【記者の目】全米オープン覇者・ケプカの攻守のメリハリをつけたセット術
【記者の目】全米オープン覇者・ケプカの攻守のメリハリをつけたセット術
配信日時: 2017年6月20日 14時11分
全米オープンで松山英樹の猛追を振り切って、圧倒的な飛距離を武器にメジャー初制覇を果たしたブルックス・ケプカ。フリー契約である彼のクラブセッティングはどんなクラブを使用しているのか分析してみた。
3Wで300ヤード以上飛ばした飛距離を生むウッド系はドライバーに「M2 460」(16年)ヘッドを、3Wに「M2ツアー」(17年)ヘッドをぞれぞれ採用。シャフトはどちらも「ディアマナD+」を使用している。
クラフトマン&フィッターの筒康博にその点を聞いてみると、「ケプカはトップでややシャットフェースになって、ゆったりと余力を残してスイングするタイプ。使用する『M2 460』『M2ツアー』はともに低スピン性能が高く飛距離性能が素晴らしいです。スピン量が少なくフックの心配が少ない中間剛性の高い『ディアマナD+』シャフトを組み合わせることで、飛距離と方向性を両立しています。彼が圧倒的な飛距離で“攻めるゴルフ”を行うための方向性を支えていました」と分
析していた。
⇒ツアーで見つけた旬ネタ【軟鉄鍛造の謎のキャビティ】
また注目したいのが、アイアンシャフト&ウェッジシャフト。アイアンはミズノの「JPX900ツアー」と比較的やさしいモデルを使いミスへの寛容性を求めつつ、硬く重い「DGツアーイシュー・X100」を操ってピンを攻める。一方、ウェッジには総合力の高い「ボーケイSM5・6」を採用したうえ、アイアンよりも柔らかい「S400」シャフトを使用している。
「PW以下がアイアンより柔らかいシャフトを使うのは、スイングスピードが揃いやすくなるためです。硬いシャフトでスピンコントロールするとヘッドの急加速や急減速が必要となり難しくなるが、柔らかいと弾道を揃い距離感も良くなります」(筒)。難しいグリーン周りでも確実にピンに寄せられるセット術だと指摘する。ユーティリティ的な役割をするナイキ「ヴェイパーフライ」の3番アイアン投入も、風の中でも確実にピンを狙える彼らしい番手構成という。
筒が最後に指摘したのは、ノーマルグリップでしっかりヒットができるピン型の「スコッティキャメロンツアープロトT10セレクトニューポート2」パター。「ややトゥ側でヒットするためアドレスからボール位置をトゥ側にセットし、プレッシャーのかかるシビアな場面でも引っ掛けることなくしっかりコンタクトできていたことも勝因の一つです」(筒)。
ティショットで爆発的な飛距離を生かす曲がらないクラブ設計で攻めのゴルフを可能にし、アプローチやパットでは確実にチャンスをモノにする“守りのゴルフ”を実現した技ありセット術が、彼のメジャー初勝利を支えたのは間違いない。
⇒ツアーで見つけた旬ギアネタ【武藤絶賛の謎のマッスルとは?】
1W:テーラーメイド M2 460 ドライバー(16年)(9.5°、ディアマナD+/70TX)
3W:テーラーメイドM2ツアー フェアウェイウッド(17年)(15°、ディアマナD+/80TX)
3I:NIKE Vapor Fly Pro アイアン
4I〜PW:ミズノ900ツアーアイアン(DGツアーイシュー/X100、PW/S400)
AW、SW:タイトリストボーケイ・デザイン SM5 (48°/8°/F、52°/12°/F、DGツアーイシュー/S400)
LW:タイトリストボーケイ SM4TVD (60°/M、DGツアーイシュー/S400)
PT:タイトリスト スコッティ・キャメロンツアープロトT10セレクトニューポート2
BALL:タイトリスト PROV1X(17年)
3Wで300ヤード以上飛ばした飛距離を生むウッド系はドライバーに「M2 460」(16年)ヘッドを、3Wに「M2ツアー」(17年)ヘッドをぞれぞれ採用。シャフトはどちらも「ディアマナD+」を使用している。
クラフトマン&フィッターの筒康博にその点を聞いてみると、「ケプカはトップでややシャットフェースになって、ゆったりと余力を残してスイングするタイプ。使用する『M2 460』『M2ツアー』はともに低スピン性能が高く飛距離性能が素晴らしいです。スピン量が少なくフックの心配が少ない中間剛性の高い『ディアマナD+』シャフトを組み合わせることで、飛距離と方向性を両立しています。彼が圧倒的な飛距離で“攻めるゴルフ”を行うための方向性を支えていました」と分
析していた。
⇒ツアーで見つけた旬ネタ【軟鉄鍛造の謎のキャビティ】
また注目したいのが、アイアンシャフト&ウェッジシャフト。アイアンはミズノの「JPX900ツアー」と比較的やさしいモデルを使いミスへの寛容性を求めつつ、硬く重い「DGツアーイシュー・X100」を操ってピンを攻める。一方、ウェッジには総合力の高い「ボーケイSM5・6」を採用したうえ、アイアンよりも柔らかい「S400」シャフトを使用している。
「PW以下がアイアンより柔らかいシャフトを使うのは、スイングスピードが揃いやすくなるためです。硬いシャフトでスピンコントロールするとヘッドの急加速や急減速が必要となり難しくなるが、柔らかいと弾道を揃い距離感も良くなります」(筒)。難しいグリーン周りでも確実にピンに寄せられるセット術だと指摘する。ユーティリティ的な役割をするナイキ「ヴェイパーフライ」の3番アイアン投入も、風の中でも確実にピンを狙える彼らしい番手構成という。
筒が最後に指摘したのは、ノーマルグリップでしっかりヒットができるピン型の「スコッティキャメロンツアープロトT10セレクトニューポート2」パター。「ややトゥ側でヒットするためアドレスからボール位置をトゥ側にセットし、プレッシャーのかかるシビアな場面でも引っ掛けることなくしっかりコンタクトできていたことも勝因の一つです」(筒)。
ティショットで爆発的な飛距離を生かす曲がらないクラブ設計で攻めのゴルフを可能にし、アプローチやパットでは確実にチャンスをモノにする“守りのゴルフ”を実現した技ありセット術が、彼のメジャー初勝利を支えたのは間違いない。
⇒ツアーで見つけた旬ギアネタ【武藤絶賛の謎のマッスルとは?】
1W:テーラーメイド M2 460 ドライバー(16年)(9.5°、ディアマナD+/70TX)
3W:テーラーメイドM2ツアー フェアウェイウッド(17年)(15°、ディアマナD+/80TX)
3I:NIKE Vapor Fly Pro アイアン
4I〜PW:ミズノ900ツアーアイアン(DGツアーイシュー/X100、PW/S400)
AW、SW:タイトリストボーケイ・デザイン SM5 (48°/8°/F、52°/12°/F、DGツアーイシュー/S400)
LW:タイトリストボーケイ SM4TVD (60°/M、DGツアーイシュー/S400)
PT:タイトリスト スコッティ・キャメロンツアープロトT10セレクトニューポート2
BALL:タイトリスト PROV1X(17年)