強すぎる! 稲見萌寧の快進撃を生み出した、ボールへのこだわり
国内ツアーで8戦4勝という無類の強さをみせる稲見萌寧。国内男子ツアー開幕戦で優勝した金谷拓実。期待の若手二人にはブリヂストンのボール使用者という共通点がある。期待の若手2人のボール選びにまつわるエピソードを紹介しよう。(text by Kazuhiro Koyama)
配信日時: 2021年4月30日 10時00分
2か月で8戦4勝という無類の強さ
稲見萌寧の快進撃が止まらない。
「フジサンケイレディスクラシック」が終わった時点で、2021年は8戦して4勝。勝率は5割という驚異的な数字を残している。全盛期のアニカ・ソレンスタムや不動裕理もかくやという強さだ。黄金世代の大活躍とプラチナ世代の台頭が著しい最近の女子ゴルフ界だが、並み居る実力者を抑えて驚くほどの強さを見せているのが、“谷間の世代”の稲見なのだ。
実質のルーキーイヤーだった2019年に初優勝。コロナ禍で試合の減った昨年も1勝を上げるなど、若手の中ではすでに有数の実績を持つ稲見だったが、この春先の強さは、女子プロゴルフの歴史の中でも類を見ないほどだ。3月4月のわずか2か月で4勝。今季は2020-2021年が合算されるため、今シーズンはすでに5勝で獲得賞金も1億円を超えた。
「フジサンケイレディスクラシック」が終わった時点で、2021年は8戦して4勝。勝率は5割という驚異的な数字を残している。全盛期のアニカ・ソレンスタムや不動裕理もかくやという強さだ。黄金世代の大活躍とプラチナ世代の台頭が著しい最近の女子ゴルフ界だが、並み居る実力者を抑えて驚くほどの強さを見せているのが、“谷間の世代”の稲見なのだ。
実質のルーキーイヤーだった2019年に初優勝。コロナ禍で試合の減った昨年も1勝を上げるなど、若手の中ではすでに有数の実績を持つ稲見だったが、この春先の強さは、女子プロゴルフの歴史の中でも類を見ないほどだ。3月4月のわずか2か月で4勝。今季は2020-2021年が合算されるため、今シーズンはすでに5勝で獲得賞金も1億円を超えた。
振り返ると、3月初旬の「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」がきっかけになったように見える。前日まで2位と3打差のトップでスタート。最終日に「76」を叩くも、永井花奈とのプレーオフを制して優勝した。負けてもおかしくない流れの悪い試合で優勝したことで、勝ち運がついたように思えるのだ。
「ヤマハレディースオープン」では、難コース、葛城ゴルフ倶楽部で決勝ラウンドを2日間とも「66」で周り、最終組のひとつ前から追い上げての優勝。「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」では、現在、賞金ランキング一位の小祝さくらとのプレーオフを制して優勝した。最終日の最終ホールを落として追いつかれての勝利で、とにかく勝負強い。
そして、「フジサンケイレディスクラシック」では、海風とアップダウンが強く、高麗グリーンの川奈ホテル富士コースで、3日間「67」を並べて優勝。通算12アンダーはトーナメントレコードだ。難しいコースやコンディションほど実力を発揮するところに、若さに似合わない本格派の雰囲気が充満している。
稲見はツアー屈指のショットメーカーだが、ギアにも格別のこだわりを持つ選手だ。そのプレースタイル同様に、完璧主義で妥協するところのない職人肌の一面がある。クラブは契約フリーで、5つのメーカーから自分の気に入ったモデルを選んで、14本をセッティングしている。ボールはブリヂストンの『TOUR B XS』で、2020年から契約を開始している。