部がさらに長くなるのか。キャロウェイに問い合わせると「【黒】<【グレー】<【赤=緑】の順に硬くなる」と話していた。つまり、黒と赤の中間が今回のグレーということだ。
単純によりシャフトのしなりが少なくなるほど重いヘッドでもスムーズに動かす力は強くなる。上田桃子が以前【黒】から【赤】になって「振り遅れなくなった」と話していたが、中間のグレーを追加しただけでなく【緑】のカラバリも増やす予定とは……。たしかに、パターシャフトの多様化はオデッセイに限らず、男女問わず世界のツアーで見られる潮流でもある。

▶▶▶パターも“振り遅れる”? 上田桃子が説く、赤『ストロークラボ』シャフトと【脱スチール】の効果
▶▶▶セキ・ユウティンがPING 2021パターに挿した、真っ白シャフトの威力とは?【記者の目】
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フジクラ『MCP』のX-FIRMを使う西村優菜、スタビリティーシャフト『スタビリティ ツアーブラック』を使うルイ・ウーストハウゼン、LAゴルフシャフトを使うブライソン・デシャンボーやチャン・キムなどなど、硬いカーボンシャフトで好結果を出す事例が増えるため、オデッセイがより多様化して操作性を高めるのも納得である。

周辺・浅重心 + 硬シャフト = 振り遅れゼロ ?

スコッティ・キャメロンのブレード型を長く使用してきた藤田寛之が、今回の新『トゥーロン』をテストして「打感のキャメロン、テクノロジーのトゥーロンという感じ」と語ったが、その意味が最新シャフトを含めるとより納得感が増してくる。

ヘッド形状だけでもダメ、打感だけでもダメ、寛容性だけでもダメ。パターは単純な道具に見えて、最も繊細かつメンタルに良くない道具。そして、最も賞金を稼ぐ上でも、スコアを縮める上でも大事な道具。スコッティ・キャメロンとは異なるアプローチで、今回、新『トゥーロン』がやろうとしていることは、端的に下記になるはず。

周辺・浅重心 + 硬シャフト = 振り遅れゼロ

単なる打感のソフトさだけではない、トータルパフォーマンスの良さ、「入ること」「難なく寄ること」に期待したいし、正式リリースが今から待ち遠しい。

Text/Mikiro Nagaoka
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