【バケモノたちの使用ギア】セカンドショットで長い距離が残る「全米プロ」。松山英樹の対応は?
PGAツアーデータ・ドリブンシリーズとして、さまざまな公式データからギアとバケモノの相関関係をひも解いていく企画。今回も日本中が期待する松山英樹。初メジャー制覇に向け、さらなる考察。コース状況がどうやら…
配信日時: 2017年8月10日 04時14分
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今週はランが出なくて距離が残る!?ミドルアイアン以上の正確性が問われる
いよいよ開幕する「全米プロゴルフ選手権」。開催コースのクエイルホロークラブは改修が加えられたことで序盤のホールで距離が伸びたとの報道が多数。7600ヤードのパー71なのだが、松山本人も「今週は天候が悪いから距離が残りやすい。調子は(先週より)元に戻りつつある」と漏らしている。
最大の要因は週の始めに降った雨で、フェアウェイが柔らかく、ランが稼ぎづらいこと。そのため、ティショットでキャリーを正確に遠くへ運べる選手にはアドバンテージが大きいかもしれない。松山の平均ドライバーキャリーは287.3ヤードで、48位前後。ツアー上位というわけではないが、フェアウェイに置ければ十分な飛距離だ。
また、ランが出ない状況は全選手同じなため、課題は長いセカンドショットで如何にピンを攻めるか?ということになる。そこで、今回は松山のミドルアイアンからロングアイアンの成否についてデータからひも解いていこうと思う。
最大の要因は週の始めに降った雨で、フェアウェイが柔らかく、ランが稼ぎづらいこと。そのため、ティショットでキャリーを正確に遠くへ運べる選手にはアドバンテージが大きいかもしれない。松山の平均ドライバーキャリーは287.3ヤードで、48位前後。ツアー上位というわけではないが、フェアウェイに置ければ十分な飛距離だ。
また、ランが出ない状況は全選手同じなため、課題は長いセカンドショットで如何にピンを攻めるか?ということになる。そこで、今回は松山のミドルアイアンからロングアイアンの成否についてデータからひも解いていこうと思う。
125-150yで5位、150-175yで7位、175-200yで6位、200yは10位。べらぼうにミドルアイアンが上手い!
松山のパーオン率は69.92%でツアー6位。アイアン巧者であることは今更説明不要だが、その内訳を見てみると、上記の表のように、ミドルアイアンがべらぼうに上手いデータが示されている。ライや風で持つ番手は変わるが、200ヤード以内、つまり5番アイアンから9番アイアンまでの距離が残っていれば、松山はどのコースでも優位に立てるのだ。
使用するのはご存知、ダンロップの『SRIXON Z965』アイアン。先代『Z945』よりも松山の要望でどのモデルも1mmフェース長を大きくしており、S20Cの軟鉄鍛造アイアンで、すこぶる打感の柔らかいフラットバックである。筆者は、ツアー向けのアイアンでは『SRIXON』とホンマ『TW737』のアイアンの打感は抜けていると以前から感じている。
使用するのはご存知、ダンロップの『SRIXON Z965』アイアン。先代『Z945』よりも松山の要望でどのモデルも1mmフェース長を大きくしており、S20Cの軟鉄鍛造アイアンで、すこぶる打感の柔らかいフラットバックである。筆者は、ツアー向けのアイアンでは『SRIXON』とホンマ『TW737』のアイアンの打感は抜けていると以前から感じている。
使い慣れて完全に松山の意のままに操作できる『SRIXON Z965』は切れ味バツグン。山形ソールがウェットな洋芝でも抵抗なく抜けるのは容易に想像ができる。ただし、問題はキャリー225ヤード前後まで打てる4番アイアン近辺の精度ということになるだろう。
なぜなら、データに見られるように、200-225ヤードでは80位と、他よりも見劣りがする。(225-250ヤードは12位)この4番アイアン近辺の数字が今回の試合のカギになりそうな気がするのは筆者の気のせいだろうか。素朴な疑問をフィッター兼クラフトマン、そしてクラブ計測を専門とするPCMラボの計測も務める筒康博氏にぶつけてみた。
なぜなら、データに見られるように、200-225ヤードでは80位と、他よりも見劣りがする。(225-250ヤードは12位)この4番アイアン近辺の数字が今回の試合のカギになりそうな気がするのは筆者の気のせいだろうか。素朴な疑問をフィッター兼クラフトマン、そしてクラブ計測を専門とするPCMラボの計測も務める筒康博氏にぶつけてみた。