堀川未来夢、新『TOUR B』で飛躍! 「フジサンケイ」2位の裏にあった“直感”と“変化”
国内で行われる男子ツアーの初戦「フジサンケイクラシック」は大熱戦で幕。プレーオフで惜しくも敗れたグッドルーザー・堀川未来夢。その好プレーには新しい『TOUR B』が大きな役割を果たしていました。撮影:岩本芳弘 米山聡明 晴山順平
配信日時: 2020年9月17日 02時30分
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「フジサンケイには良さそう」の直感
商売道具が故に当然のことだが、プロゴルファーのクラブに対する感性は鋭いものがある。中でも、先週の堀川未来夢の好プレーは、彼の予言、いや、ニューギアへの直感が見事に符合したいい例だと思う。
先週の国内男子ツアー開幕戦「フジサンケイクラシック」で、プレーオフの末、星野陸也に惜しくも敗れた堀川。昨季の賞金ランク6位、世界を見据えて挑戦を続ける若武者は、コロナ禍で試合がない今夏、契約するブリヂストン(以下、BS)のニューギアのテスト後にこう語っていた。
「テストしてすぐ翌日には替えました。まず、形状がフェースの向きが分かりやすくて構えやすい。ボクはドローが持ち球で、今まで(TOUR B XD-3ドライバー)は右に打ち出して曲がり幅の大きなドローでしたけど、これ(新TOUR B Xドライバー)だと曲がり幅がすごく減りました。フェースの向いている方向に打ち出す感じで、そのまま直進性がいいというか、フェースの向いた方向に真っすぐ飛ぶ感じで球がねじれない。
ボクはクラブにこだわりが強くて今までもBSさんにもけっこう迷惑をかけてきた方だと思うんですけど、今回はすぐに替えられましたね。初速もキャリーも出てますし、コレ(サスペンションコア)が入ったことで、打点を外しても距離が落ちづらいので。プロでもどうしてもヒールやトゥに打点がズレてしまうことがあるので個人的には大きいですね。(目標に直線的に飛ぶようになり)フジサンケイなんかはイイかなと思います」(堀川)
「ねじれない」球になり、飛距離アップ
堀川の構え方は特徴的で、超ハンドアップ。言うならば、関節を1つ減らしたようなものだ。(よって、過去には飛ばないと言う人もいた)そして、今年なにかと話題を提供してきた、ブライソン・デシャンボーとも近いものがある。シンプルなスイング構成で身体を鍛え上げる。ニューギアに素早く反応し、その恩恵を余すことなく受け入れる点でも2人には共通点が多い。ボールも同じ『TOUR B X』だ。
鍛えられた厚い胸板ながら、その筋肉と関節、スイングも動きも柔軟かつしなやか。本人にも「タメて打つ」意識がある通り、元々ヘッドを強いインサイド軌道から下ろしてくることになる。左右MOIが3700g・cm2前後と、操作性が非常に高い前作『TOUR B XD3』ドライバーで曲がり幅の大きなドローを操ってきたのも頷ける。
ところが、左右MOIが1000g・cm2以上も増した新しい『TOUR B X』ドライバーは操作性が全く違う。サスペンションコアが入ってオフセンターヒットの初速ダウンが減り、クラウンの「ハニカムストリング」も寄与したのか、大きなドローの曲がりがストレートに近くなった分、堀川にプラス数ヤードを与えた。いや、これはテスト時の話だ。
実際、試合後に堀川はそれどころではない手応えを口にした。
「今まで平均280ヤードくらいでしたけど、キャリー300オーバーもかなりあった」。
やや標高が高いとはいえ、試合で実感した大幅なキャリー増に「目指すはデシャンボー」との言葉も飛び出すほど。前作との操作性の違いは大きなものだったが、堀川の直感どおり、いきなりの投入は完全にプラスに働いた。
鍛えられた厚い胸板ながら、その筋肉と関節、スイングも動きも柔軟かつしなやか。本人にも「タメて打つ」意識がある通り、元々ヘッドを強いインサイド軌道から下ろしてくることになる。左右MOIが3700g・cm2前後と、操作性が非常に高い前作『TOUR B XD3』ドライバーで曲がり幅の大きなドローを操ってきたのも頷ける。
ところが、左右MOIが1000g・cm2以上も増した新しい『TOUR B X』ドライバーは操作性が全く違う。サスペンションコアが入ってオフセンターヒットの初速ダウンが減り、クラウンの「ハニカムストリング」も寄与したのか、大きなドローの曲がりがストレートに近くなった分、堀川にプラス数ヤードを与えた。いや、これはテスト時の話だ。
実際、試合後に堀川はそれどころではない手応えを口にした。
「今まで平均280ヤードくらいでしたけど、キャリー300オーバーもかなりあった」。
やや標高が高いとはいえ、試合で実感した大幅なキャリー増に「目指すはデシャンボー」との言葉も飛び出すほど。前作との操作性の違いは大きなものだったが、堀川の直感どおり、いきなりの投入は完全にプラスに働いた。
「今、多くの人に求められるドライバーの性能とは何なのか?」。 “リスタート”を標榜して開発され、ゼロベースで見直された同社の新『TOUR B X』ドライバーが、世界を見据える堀川を力強く後押しするのは当然だった。そして、本人の予感が図らずも的中したのが開幕戦だったのだ。