ウェブ・シンプソン、『ツアーAD IZ-5X』とアームロック&クロウグリップ。「悩みを強みに」復活優勝
“第5のメジャー”を制したのはウェブ・シンプソンでした。ベリーパターの使い手がアンカリング禁止によって乗り越えた復活優勝でしたが、いろいろと特徴的な彼流のクラブが気になりました。
配信日時: 2018年5月15日 02時32分
目次 / index
アンカリング禁止で、44インチのアームロックパターを導入
筆者 「プレーヤーズ選手権は、3日めまでに19アンダーと一人旅だったウェブ・シンプソンが最終日は伸ばせないものの、4打差を付けて優勝しましたね。トップどころ全てが出場するメジャーに次ぐ最高のフィールド。
しかも、池の絡むTPCソーグラスで何度もつかまりながらの18アンダーは見事としか言いようがないですね。【パターが過去最高に入った】とコメントしていましたが、特徴的なパッティングスタイルがまず目に付きましたよね?」
しかも、池の絡むTPCソーグラスで何度もつかまりながらの18アンダーは見事としか言いようがないですね。【パターが過去最高に入った】とコメントしていましたが、特徴的なパッティングスタイルがまず目に付きましたよね?」
PCM筒康博(以下、筒) 「全米オープンを制した2012年とか、彼はずっとお腹にアンカリングして中尺パターを使ってきましたよね?その後にアンカリングが禁止されてから不調に陥りましたけど、1年ほど前からアームロックパターをクロウグリップで操る現在のスタイルになったようです。キャディの支えや家族の不幸など、いろんなことを乗り越えた末の勝利だったようですね。人柄も温かみのあるやさしそうな選手なので、周囲が応援するのも分かります」
PCM編集長(以下、P編) 「どこかで44インチとパターの長さが出てたね。タイトリスト契約プロなのに、パターがオデッセイというのも意外なところだったなぁ」
筆者 「ベリーパターの使い手でアンカリングの影響を受けるということは、パターイップスに長く苦しんできたと思うんですが、アームロックとクロウグリップという変速スタイルで入れまくる姿は、多くのイップスで苦しむプロゴルファーに勇気を与えるかもしれません」
筒 「長岡さん、彼は去年と今年でどの距離が良くなっているんですか?」
PCM編集長(以下、P編) 「どこかで44インチとパターの長さが出てたね。タイトリスト契約プロなのに、パターがオデッセイというのも意外なところだったなぁ」
筆者 「ベリーパターの使い手でアンカリングの影響を受けるということは、パターイップスに長く苦しんできたと思うんですが、アームロックとクロウグリップという変速スタイルで入れまくる姿は、多くのイップスで苦しむプロゴルファーに勇気を与えるかもしれません」
筒 「長岡さん、彼は去年と今年でどの距離が良くなっているんですか?」
足を引っ張り続けたパットが、ツアートップ級に!
筆者 「はい、去年は4〜5フィート、つまり1.2〜1.5mが170位、130位と悪かったのが、今年このスタイルに慣れたのか36位と74位に急回復させています。あと、8〜9フィート、つまり2.4〜3mも130位、125位と悪かったのが9位、85位と上がっています。ショートパットの精度が上がって外すとダメージの大きいところが拾えるようになり、短いバーディパットも自信を持って狙えるんでしょうね。実際、この試合もワンピンくらいの距離を面白いように決めていました」
P編 「でも、クロウグリップで長尺だと、ロングパットで届かないとか、いろいろ問題が出そうだけどなぁ…」
筆者 「ボクもそう思ったんですが、去年25フィートのパットで124位だったのが、今年は17位に上がっています。やっぱり、アームロック&クロウグリップという特殊なスタイルに1年経って完全に自分のものにしたということじゃないでしょうか」
筒 「まぁ、PGAツアーはグリーンも速いですし、クロウグリップの影響はアマチュアほどないでしょう。短いのが良くなれば、思い切って打てるわけで、長いのも良くなるのは当然。自分の積み上げてきたスタイルが馴染んで、自信を持ってストローク出来る状態ならどの距離も良くなるはずです。全体的にパッティングは底上げされてるでしょう?」
筆者 「はい。スコアに影響するパッティングのランクは5位ですし、平均パットも1.729で11位。3パットの少なさも10位、ワンパット確率も10位と、パッティングのランキングでツアーの上位に躍り出ていますね。去年はこのランクが、88位、59位、96位、41位だったので」
筒 「パッティングイップスで悩み苦しみ、唯一足を引っ張る存在だったのに、そこがツアーでストロングポイントに変わったわけですよね?こんなサクセスストーリーってあります?やっぱり、道具と打ち方次第でイップスは確実に乗り越えられるんですよ」
P編 「本当だね。私もアマチュアだけど、パターを数百本購入してきたから、シンプソンのサクセスストーリーには響くものがあるなぁ…。やっぱり、自分を信じて追求をやめず、スタイルをブレずに貫いたのはカッコいいし、響くものがあるよ」
筆者&筒 「本当、同感です!」
P編 「でも、クロウグリップで長尺だと、ロングパットで届かないとか、いろいろ問題が出そうだけどなぁ…」
筆者 「ボクもそう思ったんですが、去年25フィートのパットで124位だったのが、今年は17位に上がっています。やっぱり、アームロック&クロウグリップという特殊なスタイルに1年経って完全に自分のものにしたということじゃないでしょうか」
筒 「まぁ、PGAツアーはグリーンも速いですし、クロウグリップの影響はアマチュアほどないでしょう。短いのが良くなれば、思い切って打てるわけで、長いのも良くなるのは当然。自分の積み上げてきたスタイルが馴染んで、自信を持ってストローク出来る状態ならどの距離も良くなるはずです。全体的にパッティングは底上げされてるでしょう?」
筆者 「はい。スコアに影響するパッティングのランクは5位ですし、平均パットも1.729で11位。3パットの少なさも10位、ワンパット確率も10位と、パッティングのランキングでツアーの上位に躍り出ていますね。去年はこのランクが、88位、59位、96位、41位だったので」
筒 「パッティングイップスで悩み苦しみ、唯一足を引っ張る存在だったのに、そこがツアーでストロングポイントに変わったわけですよね?こんなサクセスストーリーってあります?やっぱり、道具と打ち方次第でイップスは確実に乗り越えられるんですよ」
P編 「本当だね。私もアマチュアだけど、パターを数百本購入してきたから、シンプソンのサクセスストーリーには響くものがあるなぁ…。やっぱり、自分を信じて追求をやめず、スタイルをブレずに貫いたのはカッコいいし、響くものがあるよ」
筆者&筒 「本当、同感です!」
次ページ
⇒ドライバーには【5X】を!