【バケモノたちの使用ギア】3日目よりも“最終日に強い”松山英樹、データはメジャー獲りを暗示
PGAツアーデータ・ドリブンシリーズとして、さまざまな公式データからギアとバケモノの相関関係をひも解いていく企画。「全米プロゴルフ選手権」の3日目、松山英樹は不調に見えましたが、最終日に向けてデータを見直してみました。すると…
配信日時: 2017年8月13日 04時23分
サンデーバックナインの平均スコアはなんとツアー3位!K・キスナーはまさかの154位。さて…
最終日の平均スコアで特に松山のデータがいいのがバックナイン。つまり、勝利のために一番大切なサンデーバックナインに強いのだ。明日の上がり3ホールの難しい“グリーンマイル”も、今日と同じように大きなドラマが待ち受けているはず。(他の選手にとって)
松山自身「残り3ホールでいい位置にいれれば」と3日目終了後に語ったとおり、最終日のバックナインの平均スコアは「34.07」で、ツアー3位に位置している。優勝争いをしている面々でいうと、松山同様に爆発力のあるジャスティン・トーマスは最終日のバックナインで「34.73」でツアー23位。キスナーに至っては、「35.94」でツアー154位。(その前週は164位タイ…)
調子が悪くても忍耐強くしのぎ、好機が来るまで耐え抜くゴルフが出来る松山。このデータを見なくとも、尻上がりに調子を上げていくタイプであることは誰の目にも明らかだろう。また、「今回のコースは松山選手のためのグリーンとさえ感じます」と前述のToshi HIRATA氏は語る。
松山自身「残り3ホールでいい位置にいれれば」と3日目終了後に語ったとおり、最終日のバックナインの平均スコアは「34.07」で、ツアー3位に位置している。優勝争いをしている面々でいうと、松山同様に爆発力のあるジャスティン・トーマスは最終日のバックナインで「34.73」でツアー23位。キスナーに至っては、「35.94」でツアー154位。(その前週は164位タイ…)
調子が悪くても忍耐強くしのぎ、好機が来るまで耐え抜くゴルフが出来る松山。このデータを見なくとも、尻上がりに調子を上げていくタイプであることは誰の目にも明らかだろう。また、「今回のコースは松山選手のためのグリーンとさえ感じます」と前述のToshi HIRATA氏は語る。
最後のひと転がりまでコントロール出来る松山。「冬の高麗のよう」なチャンピオンバミューダに対応!
「クエイルホロークラブは、グリーンの芝をチャンピオンバミューダグラスに張り替え、これまでのコースとの相性がいいマキロイやファウラー選手が苦しんでいます。理由は、ベントなどと比べて、キメが細かく詰まって茎が立っているチャンピオンバミューダのグリーンは、刈り込むと冬の高麗芝のように速さを増すから。ベントなどと違って、水分が少ないため、どこまでもダラダラと転がってしまうのです。
こういったグリーンでは、パチンと打つファウラー選手のようなタイプではなく、ゆったりとしたストロークで最後のひと転がりまでコントロールできる選手の方が相性がいいのです。マレット型に替えたばかりの松山選手ですが、グリーンスピードに初日から合っています。セカンドが乗らず、寄らずの3日目は苦労しましたが、必ず修正してくると思いますし、チャンピオンバミューダのグリーンスピードへの相性度も最終日を迎えて研ぎ澄まされるはずです。
また、ショートパットも大切です。ジェイソン・デイ選手が世界一だった頃は、1.2フィートのショートパットを決める確率が98%を越えていましたが、このデータが悪くなると共に世界ランクも下がっています。今日もショートパットを外すシーンが多々ありましたよね。刈り込まれたチャンピオンバミューダのグリーンのカップ周りは繊細で蹴られやすく、最後の最後まで気を抜けません」(Toshi HIRATA氏)
長い距離に高速グリーンと、難セッティングに歴戦の猛者たちが苦しむ「全米プロゴルフ選手権」。全日本人ゴルファーの悲願ははたして達成されるだろうか。松山の能力、担力を信じるしかない。どんなピンチが訪れようとも、ライバルが伸ばす展開になろうとも、筆者は最後まで見届けるつもりだ。必ず歴史的な戦いっぷりを見せてくれると信じている。われわれに出来ることは、最後まで歓喜を信じて見届けることしかないのだから。
Text/Mikiro Nagaoka
こういったグリーンでは、パチンと打つファウラー選手のようなタイプではなく、ゆったりとしたストロークで最後のひと転がりまでコントロールできる選手の方が相性がいいのです。マレット型に替えたばかりの松山選手ですが、グリーンスピードに初日から合っています。セカンドが乗らず、寄らずの3日目は苦労しましたが、必ず修正してくると思いますし、チャンピオンバミューダのグリーンスピードへの相性度も最終日を迎えて研ぎ澄まされるはずです。
また、ショートパットも大切です。ジェイソン・デイ選手が世界一だった頃は、1.2フィートのショートパットを決める確率が98%を越えていましたが、このデータが悪くなると共に世界ランクも下がっています。今日もショートパットを外すシーンが多々ありましたよね。刈り込まれたチャンピオンバミューダのグリーンのカップ周りは繊細で蹴られやすく、最後の最後まで気を抜けません」(Toshi HIRATA氏)
長い距離に高速グリーンと、難セッティングに歴戦の猛者たちが苦しむ「全米プロゴルフ選手権」。全日本人ゴルファーの悲願ははたして達成されるだろうか。松山の能力、担力を信じるしかない。どんなピンチが訪れようとも、ライバルが伸ばす展開になろうとも、筆者は最後まで見届けるつもりだ。必ず歴史的な戦いっぷりを見せてくれると信じている。われわれに出来ることは、最後まで歓喜を信じて見届けることしかないのだから。
Text/Mikiro Nagaoka