発表済み2020新作ドライバーに見る、2つのトレンド【記者の目】
発表済み2020新作ドライバーに見る、2つのトレンド【記者の目】
配信日時: 2020年1月30日 10時04分
ホンマ『ツアーワールドTR20』シリーズが発表され、2020年の春発売モデルドライバーの全容がほぼ明らかになった。その中で、いくつかのトレンドというか、共通点が見られる。
■PGAショーで新作発表、日本メーカーの“世界化”
2020年モデルの新作は、例年と違い、日本のメーカーがアメリカのPGAショーで新作発表するケースが多々見られた。筆頭がミズノ『ST200X』『ST200』ドライバー(3月20日発売)で、これまで欧米モデルだった『ST』がグローバルモデルとなり、日本でも展開される上、開発自体が米国を主軸とした日米共同開発モデルとなっている。
また、ホンマ『ツアーワールドTR20 460』『同440』ドライバー(3月13日発売)も同様にPGAショーで世界初お目見えとなった。こちらも「ゴルフの本場・アメリカで発想され、比類なき精度を誇る酒田工場の匠が具現化した次世代の骨格【TiCarbon+Fast Frame】ドライバーに採用。日米共同開発のT//WORLD TR20」としている。
ヨネックスの新作『EZONE GT』シリーズも、PGAショーで新作発表。こちらは日米共同開発とはうたっていないが「開発から製造まで国内自社工場で一貫したモノづくりを続け、新次元カーボンの採用と創造力を極めた新構造により世界No.1の飛距離を追求した“飛ばせる”アベレージゴルファー向けゴルフクラブです」と“世界”を意識した発信をしている。
米国ミズノのクリス・ボシャール氏はPGAショーで「日本と米国で協力して1つのものを作り、この1個のリソースを使うという形。世界のミズノが一丸となり、このリソースを有効活用して戦うことが今後のあるべき姿。開発面、マーケティング面のリソースを一気に集めて、世界と戦うイメージです。今はSNSの普及もあって、世界中に情報が瞬時に広がる時代です」と、その意図を明かしている。▶なぜ日本じゃなく、PGAショーで発表? ミズノ『ST200X』『ST200』ドライバー、3月20日世界同時デビュー
■クラウンだけじゃない。カーボンの面積を各社が拡大
もう1つ、例年と違って見えるのは、カーボンのヘッド占有率を高めたモデルが各社から登場していること。当然各社で設計も構造も異なるものの、コブラ『KING SPEEDZONE』とグローブライド『オノフ赤 RD5900』はクラウン真ん中にバーを設け、両サイドの下部までカーボン使用面積を広げた構造がよく似ている。
コブラ『KING SPEEDZONE』はヘッド全体の50%がカーボン。グローブライド『オノフ赤 RD5900』は占有率を明かしていないが、ヘッド左右MOIをルール上限に迫る大きさを手に入れている。
また、前作『TW747』シリーズでカーボンクラウンを採用していたホンマ。今作『ツアーワールドTR20 460』『同440』ドライバーは、新骨格でクラウンだけでなくソールの大部分をカーボンとすることで、ヘッド全体の実に60%まで拡大して余剰重量を生みだした。
そして、ミズノ『ST200X』『ST200』は同社の歴代国内販売モデルの中でも久々にカーボンクラウンを採用し、低重心化・低スピン化を狙っている。この辺りも、既にカーボン複合のキャロウェイ、テーラーメイドに続き、日本メーカーが素材・構造でも追いつき、追い越す形となるのかどうか。ちなみに、PINGのドライバーにカーボン素材は一切使われていない。
Text/Mikiro Nagaoka
■PGAショーで新作発表、日本メーカーの“世界化”
2020年モデルの新作は、例年と違い、日本のメーカーがアメリカのPGAショーで新作発表するケースが多々見られた。筆頭がミズノ『ST200X』『ST200』ドライバー(3月20日発売)で、これまで欧米モデルだった『ST』がグローバルモデルとなり、日本でも展開される上、開発自体が米国を主軸とした日米共同開発モデルとなっている。
また、ホンマ『ツアーワールドTR20 460』『同440』ドライバー(3月13日発売)も同様にPGAショーで世界初お目見えとなった。こちらも「ゴルフの本場・アメリカで発想され、比類なき精度を誇る酒田工場の匠が具現化した次世代の骨格【TiCarbon+Fast Frame】ドライバーに採用。日米共同開発のT//WORLD TR20」としている。
ヨネックスの新作『EZONE GT』シリーズも、PGAショーで新作発表。こちらは日米共同開発とはうたっていないが「開発から製造まで国内自社工場で一貫したモノづくりを続け、新次元カーボンの採用と創造力を極めた新構造により世界No.1の飛距離を追求した“飛ばせる”アベレージゴルファー向けゴルフクラブです」と“世界”を意識した発信をしている。
米国ミズノのクリス・ボシャール氏はPGAショーで「日本と米国で協力して1つのものを作り、この1個のリソースを使うという形。世界のミズノが一丸となり、このリソースを有効活用して戦うことが今後のあるべき姿。開発面、マーケティング面のリソースを一気に集めて、世界と戦うイメージです。今はSNSの普及もあって、世界中に情報が瞬時に広がる時代です」と、その意図を明かしている。▶なぜ日本じゃなく、PGAショーで発表? ミズノ『ST200X』『ST200』ドライバー、3月20日世界同時デビュー
■クラウンだけじゃない。カーボンの面積を各社が拡大
もう1つ、例年と違って見えるのは、カーボンのヘッド占有率を高めたモデルが各社から登場していること。当然各社で設計も構造も異なるものの、コブラ『KING SPEEDZONE』とグローブライド『オノフ赤 RD5900』はクラウン真ん中にバーを設け、両サイドの下部までカーボン使用面積を広げた構造がよく似ている。
コブラ『KING SPEEDZONE』はヘッド全体の50%がカーボン。グローブライド『オノフ赤 RD5900』は占有率を明かしていないが、ヘッド左右MOIをルール上限に迫る大きさを手に入れている。
また、前作『TW747』シリーズでカーボンクラウンを採用していたホンマ。今作『ツアーワールドTR20 460』『同440』ドライバーは、新骨格でクラウンだけでなくソールの大部分をカーボンとすることで、ヘッド全体の実に60%まで拡大して余剰重量を生みだした。
そして、ミズノ『ST200X』『ST200』は同社の歴代国内販売モデルの中でも久々にカーボンクラウンを採用し、低重心化・低スピン化を狙っている。この辺りも、既にカーボン複合のキャロウェイ、テーラーメイドに続き、日本メーカーが素材・構造でも追いつき、追い越す形となるのかどうか。ちなみに、PINGのドライバーにカーボン素材は一切使われていない。
Text/Mikiro Nagaoka