“軽ヘッドバランス”はブームとなるか!?池田勇太が「C6」⇒「C5」へ
“軽ヘッドバランス”はブームとなるか!?池田勇太が「C6」⇒「C5」へ
配信日時: 2017年9月27日 08時26分
肉体改造の成功でドライバー飛距離が約20ヤード伸びている池田勇太。だが、飛距離アップの理由はそれだけではない。今季は毎試合ドライバーの調整を重ね、先週までに使用していたドライバーは「C6」バランス。「東海クラシック」練習日の今週はついに「C5」をテストし、弾道測定器トラックマンでデータを確認。キャリー291ヤード、トータル309ヤードを記録し、さっそく好感触を得ていた。
⇒池田勇太の14本はどんなクラブなのか?
通常なら、男子ツアープロのドライバーのクラブバランスは「D2」が基準となる。アスリートゴルファー向けドライバーは200グラムのヘッド重量を越えるのが普通で、60〜70グラム台のシャフトで約50グラム近辺のグリップを装着。長さが45インチ前後なら、320グラム以上の「D2」というクラブバランスが普通だ。
ところが、池田勇太のそれは全く異なる。クラブ長さは45.5インチで、シャフトは三菱ケミカル『ディアマナBF』の70TX。ヘッドはテーラーメイド『M1 440』を使用しているが、そのヘッドが軽く約180グラムなのだとか。組み上げたテーラーメイドのツアー担当・宮野氏はこういう。
「肉体改造の結果、池田勇太選手は自分の振る力が上がったため、これまでの振りやすく感じるクラブバランスが激変したそうです。4月のマスターズ前にアメリカでテストをした際から軽いバランスが振りやすいと気付き、そこからかなり試行錯誤を重ねて現在はC6で、今週はC5をテストしています」(テーラーメイド宮野氏)
バランス「C5」とは女性用並だが、これで45gの硬いツアーボールを打って当たり負けることはないのだろうか?
「これまでの物理原則でいえば、重いヘッドを速く振れるほど衝突エネルギーが増してボール初速が上がるのは当然です。でも、池田プロの場合、180グラムほどの軽いヘッドでもボール初速78m/s以上をコンスタントに出し、当たり負けることもありません。私自身も初めてのケースで戸惑うことも多いのですが、結果が出ていることは事実ですので、この軽バランスが他の選手にも当てはまるのか?テストしていただいています。
現在、田中秀道プロにもバランスC台の軽いバランスをテストしていただいていますが、いい結果が得られると聞いていて、ほか2名くらいのツアープロは球が散らかると言っていました。軽バランスだと切り返しのタイミングが分からなくなるという声もあります。私の個人的な意見ですが、ゆったり切り返すタイプより、クイックに切り返すタイプの方が軽いバランスがフィットすることが多いようです」
宮野氏によれば、池田勇太はシャフトのテストも毎週のように行うため、スペアスペックがかなりの本数になるのだとか。グリップエンドに鉛テープを巻いてカウンターバランスにしたものなど、細かい仕様の違いはあるものの「現状のエースはカウンターバランスではありません」とのこと。また、これまでの経験上、「シニアプロの方がD3〜D5などヘッドの効いたものを好む傾向があり、過去に池田勇太プロのような軽いバランスを要望されたことはほとんどありません」とのこと。
池田勇太が起点となる、ドライバーのスペックの新たなる「軽バランス」トレンド。従来の常識を覆す日はくるのか、今後のなりゆきに要注目だ。
⇒池田勇太の14本はどんなクラブなのか?
通常なら、男子ツアープロのドライバーのクラブバランスは「D2」が基準となる。アスリートゴルファー向けドライバーは200グラムのヘッド重量を越えるのが普通で、60〜70グラム台のシャフトで約50グラム近辺のグリップを装着。長さが45インチ前後なら、320グラム以上の「D2」というクラブバランスが普通だ。
ところが、池田勇太のそれは全く異なる。クラブ長さは45.5インチで、シャフトは三菱ケミカル『ディアマナBF』の70TX。ヘッドはテーラーメイド『M1 440』を使用しているが、そのヘッドが軽く約180グラムなのだとか。組み上げたテーラーメイドのツアー担当・宮野氏はこういう。
「肉体改造の結果、池田勇太選手は自分の振る力が上がったため、これまでの振りやすく感じるクラブバランスが激変したそうです。4月のマスターズ前にアメリカでテストをした際から軽いバランスが振りやすいと気付き、そこからかなり試行錯誤を重ねて現在はC6で、今週はC5をテストしています」(テーラーメイド宮野氏)
バランス「C5」とは女性用並だが、これで45gの硬いツアーボールを打って当たり負けることはないのだろうか?
「これまでの物理原則でいえば、重いヘッドを速く振れるほど衝突エネルギーが増してボール初速が上がるのは当然です。でも、池田プロの場合、180グラムほどの軽いヘッドでもボール初速78m/s以上をコンスタントに出し、当たり負けることもありません。私自身も初めてのケースで戸惑うことも多いのですが、結果が出ていることは事実ですので、この軽バランスが他の選手にも当てはまるのか?テストしていただいています。
現在、田中秀道プロにもバランスC台の軽いバランスをテストしていただいていますが、いい結果が得られると聞いていて、ほか2名くらいのツアープロは球が散らかると言っていました。軽バランスだと切り返しのタイミングが分からなくなるという声もあります。私の個人的な意見ですが、ゆったり切り返すタイプより、クイックに切り返すタイプの方が軽いバランスがフィットすることが多いようです」
宮野氏によれば、池田勇太はシャフトのテストも毎週のように行うため、スペアスペックがかなりの本数になるのだとか。グリップエンドに鉛テープを巻いてカウンターバランスにしたものなど、細かい仕様の違いはあるものの「現状のエースはカウンターバランスではありません」とのこと。また、これまでの経験上、「シニアプロの方がD3〜D5などヘッドの効いたものを好む傾向があり、過去に池田勇太プロのような軽いバランスを要望されたことはほとんどありません」とのこと。
池田勇太が起点となる、ドライバーのスペックの新たなる「軽バランス」トレンド。従来の常識を覆す日はくるのか、今後のなりゆきに要注目だ。