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【舩越園子コラム】“嵐”に勝ったジミー・ウォーカー
【舩越園子コラム】“嵐”に勝ったジミー・ウォーカー
配信日時: 2014年2月10日 02時20分
優勝は、近づけば遠のいていくものなのだろうか。
2位に6打差の単独首位でAT&Tペブルビーチ・ナショナルプロアマ最終日をスタートしたジミー・ウォーカーが、後半に崩れ始め、ついには2位と1打差まで落ちていった様子を眺めながら、「優勝」の二文字がもたらす脅威を、あらためて思い知らされた。
ペブルビーチは美しいゴルフコースだが、この時期は悪天候に見舞われることが多く、今年も寒波と強風でサスペンデッドが続いた。とりわけ3日目は、もはやゴルフの試合ができる状況ではないと思えるほどの惨状だった。
たとえば、パー3の9番でウォーカーが握るクラブは、普段なら6番アイアン前後だが、強いアゲンストの中で迎えた3日目のこのホールで彼が選択したのは5番ウッド。それでもグリーンには届かないほど風は猛威を振るっていた。
「ここは戦場だ。これはバトルだ」。彼はそう言っていたけれど、あのときのウォーカーには、まだきっちりパーを拾う冷静さがあった。
「あの嵐の中でプレーしていたとき、僕が戦っていた相手は、他の誰でもなく、コースだった。コースが僕に戦いを挑んできた」
2位に6打差の単独首位でAT&Tペブルビーチ・ナショナルプロアマ最終日をスタートしたジミー・ウォーカーが、後半に崩れ始め、ついには2位と1打差まで落ちていった様子を眺めながら、「優勝」の二文字がもたらす脅威を、あらためて思い知らされた。
ペブルビーチは美しいゴルフコースだが、この時期は悪天候に見舞われることが多く、今年も寒波と強風でサスペンデッドが続いた。とりわけ3日目は、もはやゴルフの試合ができる状況ではないと思えるほどの惨状だった。
たとえば、パー3の9番でウォーカーが握るクラブは、普段なら6番アイアン前後だが、強いアゲンストの中で迎えた3日目のこのホールで彼が選択したのは5番ウッド。それでもグリーンには届かないほど風は猛威を振るっていた。
「ここは戦場だ。これはバトルだ」。彼はそう言っていたけれど、あのときのウォーカーには、まだきっちりパーを拾う冷静さがあった。
「あの嵐の中でプレーしていたとき、僕が戦っていた相手は、他の誰でもなく、コースだった。コースが僕に戦いを挑んできた」