チタンはFWにも有効だった!2019年チタンFW事情
text by Kazuhiro Koyama
配信日時: 2019年5月10日 04時00分
タイガーのマスターズ制覇にチタンFW が貢献!
2019年もはや4ヶ月が過ぎ、大手メーカーから続々と発売された新モデルをバッグに入れている人も少なくない。そんな多くの新製品の中でも、特に注目したい特徴を持っているのが、テーラーメイドの『M5』フェアウェイウッド(※以下 FW)だ。
ステンレス製のFWが市場の大半を占める中、このモデルはチタン製。同社のアスリート向けモデルとしては、チタン製FWは2006年の『R7 Ti』以来になる。つまり、ここ10年以上、このカテゴリーでチタン製はなかったわけだ。
驚いたのは、クラブに厳しい目を持つことで知られるタイガー・ウッズが今シーズン早々にバッグに入れたこと。そして、マスターズでの復活優勝にも大きく貢献した。タイガーは要所要所でティショットを『M5』の3番ウッドで放ち、意図したポジションに確実にプレースメントしていた。
チタンドライバーのヘッド体積がまだ300ccを大きく下回るころは、チタンFWのラインナップは少なくなかった。チタン黎明期の名器、ブリヂストンの『PRO 230 チタン』は、すべてのウッドがチタン製。FWもドライバーと同じく、定価が11万円という非常に高価なものだった。ラウンドでの使用頻度を考えると、ドライバーと同じ額を払うのはやや躊躇するところ。そんな事情もあってか、チタンに飛びつくゴルファーは、ドライバーほどにはいなかった。
ステンレス製のFWが市場の大半を占める中、このモデルはチタン製。同社のアスリート向けモデルとしては、チタン製FWは2006年の『R7 Ti』以来になる。つまり、ここ10年以上、このカテゴリーでチタン製はなかったわけだ。
驚いたのは、クラブに厳しい目を持つことで知られるタイガー・ウッズが今シーズン早々にバッグに入れたこと。そして、マスターズでの復活優勝にも大きく貢献した。タイガーは要所要所でティショットを『M5』の3番ウッドで放ち、意図したポジションに確実にプレースメントしていた。
チタンドライバーのヘッド体積がまだ300ccを大きく下回るころは、チタンFWのラインナップは少なくなかった。チタン黎明期の名器、ブリヂストンの『PRO 230 チタン』は、すべてのウッドがチタン製。FWもドライバーと同じく、定価が11万円という非常に高価なものだった。ラウンドでの使用頻度を考えると、ドライバーと同じ額を払うのはやや躊躇するところ。そんな事情もあってか、チタンに飛びつくゴルファーは、ドライバーほどにはいなかった。
その時代あたりからだろうか。「FWにはチタンは必要ない」というのが、長い間の定説だった。ドライバーほどヘッドが大きくないFWの場合、チタンにする理由がなく、ステンレス製で十分だというのがその理由だ。
事実、2010年代には、大手メーカーでアスリート向けのチタン製FWはほとんど存在しなかった。市場では、テーラーメイド『RBZ』、キャロウェイ『X HOT』のように、ステンレス製であっても、飛距離性能を高めた“飛びスプーン”が登場した。これらのモデルは、フェースに高強度の素材を採用したり、カップフェースにするなどして、飛距離性能を高めたモデルだ。
それらのステンレス製FWと今回の『M5』を比較すると、ひと目でわかる大きな違いが、ソールに配置された約65gもの可変ウェイトだ。取り外しができるのだが、手に取るとずっしりと重みがある。比重が軽いチタンを採用したことで生まれた余剰重量をこのウェイトに配分したというわけだ。
事実、2010年代には、大手メーカーでアスリート向けのチタン製FWはほとんど存在しなかった。市場では、テーラーメイド『RBZ』、キャロウェイ『X HOT』のように、ステンレス製であっても、飛距離性能を高めた“飛びスプーン”が登場した。これらのモデルは、フェースに高強度の素材を採用したり、カップフェースにするなどして、飛距離性能を高めたモデルだ。
それらのステンレス製FWと今回の『M5』を比較すると、ひと目でわかる大きな違いが、ソールに配置された約65gもの可変ウェイトだ。取り外しができるのだが、手に取るとずっしりと重みがある。比重が軽いチタンを採用したことで生まれた余剰重量をこのウェイトに配分したというわけだ。