再び脚光を浴びはじめたアイアン型ユーティリティ
text by kazuhiro koyama
配信日時: 2017年7月7日 04時00分
宮里優作の2連勝を支えた、アイアン型ユーティリティ
宮里優作が、ブリヂストンの新しいアイアン型ユーティリティ、『TOUR B X-HI』のプロトタイプを駆使して、「中日クラウンズ」、「日本プロ」と立て続けに優勝したのは記憶に新しい。このモデルは、6 月16日に2,000 本限定で発売された。アイアン型のユーティリティをブリヂストンが発売したのは9年ぶりのことだ。同社は今年、同じように10年以上発売がなかったグースネックのウェッジもラインナップしている。
ブリヂストンに限らず、アイアン型のユーティリティは、一時期どのメーカーもほとんど発売のない時期があった。しかし現在は、多くのツアープロがバッグにいれている。PGAツアーにおいては、ウッド型を入れている選手はむしろ少数派で、アイアン型ユーティリティこそが主流と言っていい。
歴史を紐解いてみると、通称“タラコ”と呼ばれた、カーボンヘッドのプロギア『インテスト』に始まり、丸山茂樹が風の強い全英オープンで多用して話題になった、プロギア『Zoomi(ズームアイ)』が大ヒットしたこともあった。その後、2002年の全英オープンに、アーニー・エルスが、フォーティーンの『HI858』を使用して優勝するという大きな出来事があった。これで、アイアン型のユーティリティも市民権を持つと思われたものだが、意外にもその後は使用者も減り、発売もなくなっていった。
アイアン型ユーティリティの代わりにバッグに入れられたのは、5番ウッド、7番ウッドといったロフト角の大きなフェアウェイウッド、そして“ハイブリッド”というカテゴリーとして定着することになるウッド型のユーティリティだった。もちろん、変わらずにロングアイアンを使い続けるプロも少なくない。
その時代のアイアン型ユーティリティが廃れてしまった大きな理由は、セッティングの流れの中で、そのクラブだけが異質な特徴を持つためではないかとおもう。構えたときの形状だけでなく、つかまり具合や操作感など微妙なところで、他のアイアンやウッドと異なっていると、いざというときに信頼して使うことが出来ない。
性能が優れていても、思うように使えなければ、ウッドやロングアイアンを入れたほうがセットの流れは良くなる。プロの使用率が高まらなかったことは、結果的に新製品が発売しないことにも繋がったのだ。
ブリヂストンに限らず、アイアン型のユーティリティは、一時期どのメーカーもほとんど発売のない時期があった。しかし現在は、多くのツアープロがバッグにいれている。PGAツアーにおいては、ウッド型を入れている選手はむしろ少数派で、アイアン型ユーティリティこそが主流と言っていい。
歴史を紐解いてみると、通称“タラコ”と呼ばれた、カーボンヘッドのプロギア『インテスト』に始まり、丸山茂樹が風の強い全英オープンで多用して話題になった、プロギア『Zoomi(ズームアイ)』が大ヒットしたこともあった。その後、2002年の全英オープンに、アーニー・エルスが、フォーティーンの『HI858』を使用して優勝するという大きな出来事があった。これで、アイアン型のユーティリティも市民権を持つと思われたものだが、意外にもその後は使用者も減り、発売もなくなっていった。
アイアン型ユーティリティの代わりにバッグに入れられたのは、5番ウッド、7番ウッドといったロフト角の大きなフェアウェイウッド、そして“ハイブリッド”というカテゴリーとして定着することになるウッド型のユーティリティだった。もちろん、変わらずにロングアイアンを使い続けるプロも少なくない。
その時代のアイアン型ユーティリティが廃れてしまった大きな理由は、セッティングの流れの中で、そのクラブだけが異質な特徴を持つためではないかとおもう。構えたときの形状だけでなく、つかまり具合や操作感など微妙なところで、他のアイアンやウッドと異なっていると、いざというときに信頼して使うことが出来ない。
性能が優れていても、思うように使えなければ、ウッドやロングアイアンを入れたほうがセットの流れは良くなる。プロの使用率が高まらなかったことは、結果的に新製品が発売しないことにも繋がったのだ。