プロギアが意味深“ギリギリ”ティザー動画を公開。2019年4月にRSシリーズが完成?【記者の目】
プロギアが意味深“ギリギリ”ティザー動画を公開。2019年4月にRSシリーズが完成?【記者の目】
配信日時: 2019年2月22日 01時43分
22日、プロギアが公式YouTubeチャンネル及び、自社SNSなどさまざまなWEBでティザー動画を拡散し始めた。ALBA.netのバナーにも当該動画への誘引が設けられている。いったい何をアピールしているのか? 早速、動画にあったメッセージを見てみよう。
「ギリギリでなければ、高初速とは、呼ばない。」
「2016 GiRi GiRi」
「2017 GiRi GiRi」
「2018 GiRi GiRi」
「2019年4月」
「ギリギリ。RSシリーズ、完成。」
「ギリギリに変えれば、もっと飛ぶ。」(小平智)
■プロギアの“ギリギリ”が、ボールスピード戦争の火蓋を切った
“ギリギリ”とはどういうことか。R&AとUSGAはSLEルールでクラブの反発に上限を設けている。その上限ギリギリのCT値(接触時間)というのが、メーカー各社の言い分である。この上限に近いほど、ボールスピードが増す。そして、ボールスピードは飛距離の70%以上にも影響を及ぼすと言われている。
プロギアが“ギリギリ”というワードを使い始めたのは『2016 RS』シリーズから。この年からクラブ契約フリーとなった池田勇太が主に使用して賞金王となったこともあり、スマッシュヒットを記録。(その後、反発違反で2016年末に回収・交換騒ぎもあった…)2017、2018年と『RS』シリーズは代替わりするごとに“ギリギリ”のままその高初速エリアを広げ続けている。(ヘッド全数のフェース複数箇所の反発検査を行う自社開発の機械を導入した)
このプロギアの動きが起点となり、現在まで続くボールスピード戦争が加速。2017年2月にはキャロウェイが『GBB EPIC』シリーズで、2本の柱でフェースをたわませる構造でヒット。(CT値上限は謳っていない)2018年9月にはコンサバな社風のタイトリストでさえ『TS』シリーズでCT値の全数検査を謳い、CT値の上限を攻める動きに出た。また、直近で2019年2月発売のテーラーメイド『M5』『M6』シリーズでも、同様の全ヘッドを2度のCT値検査を公表。全数ギリギリを謳っている。
■継続してきた“ギリギリ”のRSが完成? 集大成ってこと?
今回投稿されたティザー動画でプロギアが盛んに“ギリギリ”をアピールするのは、昨今のドライバー飛距離戦争の起点となり、それを拡大し続けてきた自負があるからだろう。何しろ、プロギアは単なるCT値の全数検査だけではなく、その先、つまり、高初速エリアの広さにまで“ギリギリ”の中身を3年間で広げてきている。(2019年の新作にハズレが無いと言われるのも、各社がプロギアに追随し、フェースのCT値の上限を狙い続けていることが主因)
そして、動画の最後のメッセージが一番気がかりなところ。「2019年4月 ギリギリ。RSシリーズ、完成。」とある。
これは、突き詰めてきた“ギリギリ”の【完成形】を2019年モデルとして発売するということなのか。もしや、RSシリーズの集大成!? 現在販売中の『2018 RS』シリーズですら、高初速エリアの広さは他社の追随を許さないほどのモデルだが、はたしてこれ以上の進化の余地はあるのだろうか。もし無ければ、“完成”とは言わないはずだが、さて……。
Text/Mikiro Nagaoka
「ギリギリでなければ、高初速とは、呼ばない。」
「2016 GiRi GiRi」
「2017 GiRi GiRi」
「2018 GiRi GiRi」
「2019年4月」
「ギリギリ。RSシリーズ、完成。」
「ギリギリに変えれば、もっと飛ぶ。」(小平智)
■プロギアの“ギリギリ”が、ボールスピード戦争の火蓋を切った
“ギリギリ”とはどういうことか。R&AとUSGAはSLEルールでクラブの反発に上限を設けている。その上限ギリギリのCT値(接触時間)というのが、メーカー各社の言い分である。この上限に近いほど、ボールスピードが増す。そして、ボールスピードは飛距離の70%以上にも影響を及ぼすと言われている。
プロギアが“ギリギリ”というワードを使い始めたのは『2016 RS』シリーズから。この年からクラブ契約フリーとなった池田勇太が主に使用して賞金王となったこともあり、スマッシュヒットを記録。(その後、反発違反で2016年末に回収・交換騒ぎもあった…)2017、2018年と『RS』シリーズは代替わりするごとに“ギリギリ”のままその高初速エリアを広げ続けている。(ヘッド全数のフェース複数箇所の反発検査を行う自社開発の機械を導入した)
このプロギアの動きが起点となり、現在まで続くボールスピード戦争が加速。2017年2月にはキャロウェイが『GBB EPIC』シリーズで、2本の柱でフェースをたわませる構造でヒット。(CT値上限は謳っていない)2018年9月にはコンサバな社風のタイトリストでさえ『TS』シリーズでCT値の全数検査を謳い、CT値の上限を攻める動きに出た。また、直近で2019年2月発売のテーラーメイド『M5』『M6』シリーズでも、同様の全ヘッドを2度のCT値検査を公表。全数ギリギリを謳っている。
■継続してきた“ギリギリ”のRSが完成? 集大成ってこと?
今回投稿されたティザー動画でプロギアが盛んに“ギリギリ”をアピールするのは、昨今のドライバー飛距離戦争の起点となり、それを拡大し続けてきた自負があるからだろう。何しろ、プロギアは単なるCT値の全数検査だけではなく、その先、つまり、高初速エリアの広さにまで“ギリギリ”の中身を3年間で広げてきている。(2019年の新作にハズレが無いと言われるのも、各社がプロギアに追随し、フェースのCT値の上限を狙い続けていることが主因)
そして、動画の最後のメッセージが一番気がかりなところ。「2019年4月 ギリギリ。RSシリーズ、完成。」とある。
これは、突き詰めてきた“ギリギリ”の【完成形】を2019年モデルとして発売するということなのか。もしや、RSシリーズの集大成!? 現在販売中の『2018 RS』シリーズですら、高初速エリアの広さは他社の追随を許さないほどのモデルだが、はたしてこれ以上の進化の余地はあるのだろうか。もし無ければ、“完成”とは言わないはずだが、さて……。
Text/Mikiro Nagaoka