31アンダー娘、キム・セヨンのトラックマンデータ。そのスイングと意外な飛びの秘密が判明!
31アンダー娘、キム・セヨンのトラックマンデータ。そのスイングと意外な飛びの秘密が判明!
配信日時: 2018年7月11日 10時56分
既報のとおり、キム・セヨン(韓国)が「ソーンベリー・クリークLPGAクラシック」で通算31アンダーを記録した。これは米国女子ツアーの最多アンダー記録を4打も更新したものだ。そして、彼女をサポートするトラックマンもその記録を祝福。トラックマンデータのツアースタッツを公開している。
ちなみに、使用ドライバーは古く、2013年発売のテーラーメイド『SLDR』で最終日は平均282ヤード、4日間平均でも274.88ヤードを記録。今季の平均ドライビングディスタンスでも265.202ヤードで、19位に入っている。公開されたトラックマンデータから、どんな飛びの秘密があるのか?筒康博に聞いてみよう。
「トラックマンが公開しているスロー動画を見ましたが、驚きました。端的に言えば、イ ボミ選手の上半身の使い方、下半身はアン・ソンジュ選手の右足の使い方で、インパクトからフォロースルーの右腕の使い方とフェースワークは宮里藍選手に近いものを持っています。
具体的に言えば、バックスイングはコンパクトかつややシャットフェースで上げていきます。切り返しでは一旦右足の外側で体重を受ける辺りがアン・ソンジュ選手にそっくり。この動きのおかげで、右足カカトが上がるタイミングが遅れ、ベタ足&右足重心でインパクトを迎えます。
そのため、非常にアッパー軌道が強く、5.6°というデータが出ていますね。そして、ここ数年では最も低スピンヘッドと言っていいテーラーメイド『SLDR』を使うこともあり、1685回転と超絶低スピンでランが30ヤード近く出ていますね」(筒康博)
平均270ヤード近く出ることから、さぞかしヘッドスピードが速いのかと思いきや、42.33m/sと、意外に速くはなかった。
「このトラックマンデータでは、打ち出し角が表示されていませんが、おそらく15°近くは出ているでしょう。高打ち出し、超低スピンでドロー回転をかけることでキム・セヨン選手は効率的に飛距離を出していますね。『SLDR』のセレクトも頷けますよ。
彼女のようにヘッドスピードがそこまで速くなくて、スピン量が少ないドローヒッターは、とにかく打ち出し角を高くすることが飛ばしと安定のキモで、ベタ足&右重心で球をとらえることでその打ち出し条件を作っていますね。
45.75インチの『アッタス3』、おそらく6Sは手元がしなって先の硬いタイプですが、これが第二の低スピンな理由でもありますし、ドローヒッターでチーピンを嫌うこともあってこの組み合わせがベストなのかも。3年以上前からこの組み合わせを使用しているようです。
また、彼女のようにインパクト後のフェースターンが多いタイプは、フルショットよりもスリークォーターショットでこそタテもヨコもアイアンショットが冴えてきます。イ ボミ選手も同タイプですが、こういったタイプはスイング中の首の付け根に上下動が少ないときは手がつけられないくらい強いですよ」(筒)
なお、使用アイアンの『MP-18 SC』に関する情報は少ないが、筒は「ミズノのサイトにある『MP-66』ではないことは明らかで、手嶋多一プロなどが使用する『謎プロト』に似て見えるのが気になりますよね。31アンダーが出たのは、72ホール中67ホールもパーオンしていることが大きいでしょうから」と話していた。
ちなみに、使用ドライバーは古く、2013年発売のテーラーメイド『SLDR』で最終日は平均282ヤード、4日間平均でも274.88ヤードを記録。今季の平均ドライビングディスタンスでも265.202ヤードで、19位に入っている。公開されたトラックマンデータから、どんな飛びの秘密があるのか?筒康博に聞いてみよう。
「トラックマンが公開しているスロー動画を見ましたが、驚きました。端的に言えば、イ ボミ選手の上半身の使い方、下半身はアン・ソンジュ選手の右足の使い方で、インパクトからフォロースルーの右腕の使い方とフェースワークは宮里藍選手に近いものを持っています。
具体的に言えば、バックスイングはコンパクトかつややシャットフェースで上げていきます。切り返しでは一旦右足の外側で体重を受ける辺りがアン・ソンジュ選手にそっくり。この動きのおかげで、右足カカトが上がるタイミングが遅れ、ベタ足&右足重心でインパクトを迎えます。
そのため、非常にアッパー軌道が強く、5.6°というデータが出ていますね。そして、ここ数年では最も低スピンヘッドと言っていいテーラーメイド『SLDR』を使うこともあり、1685回転と超絶低スピンでランが30ヤード近く出ていますね」(筒康博)
平均270ヤード近く出ることから、さぞかしヘッドスピードが速いのかと思いきや、42.33m/sと、意外に速くはなかった。
「このトラックマンデータでは、打ち出し角が表示されていませんが、おそらく15°近くは出ているでしょう。高打ち出し、超低スピンでドロー回転をかけることでキム・セヨン選手は効率的に飛距離を出していますね。『SLDR』のセレクトも頷けますよ。
彼女のようにヘッドスピードがそこまで速くなくて、スピン量が少ないドローヒッターは、とにかく打ち出し角を高くすることが飛ばしと安定のキモで、ベタ足&右重心で球をとらえることでその打ち出し条件を作っていますね。
45.75インチの『アッタス3』、おそらく6Sは手元がしなって先の硬いタイプですが、これが第二の低スピンな理由でもありますし、ドローヒッターでチーピンを嫌うこともあってこの組み合わせがベストなのかも。3年以上前からこの組み合わせを使用しているようです。
また、彼女のようにインパクト後のフェースターンが多いタイプは、フルショットよりもスリークォーターショットでこそタテもヨコもアイアンショットが冴えてきます。イ ボミ選手も同タイプですが、こういったタイプはスイング中の首の付け根に上下動が少ないときは手がつけられないくらい強いですよ」(筒)
なお、使用アイアンの『MP-18 SC』に関する情報は少ないが、筒は「ミズノのサイトにある『MP-66』ではないことは明らかで、手嶋多一プロなどが使用する『謎プロト』に似て見えるのが気になりますよね。31アンダーが出たのは、72ホール中67ホールもパーオンしていることが大きいでしょうから」と話していた。