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【辻にぃ見聞】勝負どころで仕留めた申ジエの強さ 決め手は究極の“インサイドイン”
【辻にぃ見聞】勝負どころで仕留めた申ジエの強さ 決め手は究極の“インサイドイン”
所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita
配信日時: 2017年8月29日 06時22分
「手首の柔らかさを活かしたジエさんらしい高さのあるアプローチは言わずもがなの素晴らしいプレー。ですが、その前のティショットと2打目にも注目してほしい。ティショットをジエさんはいつも以上に振って、飛ばしていました。普通のジエさんの飛距離なら2打で届かないホール。もしかしたらベイブさんがラフに入れたのを見て狙ったのかもしれませんが、明らかにワンチャンスでのパーを狙っていました。あわよくばバーディまで獲るぞ、と。そういった勝負どころへの嗅覚の素晴らしさ、対応力。そして、2打目をジエ選手はグリーン左のバンカーを狙ったと言います。“平らだから寄せられる”と。パーを獲りたいとはいえ、そんなルート基本的には選ばない。狙えるのは卓越した技術があるからです」
■難しいコースで力を出せるジエ 秘訣は究極の“インサイドイン”
その16番以外にも、2日目にはトーナメントコースレコード(3日目にベイブが更新)を出すなど難コースで圧倒的な強さを見せたジエ。「ジエさんは小樽以外でも葛城や袖ヶ浦といったグリーンが小さく、戦略性が高いコースの試合を狙ってきている印象があります。違う言い方をすれば、ツアーでも人が手こずるコースでより力を出せるタイプ」。難コース攻略を支えているのが高度なスピンコントロールだ。
「ジエさんのスイングを探っていくと、これでもか、という位ボールに近づいてテークバックからクラブを立ててあげて、リストと腕を柔らかく使いながら縦に振り下ろしてボールを高くふかしている。究極の“インサイドイン”のスイングです。要はオンプレーンということなのです。一見、後ろから見るとアウトサイドに上がっているように見えるのですが、ジエは体の軸に対して中心に上げています。クラブが外回りしていません。また、余計な力が入らずクラブの重さを使って下ろしてくるから、ボールにしっかりとしたスピンがかかります(辻村氏)」。
球の高さ、スピンの2つを駆使したボールを止める技術の高さは特筆すべきもの。「ボールを止めるためにはヘッドスピードとパワーが大事です。ジエさんは共にそこまでではないのに小樽のようなグリーンでも止められる。背丈で言えば日本人選手を合わせても小さいくらいなのに、です。そういう選手が日本人選手でも出てきてほしい」
ジエに対して賛辞を惜しまない辻村氏だが、最後に一言。「今大会でもジエさんにスロープレーによるバッドタイムの警告がでました。その後、プレーを崩したのを見れば分かるように、ジエさんといえども自分のリズムで出来なければ崩れます。それは分かりますが、みんな与えられた時間の中でプレーをしています。実際に罰打になる前にもうちょっと改善策を考えた方が良いと思います。ジエさんならきっと対応できるはずですから」
■ポテンシャルの高さは最大級 ベイブ・リュウはジエを見習うべし
一方、そのジエに最後まで食い下がったのが台湾のベイブ・リュウ。日本参戦3年目の彼女はこれまで2016年の「PRGRレディス」の9位が最高位だったが、これまでのベストを大きく更新する活躍を見せた。
■難しいコースで力を出せるジエ 秘訣は究極の“インサイドイン”
その16番以外にも、2日目にはトーナメントコースレコード(3日目にベイブが更新)を出すなど難コースで圧倒的な強さを見せたジエ。「ジエさんは小樽以外でも葛城や袖ヶ浦といったグリーンが小さく、戦略性が高いコースの試合を狙ってきている印象があります。違う言い方をすれば、ツアーでも人が手こずるコースでより力を出せるタイプ」。難コース攻略を支えているのが高度なスピンコントロールだ。
「ジエさんのスイングを探っていくと、これでもか、という位ボールに近づいてテークバックからクラブを立ててあげて、リストと腕を柔らかく使いながら縦に振り下ろしてボールを高くふかしている。究極の“インサイドイン”のスイングです。要はオンプレーンということなのです。一見、後ろから見るとアウトサイドに上がっているように見えるのですが、ジエは体の軸に対して中心に上げています。クラブが外回りしていません。また、余計な力が入らずクラブの重さを使って下ろしてくるから、ボールにしっかりとしたスピンがかかります(辻村氏)」。
球の高さ、スピンの2つを駆使したボールを止める技術の高さは特筆すべきもの。「ボールを止めるためにはヘッドスピードとパワーが大事です。ジエさんは共にそこまでではないのに小樽のようなグリーンでも止められる。背丈で言えば日本人選手を合わせても小さいくらいなのに、です。そういう選手が日本人選手でも出てきてほしい」
ジエに対して賛辞を惜しまない辻村氏だが、最後に一言。「今大会でもジエさんにスロープレーによるバッドタイムの警告がでました。その後、プレーを崩したのを見れば分かるように、ジエさんといえども自分のリズムで出来なければ崩れます。それは分かりますが、みんな与えられた時間の中でプレーをしています。実際に罰打になる前にもうちょっと改善策を考えた方が良いと思います。ジエさんならきっと対応できるはずですから」
■ポテンシャルの高さは最大級 ベイブ・リュウはジエを見習うべし
一方、そのジエに最後まで食い下がったのが台湾のベイブ・リュウ。日本参戦3年目の彼女はこれまで2016年の「PRGRレディス」の9位が最高位だったが、これまでのベストを大きく更新する活躍を見せた。