NEWモデル変更後に即結果を出す、プロの選択眼
text by Kazuhiro Koyama
配信日時: 2018年1月25日 04時40分
パワーだけではない!ダスティン・ジョンソンの隠れた強み
「セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」は、世界ランキング1位のダスティン・ジョンソンがその実力にふさわしく、2位に8打差の大差で優勝した。最終日12番パー4のティショットは、残り433ヤードをピンのわずか15cmにつけるスーパーショットとなり、世界中のファンに大きな衝撃を与えている。この時、使用していたのが、テーラーメイドの新しいドライバー『M4』だ。
テーラーメイドは新製品のサイクルが、他社に比べて比較的早いメーカーだ。毎年、新たなテクノロジーを搭載したモデルが発売されるが、ダスティン・ジョンソンはすぐにNEWモデルにスイッチして結果を出している。特に近年は、新しいクラブに変えるほど、その強さを増しているようにさえ感じる。
2016年の全米オープンで悲願のメジャー勝利を果たしたのが『M1 460(初代モデル)』。しかし、昨年初頭には新しい『M1 460(2017年モデル)』に変更し、世界ランキング1位に上り詰めた。そして、さらに一年後の現在、発売間近の『M4』を使用している。
世界の頂点に立つほど高いパフォーマンスを見せ、自身の手にも馴染んでいるはずのドライバーをあっさりと手放すのは意外に思える。そして、短期間でNEWモデルをフィットさせて、さらに好結果につなげていることは、ジョンソンがそのパワーやショット力だけでなく、クラブの選択眼にも高い能力を持っていることにほかならない。
『M1 460』を使っていた際、試合によって、ソールの可動式ウェイトの位置を変えているのが見て取れた。情報によれば、ロフト角も1度程度増やしていたという。新たに使用している『M4』のロフト角は9.5度。これは昨年までのドライバーに比べて少し立っているが、『M4』自体のヘッド特性と本人のコンディション、その試合で要求される弾道などを考慮したものだろう。ヘッドの選定やロフト・ライ角、そして可動式ウェイトを考慮して、自分が"いま求めている1本"に仕上げていくことに非常に長けているのだ。
当然、『M4』だけでなく『M3』も試していて、近未来では『M3』を使用する可能性もあるようだ。テスト中の『M3』の可動式ウェイトを「勝手に動かされていたら、私は怒るだろう」とジョンソンはコメントしているという。このあたりは、クラブ選びへの強いこだわりが感じられる。
プロにはそれまで培ってきた技術やフィーリングがあり、特性が大きく異るクラブでは同じようなパフォーマンスが発揮できないおそれがある。しかし、全く変わるところのないクラブなら、変える意味はない。より機能的に優れたクラブをうまく使いこなし、さらなるパフォーマンスの向上につなげるスキル、それが現代のツアープロには不可欠な能力だ。
ダスティン・ジョンソンだけでなく、ほかのテーラーメイド契約プロ、ジェイソン・デイやジャスティン・ローズらもNEWモデルを巧みに使いこなせる選手だ。「キャリアビルダー・チャレンジ」で優勝したジョン・ラームや、これまでタイトリスト、ナイキ、そしてテーラーメイドと契約を渡り歩いたローリー・マキロイもクラブへのアジャスト能力に秀でていると言えるだろう。
テーラーメイドは新製品のサイクルが、他社に比べて比較的早いメーカーだ。毎年、新たなテクノロジーを搭載したモデルが発売されるが、ダスティン・ジョンソンはすぐにNEWモデルにスイッチして結果を出している。特に近年は、新しいクラブに変えるほど、その強さを増しているようにさえ感じる。
2016年の全米オープンで悲願のメジャー勝利を果たしたのが『M1 460(初代モデル)』。しかし、昨年初頭には新しい『M1 460(2017年モデル)』に変更し、世界ランキング1位に上り詰めた。そして、さらに一年後の現在、発売間近の『M4』を使用している。
世界の頂点に立つほど高いパフォーマンスを見せ、自身の手にも馴染んでいるはずのドライバーをあっさりと手放すのは意外に思える。そして、短期間でNEWモデルをフィットさせて、さらに好結果につなげていることは、ジョンソンがそのパワーやショット力だけでなく、クラブの選択眼にも高い能力を持っていることにほかならない。
『M1 460』を使っていた際、試合によって、ソールの可動式ウェイトの位置を変えているのが見て取れた。情報によれば、ロフト角も1度程度増やしていたという。新たに使用している『M4』のロフト角は9.5度。これは昨年までのドライバーに比べて少し立っているが、『M4』自体のヘッド特性と本人のコンディション、その試合で要求される弾道などを考慮したものだろう。ヘッドの選定やロフト・ライ角、そして可動式ウェイトを考慮して、自分が"いま求めている1本"に仕上げていくことに非常に長けているのだ。
当然、『M4』だけでなく『M3』も試していて、近未来では『M3』を使用する可能性もあるようだ。テスト中の『M3』の可動式ウェイトを「勝手に動かされていたら、私は怒るだろう」とジョンソンはコメントしているという。このあたりは、クラブ選びへの強いこだわりが感じられる。
プロにはそれまで培ってきた技術やフィーリングがあり、特性が大きく異るクラブでは同じようなパフォーマンスが発揮できないおそれがある。しかし、全く変わるところのないクラブなら、変える意味はない。より機能的に優れたクラブをうまく使いこなし、さらなるパフォーマンスの向上につなげるスキル、それが現代のツアープロには不可欠な能力だ。
ダスティン・ジョンソンだけでなく、ほかのテーラーメイド契約プロ、ジェイソン・デイやジャスティン・ローズらもNEWモデルを巧みに使いこなせる選手だ。「キャリアビルダー・チャレンジ」で優勝したジョン・ラームや、これまでタイトリスト、ナイキ、そしてテーラーメイドと契約を渡り歩いたローリー・マキロイもクラブへのアジャスト能力に秀でていると言えるだろう。