【バケモノたちの使用ギア】ジャスティン・トーマス、ジョーダン・スピース「4本ウェッジ」の攻撃力
久々に【バケモノたちの使用ギア】の投稿。PGAツアーは新シーズンに入っていますが、強い選手たちはこれからオフに入り、活動を低下させます。今回はウェッジについてマニアックチームと議論することに。
配信日時: 2017年11月8日 08時21分
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スピースとトーマスが同じロフト構成。若きバケモノは4本ウェッジでより攻撃的!?
筆者 「今回はウェッジ構成について考えたいなと。米国ボーケイデザインウェッジのホームページに、タイトリスト契約プロの使用ウェッジが公開されていてなかなか興味深い内容でもあります。なんといっても、『ボーケイSM6』は泣く子も黙るトップブランド。それを選んで結果を出すプロがどのような構成になっているかは、誰もが興味深いところですから」
PCM編集長(以下、P編) 「私はアプローチが苦手だから、イマイチ興味を惹かれないんだよね。ウェッジは全般に苦手だから」
PCM筒康博(以下、P筒) 「これは興味深い。ヘッドスピードが50m/sオーバーのバケモノたちばかりですが、結果を出しているプロに関しては非常に興味があります」
筆者 「今季メジャーを獲っている2人の若きバケモノ、ジャスティン・トーマスとジョーダン・スピースが2人ともよく似た4本の『ボーケイSM6』を採用していますよね。これを見ると、ウェッジ4本体制に俄然興味が沸いてきますね」
PCM編集長(以下、P編) 「私はアプローチが苦手だから、イマイチ興味を惹かれないんだよね。ウェッジは全般に苦手だから」
PCM筒康博(以下、P筒) 「これは興味深い。ヘッドスピードが50m/sオーバーのバケモノたちばかりですが、結果を出しているプロに関しては非常に興味があります」
筆者 「今季メジャーを獲っている2人の若きバケモノ、ジャスティン・トーマスとジョーダン・スピースが2人ともよく似た4本の『ボーケイSM6』を採用していますよね。これを見ると、ウェッジ4本体制に俄然興味が沸いてきますね」
P筒 「若手じゃないですが、37歳のアダム・スコットと、今季メジャーで何度も活躍した40歳のチャーリー・ホフマンも4本体制です。4人に共通しているのは、46度もしくは48度が入っていることで、これはPWの代わりですね。アイアンセットのPWと『ボーケイSM6』となら、どっちが狙いやすいか?という選択で、後者を選ぶプロが増えている傾向が見て取れます」
筆者 「ウェッジというと、パーセーブするための守りのクラブだと思うんですよ。だから、4本ウェッジって、守りを厚く固めている印象なんですが、筒さんはどう見ます?」
筆者 「ウェッジというと、パーセーブするための守りのクラブだと思うんですよ。だから、4本ウェッジって、守りを厚く固めている印象なんですが、筒さんはどう見ます?」
P筒 「いや、真逆でしょう。トーマスやスピースのプレースタイルを見ても分かるのですが、彼らは超攻撃的なピンデッドに打つスタイルです。スピースは特にウェッジになるにつれ、攻撃力を増しますよね。そして、PWの代わりに『ボーケイSM6』の46ないし48度を選ぶというのが、攻撃的な考えの表れです。こういった単品ウェッジの方が、アイアンセット内のPWよりもよりスピンが利いて、ピンデッドを狙えるはず。特にPGAツアーは固く締まったグリーンに、厳しいピン位置と、フィールドは厳しいわけです。そんな中でスコアを伸ばすための攻めのセッティングが4本ウェッジなんだと思います。52度以下はもちろん、守りのクラブなんですが、46度が入っている意味は攻撃的だとボクは捉えますね」
セットのPWより単品ウェッジの方がスピンが多いけど…
P編 「でもさ、アマチュアの上級者でも、こういった『ボーケイ』のような単品ウェッジの立ったものを入れている人がたまにいるんだけど、“セットのPWよりも距離が出ない”って話しもよく聞くよ。距離の階段が崩れるってことはないんだろうかね」
P筒 「当然、スピン量が多くなるので、そういう声は確かに聞きますね。でも、それもあっての【46度】という選択なんだと思います。例えば、『718MB』を使うトーマス選手ですが、米国の『718MB』はロフトが日本仕様より1度寝ていて、7番でロフト35度なんですね。『718CB』も同じロフト構成で、PWが47度なんです。もちろん、プロは好みどおりのロフトに調整ができますが、ノーマルの47度のPWを使うと仮定すれば、『ボーケイSM6』のスピンが効いた46度は同じ距離になるという計算が成り立ちます」
P編 「なるほどね。同じ距離だけど、スピン量は『ボーケイSM6』の方が多くて止めやすいと」
P筒 「それだけじゃなくて、形状もあると思うんです。通常ならPWという番手でそこまでフェースを開いたりすることはないと思われるかもしれませんが、ラフからは引っかけを防ぐためにやや開いて使うケースも多いはず。その時にセットのPWと『ボーケイSM6』のどちらが開きやすくて出球の左右ズレが減らせるか?もあるでしょう。PGAツアーはどんどんディスタンスゲーム化していて、トーマス選手なんかはラフに入ることもお構いなしでドライバーで距離を出しに来ますよね。そういったラフに入ったケースでも、厳しいピン位置に止めなくちゃいけない。セットのPWよりも、バーディチャンスに付ける回数が多いのが単品の『ボーケイSM6』の46度なんだと思います」
筆者 「攻撃的だからこそ、46度の単品ウェッジを選ぶのか。確かにそうかもしれませんね」
P筒 「当然、スピン量が多くなるので、そういう声は確かに聞きますね。でも、それもあっての【46度】という選択なんだと思います。例えば、『718MB』を使うトーマス選手ですが、米国の『718MB』はロフトが日本仕様より1度寝ていて、7番でロフト35度なんですね。『718CB』も同じロフト構成で、PWが47度なんです。もちろん、プロは好みどおりのロフトに調整ができますが、ノーマルの47度のPWを使うと仮定すれば、『ボーケイSM6』のスピンが効いた46度は同じ距離になるという計算が成り立ちます」
P編 「なるほどね。同じ距離だけど、スピン量は『ボーケイSM6』の方が多くて止めやすいと」
P筒 「それだけじゃなくて、形状もあると思うんです。通常ならPWという番手でそこまでフェースを開いたりすることはないと思われるかもしれませんが、ラフからは引っかけを防ぐためにやや開いて使うケースも多いはず。その時にセットのPWと『ボーケイSM6』のどちらが開きやすくて出球の左右ズレが減らせるか?もあるでしょう。PGAツアーはどんどんディスタンスゲーム化していて、トーマス選手なんかはラフに入ることもお構いなしでドライバーで距離を出しに来ますよね。そういったラフに入ったケースでも、厳しいピン位置に止めなくちゃいけない。セットのPWよりも、バーディチャンスに付ける回数が多いのが単品の『ボーケイSM6』の46度なんだと思います」
筆者 「攻撃的だからこそ、46度の単品ウェッジを選ぶのか。確かにそうかもしれませんね」