【バケモノたちの使用ギア】マキロイ復活!ショートスラントブレードで短いパットの押し出しを克服!?
マッチプレーでは初戦敗退となりましたが、昨季優勝のなかったPGAツアーで復活優勝をはたしたローリー・マキロイ。そのポイントはどこにあるのでしょうか?
配信日時: 2018年3月22日 03時34分
『TP Black Copper Collection Soto』への変更が大きい!
筆者 「マキロイが使ったカマボコ型パターは、スコッティ・キャメロン『M1』に始まり、オデッセイのプロトタイプ、直近のテーラーメイド『TP Collection Mullenプロト』などなどたくさんあると思いますが、フェースバランスだとは断定できませんよね?」
筒 「はい、でもネックなしのシングルベント、もしくはダブルベントシャフトが装着されると、だいたいカマボコ型だとフェースバランスに近いトゥハングになります。もちろん、マキロイはトゥとヒールにウェイトが付いているものばかりを選んでいるので、実際のトゥハングは分かりませんよ。
でも、こういったタイプよりも、クランクネックのブレード型の方が元々合っていたのはデータが示している通りでしょう。トゥハングがあるタイプの方が、元々合っていることに気づけなかったところに、今回の『TP Black Copper Collection Soto』という、ショートスラントのブレード型というトライで改めて相性を再確認したということじゃないでしょうか」
筒 「はい、でもネックなしのシングルベント、もしくはダブルベントシャフトが装着されると、だいたいカマボコ型だとフェースバランスに近いトゥハングになります。もちろん、マキロイはトゥとヒールにウェイトが付いているものばかりを選んでいるので、実際のトゥハングは分かりませんよ。
でも、こういったタイプよりも、クランクネックのブレード型の方が元々合っていたのはデータが示している通りでしょう。トゥハングがあるタイプの方が、元々合っていることに気づけなかったところに、今回の『TP Black Copper Collection Soto』という、ショートスラントのブレード型というトライで改めて相性を再確認したということじゃないでしょうか」
平田 「同感です。今回の『TP Black Copper Collection Soto』に替える前に、パターの名手であるブラッド・ファクソンから【あれこれ考えすぎず、自分の本能を信じろ】とアドバイスを受けたようです。それでこのショートスラントブレードに替わったのですが、明らかにトゥハングはこれまでとは真逆のタイプですよね。私もここ1年間同じようにパターに悩み続けていろいろと試しましたが、実はここ最近でタッドモアのショートスラントブレードにして復活しています。マキロイの選択よりも前にこのパターの良さに気づいてましたよ!」
筆者 「……。ちょっと待って、平田さんの話しは置いときましょうよ。あくまでも、今回はマキロイの話しなんですから。なぜ、フェースバランスマレットだと彼がダメなのか?理由は?」
平田 「マキロイのストロークは、『TP Black Copper Collection Soto』になって明らかに変わりましたよ。インパクト後のリリースがすごく効くようになりました。特にショートパットで顕著です。米国の解説者もみんなこのストロークの変化を指摘していましたけど、見るからに良くなりました」
筒 「同感です。マキロイは、ハンドファーストが強いタイプなので、ジャストタッチだと球を押し出すケースが多かったですからね。それに、元々タッチが強いこともあって、しっかり打つとスライスラインで左にそのまま抜けるし…」
筆者 「……。ちょっと待って、平田さんの話しは置いときましょうよ。あくまでも、今回はマキロイの話しなんですから。なぜ、フェースバランスマレットだと彼がダメなのか?理由は?」
平田 「マキロイのストロークは、『TP Black Copper Collection Soto』になって明らかに変わりましたよ。インパクト後のリリースがすごく効くようになりました。特にショートパットで顕著です。米国の解説者もみんなこのストロークの変化を指摘していましたけど、見るからに良くなりました」
筒 「同感です。マキロイは、ハンドファーストが強いタイプなので、ジャストタッチだと球を押し出すケースが多かったですからね。それに、元々タッチが強いこともあって、しっかり打つとスライスラインで左にそのまま抜けるし…」
「ショートスラントブレード」はL字に近い開閉度。つかまるし、フィーリングや感性を呼び覚ます」(筒&平田)
筆者 「平田さん、リリースってなんですか?パターでもリリースするの?短い距離なのに…」
平田 「長岡さん、筒さんが指摘した通りで、ハンドファーストの強いタイプはフェースが開きやすく、押し出しやすいんですよ。これだと、スライスラインが早くラインから外れやすくなるのは当たり前ですよね?“リリース”という表現が誤解させたかもしれませんが、イントゥインです。極端に言えば、マキロイはこれまでイントゥストレートのような状態だったと言えるでしょう。これだと、ミスは球を押し出すケースがほとんどです。フックラインは入るけど、タッチの繊細なスライスラインが入りません」
平田 「長岡さん、筒さんが指摘した通りで、ハンドファーストの強いタイプはフェースが開きやすく、押し出しやすいんですよ。これだと、スライスラインが早くラインから外れやすくなるのは当たり前ですよね?“リリース”という表現が誤解させたかもしれませんが、イントゥインです。極端に言えば、マキロイはこれまでイントゥストレートのような状態だったと言えるでしょう。これだと、ミスは球を押し出すケースがほとんどです。フックラインは入るけど、タッチの繊細なスライスラインが入りません」
筒 「長岡さん、ショートスラントブレードを使ったことないの?このタイプのブレード型は、トゥハングがクランクネックよりも大きくて、L字に近いんですよ。開閉度が増してつかまるし、すごくフィーリングが繊細で、プレーヤーの本能が呼び覚まされますよ。その分、難しいですが…」
筆者 「いや、使ったことならありますよ、ほんの少しの期間でやめましたけど…。ケン・ジアニーニもタッドモアも。この手のショートスラントブレードは、芯が狭すぎてボクには難しく、何度もカップに蹴られてすぐ使うのをやめました。いずれも10年以上前の話しですけど…」
平田 「私は、いまタッドモアを引っ張り出してきてから非常に好調ですけどね。スライスラインも押し出すことなく、繊細にコントロールできています」
筆者 「いや、使ったことならありますよ、ほんの少しの期間でやめましたけど…。ケン・ジアニーニもタッドモアも。この手のショートスラントブレードは、芯が狭すぎてボクには難しく、何度もカップに蹴られてすぐ使うのをやめました。いずれも10年以上前の話しですけど…」
平田 「私は、いまタッドモアを引っ張り出してきてから非常に好調ですけどね。スライスラインも押し出すことなく、繊細にコントロールできています」
筒 「今回の『TP Black Copper Collection Soto』の場合、順回転しやすい溝の入ったポリマーインサートになっているじゃないですか。これが、ケン・ジアニーニやタッドモアのような30年前のショートスラントブレードとは違うところです。やっぱり、現代のテクノロジーが入った分、少し打点などの寛容性が上がっているはずです。
それに、【構えたときの見た目】という性能も見逃せません。マキロイは元々クランクネックのブレード使いですが、ここ数年でカマボコ型マレットなどのベントシャフトに移行しているがために、クランクネックではなく、ショートスラントの見た目やオフセット度合いに見慣れている可能性があります。しかも、スクエアに構えやすいブレード型で、フィーリングが呼び覚まされた上にスライスラインでつかまるというね」
平田 「まぁ、ここ1年でパターをコロコロ替えてきたマキロイのことですから、今後はどうなるか分かりませんが、スライスラインで入る実感を本人が得ているなら、とりあえずマスターズまでこのパターで行くと思いますよ。今日のマッチプレーでも『TP Black Copper Collection Soto』のままでしたし、ショートパットの復活がデータに表れていますから、マスターズでも期待できます!」
筆者 「タイガーに引き続き、マキロイも復活ですか…。マスターズに向け、本当に役者が揃ってきましたね…。今週のマッチプレーで活躍する選手も引き続きウォッチしましょう!」
Text/Mikiro Nagaoka
それに、【構えたときの見た目】という性能も見逃せません。マキロイは元々クランクネックのブレード使いですが、ここ数年でカマボコ型マレットなどのベントシャフトに移行しているがために、クランクネックではなく、ショートスラントの見た目やオフセット度合いに見慣れている可能性があります。しかも、スクエアに構えやすいブレード型で、フィーリングが呼び覚まされた上にスライスラインでつかまるというね」
平田 「まぁ、ここ1年でパターをコロコロ替えてきたマキロイのことですから、今後はどうなるか分かりませんが、スライスラインで入る実感を本人が得ているなら、とりあえずマスターズまでこのパターで行くと思いますよ。今日のマッチプレーでも『TP Black Copper Collection Soto』のままでしたし、ショートパットの復活がデータに表れていますから、マスターズでも期待できます!」
筆者 「タイガーに引き続き、マキロイも復活ですか…。マスターズに向け、本当に役者が揃ってきましたね…。今週のマッチプレーで活躍する選手も引き続きウォッチしましょう!」
Text/Mikiro Nagaoka