【記者の目】最終日にめっぽう強いB・ケプカ。クラブ契約フリーが全メジャーを制す!?
【記者の目】最終日にめっぽう強いB・ケプカ。クラブ契約フリーが全メジャーを制す!?
配信日時: 2018年8月12日 09時31分
<全米プロゴルフ選手権 3日目◇11日◇ベルリーブCC(7,316ヤード・パー70)>
「全米ナンバーワンゴルファー」の称号を手にした男が、「全米ナンバーワンプロ」の称号に王手をかけた。「全米プロゴルフ選手権」3日目、サスペンデッドとなっていた第2ラウンド、そして第3ラウンドが行われ、トータル12アンダーまで伸ばしたブルックス・ケプカ(米国)が単独首位に躍り出た。
■今季、最終日にめっぽう強いブルックス・ケプカ■
4大メジャーはどんなプロゴルファーにとっても、是が非でも手にしたいタイトル。その獲得のため、トッププロは人生を捧げていると言ってもいい。そのタイトルに近づく度に跳ね返される選手が大半の中、ケプカはチャンスを確実にモノにしてきた。昨季の「全米オープン」であっさり、今季の「全米オープン」も連覇のプレッシャーを感じさせず、最終日では途中何度も笑顔を見せ、あっさり獲った印象だ。
今季は左手首や手のひらのケガで離脱を強いられたにもかかわらず、最終日にめっぽう強く、平均スコアが「68.50」の1位だ。(世界ランク1、2位のダスティン・ジョンソンとジャスティン・トーマスは「69.00」で5位タイ)
筆者は昨季の「全米オープン」の勝ち方や、今日の「全米プロ」を見る限り、ケプカは獲りたい試合のファイナルラウンドに近づくほどアドレナリンが出るタイプだと感じている。しかも、そのコントロールが上手いとも感じる。
今大会も初日、2日目までおとなしく振っていたのに、3日目になるとどんどん振れてきている。(今大会のドライビングディスタンスは、初日315ヤード→2日目325.6ヤード→3日目337.4ヤードと日を追うごとに距離が伸びている)
■今季、すべてのメジャーをクラブ契約フリーが制す!?■
2016年までナイキ契約だったケプカ。その後、クラブ契約フリーとなったが、その立場を貫いている。ウッドはテーラーメイド(M4&M2HL)、アイアンはミズノ(JPX900ツアー)、ウェッジはタイトリスト(ボーケイSM7)、パターはスコッティ・キャメロンを替えず、気に入ったものを好きに選んで昨季初メジャー制覇し、その流れは今季も続いている。
そして、今季はケプカ以外のメジャー覇者も似た立場のプロが飛躍。「マスターズ」ではパトリック・リード。「全英オープン」では、フランチェスコ・モリナリが結果を残した。(「全米オープン」で最後にまくりまくったトミー・フリートウッドもクラブ契約フリー)
⇒ケプカ、フリートウッド、リード。クラブ契約フリーが「全米オープン」で躍動!厳しいコースとの関連は?
また、2016年からクラブ契約フリーのゲーリー・ウッドランドも待望のメジャー制覇をうかがっており、3日目は伸ばせなかったが、最終日を3位タイで迎える。また、6位タイにはメジャー1勝のスチュワート・シンクがおり、こちらもナイキ撤退以後、クラブ契約フリーのままだ。
日本のツアーのみならず、海外でも増えるクラブ契約フリー選手たち。明日の「全米プロ」で、もしケプカやウッドランド、シンクが優勝することになるならば、すべてのメジャーを【クラブ契約フリーが制した年】として記憶に残る年となるだろう。そして、今後の強いプロゴルファーの契約の在り方を左右する“潮目”となりそうな気がする。
Text/Mikiro Nagaoka
「全米ナンバーワンゴルファー」の称号を手にした男が、「全米ナンバーワンプロ」の称号に王手をかけた。「全米プロゴルフ選手権」3日目、サスペンデッドとなっていた第2ラウンド、そして第3ラウンドが行われ、トータル12アンダーまで伸ばしたブルックス・ケプカ(米国)が単独首位に躍り出た。
■今季、最終日にめっぽう強いブルックス・ケプカ■
4大メジャーはどんなプロゴルファーにとっても、是が非でも手にしたいタイトル。その獲得のため、トッププロは人生を捧げていると言ってもいい。そのタイトルに近づく度に跳ね返される選手が大半の中、ケプカはチャンスを確実にモノにしてきた。昨季の「全米オープン」であっさり、今季の「全米オープン」も連覇のプレッシャーを感じさせず、最終日では途中何度も笑顔を見せ、あっさり獲った印象だ。
今季は左手首や手のひらのケガで離脱を強いられたにもかかわらず、最終日にめっぽう強く、平均スコアが「68.50」の1位だ。(世界ランク1、2位のダスティン・ジョンソンとジャスティン・トーマスは「69.00」で5位タイ)
筆者は昨季の「全米オープン」の勝ち方や、今日の「全米プロ」を見る限り、ケプカは獲りたい試合のファイナルラウンドに近づくほどアドレナリンが出るタイプだと感じている。しかも、そのコントロールが上手いとも感じる。
今大会も初日、2日目までおとなしく振っていたのに、3日目になるとどんどん振れてきている。(今大会のドライビングディスタンスは、初日315ヤード→2日目325.6ヤード→3日目337.4ヤードと日を追うごとに距離が伸びている)
■今季、すべてのメジャーをクラブ契約フリーが制す!?■
2016年までナイキ契約だったケプカ。その後、クラブ契約フリーとなったが、その立場を貫いている。ウッドはテーラーメイド(M4&M2HL)、アイアンはミズノ(JPX900ツアー)、ウェッジはタイトリスト(ボーケイSM7)、パターはスコッティ・キャメロンを替えず、気に入ったものを好きに選んで昨季初メジャー制覇し、その流れは今季も続いている。
そして、今季はケプカ以外のメジャー覇者も似た立場のプロが飛躍。「マスターズ」ではパトリック・リード。「全英オープン」では、フランチェスコ・モリナリが結果を残した。(「全米オープン」で最後にまくりまくったトミー・フリートウッドもクラブ契約フリー)
⇒ケプカ、フリートウッド、リード。クラブ契約フリーが「全米オープン」で躍動!厳しいコースとの関連は?
また、2016年からクラブ契約フリーのゲーリー・ウッドランドも待望のメジャー制覇をうかがっており、3日目は伸ばせなかったが、最終日を3位タイで迎える。また、6位タイにはメジャー1勝のスチュワート・シンクがおり、こちらもナイキ撤退以後、クラブ契約フリーのままだ。
日本のツアーのみならず、海外でも増えるクラブ契約フリー選手たち。明日の「全米プロ」で、もしケプカやウッドランド、シンクが優勝することになるならば、すべてのメジャーを【クラブ契約フリーが制した年】として記憶に残る年となるだろう。そして、今後の強いプロゴルファーの契約の在り方を左右する“潮目”となりそうな気がする。
Text/Mikiro Nagaoka