“ゴルフの科学者”が大幅飛距離アップ! ドライビングディスタンス1位の影に新ボールへの変更あり
text by Kazuhiro Koyama photo by Getty Images
配信日時: 2020年3月16日 10時25分
強者ぞろいのPGAツアーで、デシャンボーが平均飛距離1位!
“ゴルフの科学者”が、ツアーで話題になっている。
3月5日〜8日に開催された米男子ツアー「アーノルド・パーマー招待」終了後のドライビングディスタンスで、ブライソン・デシャンボーが平均飛距離321.3ヤードでランキング1位になったのだ。ちなみに、その下はローリー・マキロイ(2位)、キャメロン・チャンプ(3位)、バッバ・ワトソン(4位)と錚々たる飛ばし屋が名を連ねている。
デシャンボーは科学者と呼ばれるくらいなので、パワーを売り物にする選手ではない。昨年のスタッツは平均302.5ヤードで34位。PGAツアーで戦っていくには十分な飛距離だが、ツアーの中で特段飛ばし屋というほどではなかった。それが、まだシーズン序盤とはいえ、30人以上を抜いてトップになったわけだから、大きな話題になっているのも無理のないことだろう。
飛距離だけでなく、成績も好調だ。今年に入っての7試合で2位が1回、トップ10入りが4回。優勝こそないものの、リーダーボードの上位が定位置になっている。
そもそも、完成されたスイングと鍛えられたフィジカルを持つツアープロが、大きく飛距離を伸ばすということは簡単ではない。アマチュアのスライサーであれば、ドロー系のボールになることで、20ヤード以上飛距離アップすることもよくある。ところが、非常に効率の良いインパクトを迎え、適正な弾道を放つツアープロは、いわばそれほど伸びしろがない状態なのだ。それだけに、デシャンボーの飛距離アップは驚異的だと言えるだろう。
ここまで大きな成果を出していると、当然、その飛距離アップの秘密を探りたくなる。まず、誰の目にも明らかなのが肉体改造だろう。ツアーデビューした3〜4年前に比べて、上半身が3周りくらい大きくなった。もともと長身の大学生だったデシャンボーが、わずかな期間でアメコミのヒーローのような筋骨隆々な男になっている。胸板は分厚く、肩周りは隆起したように大きい。スイングにも道具にも徹底的にこだわるデシャンボーだけに、筋トレにも相当の熱意を持って取り組んだことが伺える。
ここまで大きな成果を出していると、当然、その飛距離アップの秘密を探りたくなる。まず、誰の目にも明らかなのが肉体改造だろう。ツアーデビューした3〜4年前に比べて、上半身が3周りくらい大きくなった。もともと長身の大学生だったデシャンボーが、わずかな期間でアメコミのヒーローのような筋骨隆々な男になっている。胸板は分厚く、肩周りは隆起したように大きい。スイングにも道具にも徹底的にこだわるデシャンボーだけに、筋トレにも相当の熱意を持って取り組んだことが伺える。
そして、スイングも幾分ダイナミックになったようだ。ゴルフレッスンの奇書と言われる『ゴルフィングマシーン』の信奉者であるデシャンボーは、特徴的なハンドアップのアドレスから、非常に機械的なスイングをする選手だ。そのスイングの見た目通り、正確性と緻密なコース攻略が最大の強みだ。しかし、今年はそのスイングもより強く、振り切るようなスイングに変わっていて、下半身の動きがずっと大きくなった。
肉体改造、そしてよりパワーを引き出すスイング、さらにそれを受け止めるクラブ選びも重要になるだろう。デシャンボーはPGAツアー選手では珍しく、ロフト角9度のヘッドを7度に調整し、非常に低ロフトで使っている。スピンを極力減らして、高効率でボールを飛ばしたいという意図が見える。
そして、もう一点、指摘したいのが、発売になったばかりのデシャンボーの使用ボール、NEW『TOUR B X』だ。
肉体改造、そしてよりパワーを引き出すスイング、さらにそれを受け止めるクラブ選びも重要になるだろう。デシャンボーはPGAツアー選手では珍しく、ロフト角9度のヘッドを7度に調整し、非常に低ロフトで使っている。スピンを極力減らして、高効率でボールを飛ばしたいという意図が見える。
そして、もう一点、指摘したいのが、発売になったばかりのデシャンボーの使用ボール、NEW『TOUR B X』だ。