「新『MPドライバー』はアイアンとのつながりがいい」(手嶋、小鯛)
高額なゴルフクラブ、購入ミスだけは避けたいもの。だからこそ、今まさに買おうとしているそこのアナタ、ちょっと待って! ALBA.netギア担当が知り得た特ネタを中心に、超マニアックでDEEPな耳寄り情報をお届け。購入する前にちょっと見て、絶対に損はさせません!
配信日時: 2017年2月23日 04時00分
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ミズノの言い分では【フェースのたわみが増幅】している!
2月22日、都内の練習場でミズノ『MPドライバー』(3月17日発売)の発表試打会が行われ、契約プロの手嶋多一、小鯛竜也が新作の使用感を語った。
先日も既報のとおり、同社は2年半の開発期間を経て『MPドライバー』を開発。フェース素材に強靭さとしなやかさを合わせ持つ航空宇宙素材を採用、新設計のフェース構造でフェースのたわみを増幅させたという。また、ソールに採用した波形構造でフェースセンターのたわみ量をさらに約10%増幅に成功。結果、高初速エリアを従来品比63%アップさせ、高い反発性能を実現し、飛距離性能を向上させるとしている。
モデル分けとしては、小ぶりで操作性を重視する人向けの『TYPE-1』(435cm3)、スイートエリアが広くてミスの許容性が高く、やさしく飛ばしたい人向けの『TYPE-2』(460cm3)の2タイプを用意。『TYPE-1』は、過去の名器である『MP-CRAFT425』に構えたときの形状がそっくりで、目の肥えた上級者垂涎の美しい顔を誇るという。
先日も既報のとおり、同社は2年半の開発期間を経て『MPドライバー』を開発。フェース素材に強靭さとしなやかさを合わせ持つ航空宇宙素材を採用、新設計のフェース構造でフェースのたわみを増幅させたという。また、ソールに採用した波形構造でフェースセンターのたわみ量をさらに約10%増幅に成功。結果、高初速エリアを従来品比63%アップさせ、高い反発性能を実現し、飛距離性能を向上させるとしている。
モデル分けとしては、小ぶりで操作性を重視する人向けの『TYPE-1』(435cm3)、スイートエリアが広くてミスの許容性が高く、やさしく飛ばしたい人向けの『TYPE-2』(460cm3)の2タイプを用意。『TYPE-1』は、過去の名器である『MP-CRAFT425』に構えたときの形状がそっくりで、目の肥えた上級者垂涎の美しい顔を誇るという。
クラブを替えない職人肌のドローヒッターが、今回は即替え!
ここまでがメーカーの言い分なのだが、契約プロの意見を聞いてみよう。とにかくクラブを替えないことで有名で、クラフトマン泣かせの職人肌。生粋のドローヒッター・手嶋多一は新作の印象をこう語る。
「とにかく最初に打って打感がすごく良かった。あと音ですね。ここに尽きます。それでいて初速も出るというか。替えて10ヤードも20ヤードも伸びた!なんて言うと嘘っぽいので言いませんが、前(MP CRAFT513)よりも5ヤードは伸びています。
あと顔ですね。小鯛君と同じ意見で“アイアンのミズノ”と昔から言われるけど、このドライバーもアイアンからのつながりが非常にいい顔をしているんです。昨年のダンロップフェニックスで初めて打って、次戦のカシオワールドオープンですぐ『MP TYPE-1』に替えました。ミズノが2年半もかけた力作なんで、このドライバーを使ってまずは21年連続のシード権獲得、そして今季は優勝を狙いますよ」(手嶋多一)
「とにかく最初に打って打感がすごく良かった。あと音ですね。ここに尽きます。それでいて初速も出るというか。替えて10ヤードも20ヤードも伸びた!なんて言うと嘘っぽいので言いませんが、前(MP CRAFT513)よりも5ヤードは伸びています。
あと顔ですね。小鯛君と同じ意見で“アイアンのミズノ”と昔から言われるけど、このドライバーもアイアンからのつながりが非常にいい顔をしているんです。昨年のダンロップフェニックスで初めて打って、次戦のカシオワールドオープンですぐ『MP TYPE-1』に替えました。ミズノが2年半もかけた力作なんで、このドライバーを使ってまずは21年連続のシード権獲得、そして今季は優勝を狙いますよ」(手嶋多一)
フェードヒッターの小鯛竜也は『TYPE-2』に!
続いて、同社が売り出し中のイケメンプロ、フェードヒッターの小鯛竜也だ。昨年チャレンジツアー賞金ランク4位と飛躍、今季レギュラーツアー前半戦の出場権を獲得している若き飛ばし屋の注目株である。
「僕は今まで『MP CRAFT H4』を長く使っていたのですが、打ってすぐ『MP TYPE-2』はイケる!と思いました。手嶋プロがおっしゃる音や打感の良さはもちろん、ミスに強くて芯を外れてもしっかり初速が出るのを強く感じますね。トラックマン(弾道計測器)で測って10ヤードくらい飛距離が伸びましたから。
僕がギアを選ぶ時に一番こだわるのは構えた時の顔。アイアンの顔にこだわってミズノを選んでいるのと同様、ドライバーでもアイアンの流れで構えられるのがすごく大きいですね。『MP TYPE-2』は460ccと体積が大きいのですが、ネックからのつながりがストレートで大きく見えない。アイアンの延長線で構えられ、イメージが沸きやすくターゲットに集中できるんです。『TYPE-1』は小ぶりで名器を踏襲した顔だと言いますが、負けじと『TYPE-2』も相当いい顔だと思いますよ。
あと、ソールに波形の溝が入った効果だと思うのですが、ヒール寄りの下目に当ってもスピン量が増えすぎないですね。平均で2、300回転はバックスピンが減っています。今までアゲンストの風の時にここに当たると凄く吹き上がって飛距離をロスしていましたが、このドライバーだとちゃんと前に行ってくれます」
「僕は今まで『MP CRAFT H4』を長く使っていたのですが、打ってすぐ『MP TYPE-2』はイケる!と思いました。手嶋プロがおっしゃる音や打感の良さはもちろん、ミスに強くて芯を外れてもしっかり初速が出るのを強く感じますね。トラックマン(弾道計測器)で測って10ヤードくらい飛距離が伸びましたから。
僕がギアを選ぶ時に一番こだわるのは構えた時の顔。アイアンの顔にこだわってミズノを選んでいるのと同様、ドライバーでもアイアンの流れで構えられるのがすごく大きいですね。『MP TYPE-2』は460ccと体積が大きいのですが、ネックからのつながりがストレートで大きく見えない。アイアンの延長線で構えられ、イメージが沸きやすくターゲットに集中できるんです。『TYPE-1』は小ぶりで名器を踏襲した顔だと言いますが、負けじと『TYPE-2』も相当いい顔だと思いますよ。
あと、ソールに波形の溝が入った効果だと思うのですが、ヒール寄りの下目に当ってもスピン量が増えすぎないですね。平均で2、300回転はバックスピンが減っています。今までアゲンストの風の時にここに当たると凄く吹き上がって飛距離をロスしていましたが、このドライバーだとちゃんと前に行ってくれます」
下手な筆者でも、新『MP』の性能を体感できた!
はたして契約プロ2人の言うことは本当なのか?試打会とあって、筆者(歴20年)も打たせてもらった。
練習場での試打のため本球とは異なるが、とにかく打感の良さ、弾きの良さ、顔の良さはしっかりと体感することが出来た。特筆は『TYPE-1』の吸いつくような打感。芯を捉えると、弾き感と柔らかさの両方があるのだが、真ん中からややヒール寄りで捉えると「ボスンッ!」とも「ズバンッ!」とも表現できるような痺れる感触! 低音で食いつき感があり、長くボールを押せる分厚い感触が得られて、恍惚としてしまった。ゴルフ歴の長い人は「コレコレ!」と痺れる感触で、最近は弾き感が強いドライバーが多い中、久々に本格派のにおいを感じる。ミズノのスタッフによると「手嶋プロもこのヒール寄りの打感の良さに一発でやられちゃったんですよ」とこっそり耳打ちしてくれた。
また、トゥ側に打点を外すと「バキンッ!」と金属音が強く出てくる。この辺りは、プレーヤー自身が毎ショット如実に自分の打点を確認することができ、ショットクオリティを把握しやすい利点があると感じる。上達志向の強いゴルファーにとって、ここは長い目で見ると役立つ性能だと言えるだろう。昨今は特に打感がボヤけてどの打点で捉えたか把握しづらいモデルが多くなっており、芯と同じ打感のエリアが広いことは必ずしもプレーヤーにプラスに働くとは言い切れないからだ。同社によると、MPアイアンのサウンドチューニング技術がドライバーのヘッド開発にも多分に活かされていると言い、日本人特有の“フィーリング面への敏感さ”にしっかり対応しているのだとか。
肝心の初速・飛び感について。こちらは正直なところ、練習場の潰れすぎる2ピースボールでは正確なところが判断しづらかった。前述のように、打点によって打感が変わるドライバーは「芯が狭い」ことも多いのだが、そうではないことをしっかり確認できた。トゥ寄りの「バキンッ!」でも、恍惚のヒール寄りの「ズバンッ!」でも、真ん中の「バシーン」でも、トータル飛距離がガタ落ちすることはなく、初速も一定していた。潰れすぎる2ピースボールでも飛んでいく球の勢いや速さは十分に感じ取れ、本球だとこの何割増しになるのか?期待感も感じさせる。この辺りは、反発係数を表すCT値(ペンデュラムテスト)とCOR値(キャノンテスト)の両方がルール内で非常に高いレベルだという、ミズノからの情報が先入観として入っているので、どうしてもそう感じてしまうのだが……。
現在、キャロウェイの『GBBエピック』が飛距離をもたらす“フェースたわみ系”ドライバーとして一躍話題になっている。そして、遅れてきた“フェースたわみ系”の新『MP』は、歴の長いゴルファーの感性を満たす性能(顔、打球音、打感)も磨き上げている。“フェースたわみ系”ドライバーは、腕に覚えがある人なら是が非でも両方とも試打すべきだと強く感じる。
Text・Mikiro Nagaoka
練習場での試打のため本球とは異なるが、とにかく打感の良さ、弾きの良さ、顔の良さはしっかりと体感することが出来た。特筆は『TYPE-1』の吸いつくような打感。芯を捉えると、弾き感と柔らかさの両方があるのだが、真ん中からややヒール寄りで捉えると「ボスンッ!」とも「ズバンッ!」とも表現できるような痺れる感触! 低音で食いつき感があり、長くボールを押せる分厚い感触が得られて、恍惚としてしまった。ゴルフ歴の長い人は「コレコレ!」と痺れる感触で、最近は弾き感が強いドライバーが多い中、久々に本格派のにおいを感じる。ミズノのスタッフによると「手嶋プロもこのヒール寄りの打感の良さに一発でやられちゃったんですよ」とこっそり耳打ちしてくれた。
また、トゥ側に打点を外すと「バキンッ!」と金属音が強く出てくる。この辺りは、プレーヤー自身が毎ショット如実に自分の打点を確認することができ、ショットクオリティを把握しやすい利点があると感じる。上達志向の強いゴルファーにとって、ここは長い目で見ると役立つ性能だと言えるだろう。昨今は特に打感がボヤけてどの打点で捉えたか把握しづらいモデルが多くなっており、芯と同じ打感のエリアが広いことは必ずしもプレーヤーにプラスに働くとは言い切れないからだ。同社によると、MPアイアンのサウンドチューニング技術がドライバーのヘッド開発にも多分に活かされていると言い、日本人特有の“フィーリング面への敏感さ”にしっかり対応しているのだとか。
肝心の初速・飛び感について。こちらは正直なところ、練習場の潰れすぎる2ピースボールでは正確なところが判断しづらかった。前述のように、打点によって打感が変わるドライバーは「芯が狭い」ことも多いのだが、そうではないことをしっかり確認できた。トゥ寄りの「バキンッ!」でも、恍惚のヒール寄りの「ズバンッ!」でも、真ん中の「バシーン」でも、トータル飛距離がガタ落ちすることはなく、初速も一定していた。潰れすぎる2ピースボールでも飛んでいく球の勢いや速さは十分に感じ取れ、本球だとこの何割増しになるのか?期待感も感じさせる。この辺りは、反発係数を表すCT値(ペンデュラムテスト)とCOR値(キャノンテスト)の両方がルール内で非常に高いレベルだという、ミズノからの情報が先入観として入っているので、どうしてもそう感じてしまうのだが……。
現在、キャロウェイの『GBBエピック』が飛距離をもたらす“フェースたわみ系”ドライバーとして一躍話題になっている。そして、遅れてきた“フェースたわみ系”の新『MP』は、歴の長いゴルファーの感性を満たす性能(顔、打球音、打感)も磨き上げている。“フェースたわみ系”ドライバーは、腕に覚えがある人なら是が非でも両方とも試打すべきだと強く感じる。
Text・Mikiro Nagaoka